今作は文学を愛する庄司本人が書き下ろした、14の文章をもとに撮影テーマを設定した物語形式の写真集。撮り下ろした写真と共に書き下ろした文章も組み合わさり、まるで純文学作品のようなエモーショナルなひとつの物語が繰り広げられる。現在と過去が交差する物語で、荒廃したアパートから幻想的な夜の森、未来を感じさせる夜明けの海など、シーンが変わるごとに役者としての表現力の幅を存分に見せつける作品となっている。

先週10月28日の26歳となる誕生日に発売を迎えた本作、発売を迎えたいまの感想を聞かれた庄司は「大変多くの方に手に取っていただいて、こうやってメディアの方にも多くの方に来ていただいて反響だったりですとか皆さんに注目していただいてるなという実感をすごく感じております」とにっこり、タイトル『だから、ぼくは』に決めた理由について「4年半ほど前ファースト写真集出した際にもこのタイトルの中に句読点入れることをやってたので今回も読者の方に表紙の段階で引っかかりみたいなものを作りたかった」とタイトルに込められた想いを語った。

そんなこだわりが詰まった本作の注目ポイントを聞かれると「構成がとても僕は素敵だなと思っている。写真集でよくある流れみたいなものはあまり踏襲せず自分のやりたいように写真の並びやストーリーを組み立てていただいたって部分もあるので、こういった系統のものを先に持ってくるんだとかここで海のところだったり、星空の下だったりって写真をこのタイミングで持ってくるんだってこの1冊をワーって頭から最後まで読んでいただいてってところの体験を感じていただきたい」と構成について説明。その中でもお気に入りのページとして『海で撮影した見開きページ』を選んだ庄司は「見開きのインパクト、カラー、ぽつんと立ってる自分自身って構図自体がまずとても好き。それだけじゃなくてページをずっと重ねていった後半に写真はあるんですけど、前半から積み重ねていったものがあそこに繋がるっていうストーリーライン的な意味でもすごく目にぱっと止まって長く見続けていたいなと思う1枚かなと思って選びました」と笑顔をみせた。

最後に本作の出来栄えを聞かれた庄司は「大体こういうのって80点ぐらいにして理由は成長の余地を残しとくみたいな(笑)」とにやり。続けて「その辺無視して100点にしたいと思います」と自己採点し、「この写真集を通して新しい自分の顔を見つけましたとかをやりたかったわけじゃなくて、今自分が持ってるものを周りのプロフェッショナルな方々のご協力を得ながら、僕が持ち得ない、例えばカメラの撮り方、メイクアップのやり方、衣装の組み立て方みたいなものの集合体として素敵な1冊が出来上がったので皆さんへの敬意も込めてですし、僕自身の満足度も含めて、今できる最大をやったという意味で100点をあげられたらなと思います」と本作の出来栄えに太鼓判を押した。
取材会では先日誕生日を迎えたバースデーケーキが贈られるサプライズも行われガッツポーズで喜びをあらわにしていた。