大人気シリーズ「緊急取調室」が12年の時を経てついに完結へ。長きに渡り多くのファンに愛されてきた「キントリ」が、劇場版で遂にフィナーレを迎える。
イベントでは「キントリ」お馴染みのメンバーである天海祐希、田中哲司、速水もこみち、鈴木浩介、大倉孝二、塚地武雅、でんでん、小日向文世に加え、劇場版で内閣総理大臣を演じた石丸幹二、総理を襲う謎の暴漢を演じた佐々木蔵之介、本作でメガホンを取った常廣丈太監督も登場。

「キントリ」メンバーが全員集結するのはこれが最後となり、苦楽を共にしてきたメンバーと改めて12年を振り返る中、田中は「ここに来る前にDVDにしてもらった映画を最後まで見たんですけど、蔵之介くんと石丸さんの最後のシーンでうるうるしているところに、エンドクレジットで号泣してしまって、しゃくりあげてしまいました」と明かす。「僕らの中には蓮さんがいるので。こうやって初日を迎えられたことも、蓮さんのおかげかなと思って、蓮さんもこの映画を見ていると思います」と、ドラマの初回放送からレギュラー出演し、2018年2月21日に亡くなった大杉漣への想いを述べる。
続くでんでんも、「蓮さんがここにいるんじゃないかって感じがするんです。我々も『キントリ』大好きなんですけど、一番好きだったのは大杉漣さんだったと思います。『キントリ』を愛していて、もし蓮さんがいたら、『天海さんやったね、おめでとう』と一番喜んでくれるのが蓮さんじゃないかと思います」と想いを馳せる。

大杉の後任として出演となった塚地は「蓮さんがご存命だったら、その次のドラマで上司と部下の役をやる予定だったので、『塚地くんお願いして良いかな』って言われているような気持ちで。“玉ちゃん”として新たな風を吹き込めるようにと、蓮さんとの縁を感じました。近くでいてくれて、“玉ちゃん”ができたと思っています」と、大杉との繋がりを感じているようだった。

そして小日向は、「蓮さんがいた時も、常に中心にいたのは天海さんだったんです。僕ら男たちが正直天海さんに引っ張っていただいて、怖いだの大将だの言っていましたけど、本当に天海さんに助けられました。今ここで改めて、天海さん、12年間本当にありがとうございました」と感謝を伝えていた。

鈴木は溢れる涙を抑えられない中、「天海さんは限界とか全然見せないですし、皆を引っ張ってくれるんですけど、絶対天海さんだって限界を超えてるはずなのに、それを全く見せないで走っている姿が、蓮さんが天海さんに甘えて戯れあっていた姿を思い浮かべたり、背中を押してくれてる感じがして」と、天海を慮り、「蓮さんがサッカーの試合が見たくて、撮影中に『ちょっとまいたら試合に間に合うんだけど』とおっしゃって、その時に皆で頑張って撮影をまいて、嬉しそうに試合に向かって行ったことを昨日のことのように思い出しました。蓮さんがいてくれて本当に楽しい現場でしたね」と、思い返していた。
キャスト陣の中では最年少となる速水は「大杉さんは僕にとって色んなことが勉強になることばかりで。シーズン1で大杉さんと2人でいた時の会話で、デビュー当時に大杉さんにご挨拶をしたことがあって、それを覚えていてくださったんですよ。それが本当に嬉しくて…」と涙で言葉に詰まりながら「皆さんと同じように、近くにいてくれて、それかどこかの席で見てくれているような気がします」と話していた。

そして、天海は「泣きたくないので泣かないんですけど」と天を仰ぎ、「初日を迎えられることは全ての方からの、私にとってのプレゼントだと思っているし、蓮さんが多分力を貸してくださっていると思っているし、今日の日を迎えるために、ものすごい数の方が力を貸してくださっているんです。関係者の皆さん、もちろん2年間待っててくださった皆さん、ずっと応援してくださった皆さん、その想いを背負って今日、私たちはここに立てていると思っているので、全ての方々に心から感謝したいです。ずっと待ってくれてありがとうございます。そして今日の日を迎えられたことを心から感謝します」と想いの丈を語った後、横に並ぶ共演者に向かい「本当に皆さんありがとうございました。ご一緒できてとても幸せでした」と言葉を送った。