「マクロス」シリーズ、「アクエリオン」シリーズなど独創的なビジュアルと世界観が特徴的な数々のヒットアニメを手掛け、最近は大阪・関西万博でテーマ事業プロデューサーを務めたことも話題となっているアニメ監督・河森正治の初オリジナル劇場長編アニメーション『迷宮のしおり』は、河森作品の特徴である「歌」「SF」に、誰もが共感できる「スマートフォン」あるあるを組み合わせ、エモーショナルな異世界青春脱出劇として描きだし、新たなフィールドへと挑む。

スマホの世界に迷い込んだ主人公・前澤栞を演じるのは、世界的人気を誇る「新しい学校のリーダーズ」のSUZUKA。彼女は今回が声優初挑戦で、栞と、現実世界に現れたもう一人のSHIORIを見事に演じ分ける。また、スマホの中の世界で出会うウサギのスタンプ・小森を、数々の劇場映画やドラマに出演し、俳優としても活躍する原田泰造が熱演。さらに、栞の幼馴染である希星(きらら)を伊東 蒼が、クラスメイトで栞に想いを寄せる少年・山田を齋藤 潤が演じる。そして、スマホと人間の脳を直接つなぐ研究者であり、若き天才起業家・架神傑(かがみ すぐる)を舞台やミュージカルなどで活躍し、2025年の「timelesz project -AUDITION-」でtimeleszに新加入した寺西拓人が演じ、声優として初出演を果たす。

トークイベント前には、アニメの聖地・池袋でチラシを直接ファンに配る完全サプライズイベントも行われ、「個人的にチラシを配るのも初めてだったので、すごく楽しかったです。ゲリラとはいえ、たくさんの皆さんにこの映画をお伝えできたのはよかったです」と感想を述べ、初めてのチラシ配りで工夫したことは「乾燥してたのでハンドクリームを塗ったことですかね」と笑顔を見せた。

本作が声優初挑戦となった寺西は、「分からない、分かりません、とちゃんと言おうと思って臨んでいました。初めてなので色々教えてくださいといったスタンスでやらせていただきました」とアフレコを振り返り、監督からは「空間の使い方というか、ブースの中だけどこういう時は遠くに向かってとか、そういったディレクションを色々していただきました」と、アドバイスを受けていたそう。河森監督の「マクロス」作品を見ていたという寺西から見る河森作品の魅力は「ぶっ飛んでる世界観の中だけど、リアルも感じられて、激しいロボットアクションのシーンもあれば、すごくド派手な音楽ライブシーンもあって、最終的にはリアルなスマホやSNSとの向き合い方を考えさせられるのが魅力かなと思います」と熱弁。
寺西が演じた架神傑は、ロボットで戦うシーンもあり、「これこれ!っていう感じ」と表情を緩ませ、「シュールで絶妙な技の名前をブースで叫んでいて楽しかったです。声でお芝居をするのは初めてでしたが、理想をぎゅっと詰め込んだ役をやらせていただいたなと思います」と、初めての声優作品で手応えを感じたようだった。

本作の物語にちなみ、「自分がもう一人存在していたら、どんな理想の自分でいてほしい?」という質問には、「全然違う生き方で言ったら“海女さん”になりたいです」と回答。「海に潜って貝とかウニとか獲る人で。僕はあの人たちに今の人生を支えられていると言っても過言ではないです。そういう食べ物が好きなので!それを自分でできたら一番いいなと思います」と貝好きの寺西ならではの理由を明かした。

イベントの最後に、「2026年1月1日公開ということで、お忙しい方もいらっしゃるかと思いますが、“映画鑑賞はじめ”にしていただけたらと思います」と呼びかけた。