
エッセイでは、音楽が生まれる創造方法やその音楽を解放するライブへの想いや構成、日々の気づき、仲間・ファンとの関係など、これまで語られてこなかった裏側も赤裸々に綴られ、“今の川上洋平”を深く感じられる一冊に仕上がった。撮影は、中国・成都で敢行され、川上が街を歩きながら思索する姿や、現地の空気に身を委ねる自然体のシーンなど今の“等身大”を切り取ったカットを多数収録している。

撮影でも着用していた冬スーツのセットアップで登場した川上、完成したエッセイを手にしたいまの感想を聞かれ「とてもスッキリした気持ちですね、ここまでさらけ出したのは初めてかなという気持ち」と爽やかに語る。また完成したエッセイは[Alexandros]のメンバーにはすでに渡したそうで「昨日リハーサルだったんですけど、その時に特典のカレンダーを付けて渡したんですけど読んでくれてると思います」と感想を心待ちにしていた。
今回のタイトルを『次幕』に選んだ理由を聞かれた川上は「映画がすごい好きで、映画の字幕にちなんではいる」と前置きした上で「自分の解説みたいな意味合いを込めて『次幕』というタイトルをしたんですけど、そこだけだと多分今の自分の説明になってしまうので、これから自分が何をしたいのかとかどこに向かっていくのかっていうところを探求するために次の幕にしました」とこのタイトルにした経緯を明かす。
さらに中国での思い出を聞かれた川上は現地で有名な占い師を訪れたことを明かし「川上さんは来年運気が上がりますって言われて、今年じゃないんだ…って(笑)」と苦笑いして会場を笑わせた。

今年も残すところあとわずかということで、ツアーやエッセイの発売と走り続けた1年を“次”という漢字一文字で表した川上は「来年の方が運気が良いそうなんで」と占いの結果を気にして笑わせつつ「あとは『次幕』という本のタイトルに合わせて“次”ですかね」と説明。続けて「ロックバンドとしてデビューしてから走り続けさせていただいたんですけど、ここら辺で40にさしかかるとこで改めて自分の正体というものを知りたくなった」と話し、「本当に何が好きなのか何をやりたいのかってのをこれまではあんまり考えずに作ったりしていたんですけど、これから残りの人生は自分の作品に対してほんとに深く見つめてから取りかかろうと思ってます。なので、この川上洋平とか[Alexandros]というバンドを知らなくても何かものを作ったりとか仕事をする上でどういう気持ちで人生を全うすればいいのかなってことを考えるきっかけになってくれたら嬉しいなと思っております」と自身の『次幕』を語っていた。






