©2025『旅と日々』製作委員会

『ケイコ 目を澄ませて』『夜明けのすべて』など作品を発表するごとに国内映画賞を席巻し、本作で第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門にて最高賞である金豹賞&ヤング審査員賞特別賞をW受賞した、日本映画界を代表する存在である三宅唱監督最新作『旅と日々』(原作:つげ義春 『海辺の叙景』『ほんやら洞のべんさん』)。ロカルノ国際映画祭でのワールドプレミア上映後には「傑作。観る者の心を捉えて離さない(Público)」「見るものの感覚を巧みに刺激する(ICS)」「現代映画においてきわめて稀有な存在(Letterboxd)」と、各国のメディアから絶賛の評が続々と寄せられた。また、スペイン語圏最大の国際映画祭である第73回サン・セバスチャン国際映画祭にて、多様で驚くべき映画・新しいアングルやフォーマットに挑戦する映画を上映するサバルテギ・タバカレラ部門へ正式出品されたほか、アジア最大級の国際映画祭である第30回釜山国際映画祭のコンペティション部門にも正式出品され、世界中の映画祭から注目されている。ほか20以上の海外映画祭での上映や、US、カナダ、フランス、韓国、中国、台湾、香港、インドネシア、ポルトガル、ギリシャでは配給が決まっており、世界各国からの熱い視線が注がれている。

この度、いち早く本作を鑑賞した各界著名人からの絶賛コメントが解禁。映画監督の濱口竜介、小説家の柴崎友香、美学者の伊藤亜紗、写真家の瀧本幹也、「ほぼ日」代表の糸井重里、テレビプロデューサーの佐久間宣行、映画監督・写真家の奥山由之、シンガー・ソングライター・詩人の柴田聡子、テレビディレクター・作家の上出遼平、音楽家・作家のイ・ラン、写真家の金川晋吾、スタイリストの伊賀大介らから「癒やされた」「ケラケラ笑ってしまった」「三宅監督流ヴァカンス映画、大好きでした」「この映画は国宝」「滅法面白い」、と絶賛のコメントが続々到着。本編に流れるオフビートな可笑しみへのお墨付きコメントも見られる。

あわせて解禁する追加場面写真は、旅に出たものの、なにをするでもなく定食屋で読書をする脚本家の李(シム・ウンギョン)、急な来客である李に精一杯のもてなしをしようと台所に立つ、宿の主人・べん造(堤真一)、夏の海辺で風を受ける島の青年・夏男(髙田万作)、同じ島にいるはずなのにどこか陰をおびた女・渚(河合優実)の姿など、それぞれのキャラクターが垣間見える。
さらに、李がつげ義春の「海辺の叙景」を原作にシナリオを書いた映画のなかで、原作さながらに表現された、嵐の中、海辺の小屋にポツンと座り込む夏男の姿など。夏から冬へ、どのように物語が展開していくのか期待の膨らむ場面写真となっている。

©2025『旅と日々』製作委員会

■濱口竜介(映画監督) コメント
粒子のうごめきを見つめる時間。私たちを生かしているものに思いを馳せる。冷え冷えとした画面を眺めているうちに、体の深部が熱くなるのを感じる。人生に必要な時間が、この映画に凝縮されている。癒やされた。

■瀧本幹也(写真家) コメント
俳優陣の豊かな存在感と、画に映らないほどの匂い立つ気配に満ちた名作。
原風景と心の景色が見事に響き合う映像世界に感嘆した!

■糸井重里(ほぼ日代表) コメント
「こういうのも、ありだ!」という驚きに似た思いをかつて「つげ義春」のマンガで味わったのだけれど、また同じ思いをこの映画で味わってしまった。マンガと映画とは別のものなのに!

■イ・ラン(音楽家/作家) コメント
『生』とは、見知らぬ土地で物たちの名前を覚え、不思議で仕方なかった景色がやがて日常になるその瞬間を待つ、長い旅だ。今も新しい言葉はどこかで生まれ続け、私たちは永遠に言葉を学びながら、いつでも“外人”になる準備をしている。

– 이랑 (음악가/작가)
‘생’은 낯선 곳에서 사물들의 이름을 외우며 신기하기만 하던 풍경이 마침내 일상이 되는 순간을 기다리는 긴 여행. 지금도 새로운 말은 어딘가에서 탄생하고 있고, 우리는 영원히 말을 배우며 언제든 ‘이방인’이 될 준비를 한다.

■上出遼平(テレビディレクター/作家) コメント
私のこころは今ホクホクです。観た後に旅に出たくなる映画はたくさんあるけれど、観ている時間そのものが旅でした。
この作品はもはや国宝だと思います。

■柴田聡子(シンガー・ソングライター/詩人) コメント
海のシーン、映像から溢れ返る詩情が言葉をさらっていった。もう言葉は戻ってこないのかもしれないと思った。けれども雪が引き留めた。人が言葉とぎこちなく可笑しく向き合う様子を映像が見つめていた。

■伊藤亜紗(美学者) コメント
接続詞のない日記みたいにとつとつと転がっていく物語。思わぬ結末にふて寝するべん造の背中が愛おしくて、ケラケラ笑ってしまった。

■奥山由之(映画監督/写真家) コメント
夏と冬、虚と実、ユーモアと哀しみのあわいで心地よく揺らされながら、気がつけば言葉の檻から解放されていた。情緒と静寂がたっぷり染み込んだ三宅監督流ヴァカンス映画、大好きでした。

■佐久間宣行(テレビプロデューサー) コメント
美しさとユーモア。儚さと退屈。刺激と癒し。
人生の相反するようで似ている瞬間が、この映画にはたくさん転がっている。
さりげなく、それはもう滅法面白く。

■伊賀大介(スタイリスト)  コメント
「積極的逃避」こそが、人生を豊かにしてゆく。

■金川晋吾(写真家) コメント
つげ義春の漫画でしか経験できないはずの捉え所のない「よさ」が映画という時間のなかにたちあらわれている。なんでこんなことが起こり得るのだろう。これは確かにつげの漫画なのだけれど、同時に全く別の「旅と日々」という映画以外の何者でもないものになっている。

■柴崎友香(小説家) コメント
自分のいる場所が変わると、気持ちも少しずつ変わる。
小さいようで大きいかもしれない旅が、長く心に残り続ける。