
本作はフランス映画『パリタクシー』を原作に、昭和から平成、令和と、日本に生きる人々を長年描き続けてきた山田監督が、刻々と変化する大都市・東京を舞台に、人生の喜びを謳いあげる感動のヒューマンドラマ。終活に向かうマダムを倍賞千恵子、タクシー運転手を木村拓哉が演じている。
この日のイベントは本編にも登場する東京の名所・東京タワーで開催。タクシー運転手を演じる木村が自ら運転するタクシーに倍賞を乗せてエスコートし、本作のイメージカラー・ピンクのカーペットに登場した。
本作の撮影で実際に使用したタクシーで撮影以来となる木村とのドライブに倍賞は「すごく真面目な方なのでほんとに運転がお上手なので安心して乗ってまいりました」とにっこり、木村は「撮影以来のこの車の運転だったので懐かしいなって。でも劇中は倍賞さん演じるすみれさんは後部座席お座りになられていたので、今回のような助手席に乗っていただくっていうのは全然雰囲気が違うので、こうやって皆様の前に出ることができたのが非常に嬉しかった」と喜びを口にした。
実写では本作が初共演となる倍賞と木村。アニメ映画『ハウルの動く城』で共演した際にはほとんど会うことがなかったそうで倍賞は「プロデューサーの方にせっかく木村拓哉さんとご一緒するんですから1日ぐらいアフレコを一緒にさせてくださいってお願いして1日一緒にアフレコをやったんですけどもその時あんまりお話しなかった」と回顧。「でも今回は毎日木村くんとタクシーの中でセリフのやり取りをしていたのでとても満足をさせていただいて、とてもいろんな話をしたんですけどもほんとに真面目な方なんだなっていうことを初めて知りました。すごい勉強家で色々頭の中でぐるぐるいつも何かを考えてらっしゃるからとても真面目な方で優しい方だっていうことを今回初めてわかりました」と称賛。一方の木村は「山田組の現場でお会いする倍賞さんっていうのは、ご本人を横にして言うのはちょっとあれかもしんないですけど、山田組で倍賞さんと一緒に毎日作業させていただくっていうのは格別な思いを毎日させていただきました」と感謝を述べると、倍賞は「そんなにしっかり言われると困っちゃうな。でも、私も本当に楽しく過ごさせていただきました」と笑顔をみせた。
そんな2人について山田監督は「このお2人の芝居を見るっていうのは、僕にとってはとっても楽しみでした。僕の書いた脚本をお2人がセリフを喋って演技をしてくれる。それを僕は見てるだけで良い気持ちになる」と話し、「昔から映画界で言われてるんだけども、脚本がよくできていて気に入ったキャスティングができたらもうその映画は8割がた成功してると言っていいんだよという有名な言葉があるんですけども、そういう意味じゃこの映画はすでにかなりうまくいくんじゃないかと一生懸命自分に言いきかせながらの撮影でした」と撮影を振り返った。
最後にマイクを握った倍賞は「TOKYOタクシーは11月21日に全国で公開されます。劇場に足を運んでこの映画を見ていただけたら嬉しく思います。そして、劇場から出てきた時に誰かと目が合ったらパッとハイタッチをすると何かとてもいいことがあるような気がしているんです。どうぞそれをお楽しみください」と公開を待ち望むファンへ呼びかけていた。