「マクロス」シリーズ、「アクエリオン」シリーズなど独創的なビジュアルと世界観が特徴的な数々のヒットアニメを手掛け、最近は大阪・関西万博でテーマ事業プロデューサーを務めたことも話題となっているアニメ監督・河森正治の初オリジナル劇場長編アニメーション『迷宮のしおり』は、河森作品の特徴である「歌」「SF」に、誰もが共感できる「スマートフォン」あるあるを組み合わせ、エモーショナルな異世界青春脱出劇として描きだし、新たなフィールドへと挑む。

スマホの世界に迷い込んだ主人公・前澤栞を演じるのは、世界的人気を誇る「新しい学校のリーダーズ」のSUZUKA。彼女は今回が声優初挑戦で、栞と、現実世界に現れたもう一人のSHIORIを見事に演じ分ける。また、スマホの中の世界で出会うウサギのスタンプ・小森を、数々の劇場映画やドラマに出演し、俳優としても活躍する原田泰造が熱演。さらに、栞の幼馴染である希星(きらら)を伊東 蒼が、クラスメイトで栞に想いを寄せる少年・山田を齋藤 潤が演じる。そして、スマホと人間の脳を直接つなぐ研究者であり、若き天才起業家・架神傑(かがみ すぐる)を舞台やミュージカルなどで活躍し、2025年の「timelesz project -AUDITION-」でtimeleszに新加入した寺西拓人が演じ、声優として初出演を果たす。

声の出演で映画初主演となったSUZUKAだが、先日、大阪で行われたライブでは主題歌の『Sailor, Sail On』を新しい学校のリーダーズとして初披露した。心境を聞かれると「我々のファンの皆の前で『Sailor, Sail On』を披露できたことがすごい感慨深くて。楽曲の軸が通ったというか、基盤が見えたという感じがして、終わった後に4人で感極まったというか」と述べる。初披露の様子はYouTubeにも上がっており「その映像も、より伝わるように画角をこだわって、『Sailor, Sail On』という楽曲がファンの皆にとっても我々にとっても大切な曲になったと感じます」とコメント。
また、声のお芝居については「簡単じゃなかったですね」と振り返るも、「河森監督にすごいサポートしていただいて、挑戦的で、新しい扉が開いたような感覚になりました」と語っている。

SUZUKA演じる栞の幼馴染・希星を演じた伊東は、自身の役が歌とダンスで人気を集める女子高生インフルエンサーというキャラクターについて「私はどちらかというと、栞のような、引っ込み思案だったり控えめな役を演じることが多かったので、声の作品だからこそ希星を演じさせていただける部分もあるような気がして嬉しかったです」とコメント。「こんな子が身近にいたら憧れるだろうなとか、絶対好きになっちゃうみたいな、そのときめきもなるべくゴリゴリに詰めて、憧れの姿を想像しながら常にやっていました」と、役作りについて明かす。

栞のクラスメートでお調子者・山田役の齋藤は「僕もお調子者なので、自分のおちゃらけた部分をせっかくだから出したいと思いました」と話しながら「栞が迷宮の世界に入ってしまって、それを素直に疑わずに受け止める姿が、少年さに繋がっているんじゃないかと思って。あとは奔走するところは、もう一生懸命に声を枯らせられればいいなと、一瞬の昂りを見せていけたらと思っていました」と語る。

いよいよ公開、そして新年まで1週間を切ったこのタイミングで、今年がどんな1年だったか“今年を表す漢字”を発表した。
まず、河森監督が書いたのは「初」。その理由を「自分にとって完全なオリジナルの映画を監督するのは初めてだったのと、大阪・関西万博2025に初めてプロデューサーとして参加させていただいて、そういう初体験が多かったので」と振り返る。

「走」と書いた伊東は、「今年はドラマや映画、舞台、声のお仕事だったり、色々お仕事を走り抜けさせていただいたというのと、最近ランニングにハマっていて。走るのを続けたいなという思いを込めてこれにしました」と、仕事とプライベートの双方に関連づいた漢字に。

齋藤は「縁」。「今年も色んな方に支えられて、色んなお仕事や体験をさせてもらったので、ご縁をこれからも大切に、というのを含めて今年は『縁』にしました」と笑顔。

そしてSUZUKAは「10周年なので『十』にするか迷ったんですけど…」としながら、実際に書いたのは「前」。「ひと回りは12だなと思って、だから10から12に向かう前、前へ進むという、新しい学校のリーダーズとしても新たな境地へ、ということで『前』にしました」と思いが込められた。