
『レッドブック』は、韓国で異例のヒットを記録した創作ミュージカル『女神様が見ている』を生んだ黄金コンビ、ハン・ジョンソク(脚本)×イ・ソニョン(作曲)が、4年の歳月をかけて制作したオリジナルミュージカル。19世紀のロンドンを舞台に、小説を書くことで自分自身を表現するアンナが、社会の偏見などと闘いながら「私」として生きる道を見つけ出す物語。2018年の韓国初演では、同時期にアメリカで広がった #MeToo運動とも重なる、女性への偏見やセクシャルハラスメントへの問題提起が大きな共感を呼び、大ヒットを記録。イェグリーンミュージカルアワード脚本賞や韓国ミュージカルアワード作品賞ほか多数受賞し、「新時代のためのミュージカル」として高く評価されました。この日本版初演の演出を、『王様と私』『モダン・ミリー』ほか海外ミュージカルの演出を手掛け、高い評価を受ける小林香が務める。
製作発表では、まず咲妃&小関による『愛は天気のように リプライズ』、咲妃の『私は私を語るひと』、田代&花乃&アンサンブルキャストによる『あらま!そんな!すごい!」の劇中歌3曲が披露された。

“官能的な小説を書くことで社会と闘う”主人公アンナを演じる咲妃は、「コメディ要素もふんだんに盛り込まれた、楽しんでいただける作品ですが、根底に流れているのは、他者の尊厳を尊重すること、他者への理解を深めた先に見えてくるものが強いかなと思っています。登場する色んな人物が、それぞれの人生の中で葛藤し、壁に向き合っているのがこの物語だと感じました。とにかく愛情を持って、この作品に込められている他者への理解、分かち合う心を大切にしたいと思っております」と、作品への想いを口にする。
真面目一筋で「紳士」であることしか知らない新米弁護士・ブラウン役の小関は、昨年の秋頃に韓国で本作を観劇したことを明かし、「たくさんのお客様が、待ち遠しく幕が開くのを待っている瞬間があり、学生6人組ぐらいの団体の方が来ていて、感動したり笑ったり涙したりするのを横目で見ていて、こういう渦が韓国にあったんだと、それが日本にやってくるんだととても楽しみになりました。日本初演というのは大変な壁がたくさん待っていると想像できるのですが、素敵な作品にできるように頑張りたいと思います」と意気込む。自身の役については「ブラウンはとても生真面目で、紳士を象徴としている人物で。名誉のため、愛のため、正義のためにこうしていかなきゃいけないと、自分に課している部分があって、アンナに出会ったところから自分のペースを崩されて、全体的にチャーミングだと思いました」と印象を語った。
舞台では初共演となる咲妃と小関。「色々な作品に出演させていただいている中で、キュンキュンを担うことがほぼ無くて。だから、いろいろご教授いただきたいなと。自分が頬がぽっとなるような想いを体現する側になった時にどういうことを感じるのか楽しみではあります。足を引っ張らないように頑張ります」と恐縮する咲妃に、小関は「ステージで拝見して影響を受ける俳優さんだったので、ご一緒させていただけることをすごく光栄に思いますし、ドラマで一緒に共演した際、目を通わせてくれる、呼吸を合わせようとしてくださるのが素敵だなと感じたので、その時からステージでご一緒できるのは楽しみでした」と話す。

女性文学会「ローレライの丘」の会長で、息子を夫に奪われてしまったドロシー役の花乃は、咲妃とは宝塚歌劇団で同期であり、ミュージカルでは初共演となる。「同期生で10代の頃からのご縁なんですけど、彼女は音楽学校時代から我が期が誇る、当時は天才演劇少女と呼ばれていたんですけども、あれから経ちまして、今思うのは努力の天才だなと思っていて。いつも活躍を楽しみに見ていたので、まさかこういう形で共演させていただけると思っていなかったのですごく嬉しいです。実際にこうやってお芝居をするのも初めてで」と感慨深げ。咲妃も「台本を読ませていただいて、かなり二人で言葉を交わさせていただくシーンもいただける感じなので、本当に嬉しいです」と笑顔を見せた。

ロンドンで最も影響力のある文学評論家ジョンソン役のエハラは「今回の作品は誰が見ても楽しい髪型にしてみました!この中で一番悪い人間で、スタッフさんから最初にお話をいただいた時に『お客さんから嫌われてしまうかもしれないんですけど、違う表現がエハラさんならやれると思います』と言われまして。なので、ただ悪いやつじゃなく、チャーミングで人間的な部分も楽しめるように!」と、笑いを誘う。

ブラウンの親友であり、見栄とはったりを利かせるカッコつけの双子兄弟・兄ジャック役の中桐は、弟アンディ役の加藤との関係性を「双子役で、会って2日で仲良くなったんです。舞台上でもそうですし、プライベートでも良い関係を築けたらなと思っています」と話すと、加藤は「小関さんに私たちはついていくので、しっかり作り上げて頑張っていきますので、ぜひよろしくお願いします!」と、”紳士三銃士”として団結を誓う。

「ローレライの丘」の創立者で、変に優雅で気品のある女装男性ローレライ役の田代は、「特殊な役柄なんですけど、プロデューサーさんや小林さんから得た情報で、キャスティングをする時に、どんなイメージで探していこうかという話になり、『若き日の美輪明宏さんみたいな人を探そう』ということで、なぜか辿り着いたのが田代万里生、となったのが意外でした」と明かし、初めての女装姿に「皆が僕を見る目が違う。それを感じて、自分自身もまんざらでもなくて。これから稽古を重ねていき、お客様の前でこの扮装で毎日公演をやったりしたら、自分のプライベートがどうなっていくのか」と、変化を楽しみにしながら「今日、メイクさんにお願いして、この色と全く同じマニキュアをいただいて、本読みの初日から塗っていこうと思っています」とコメント。
扮装姿のキャスト陣を見た演出の小林は「一堂に会されて豪華ですね。今日新たに思ったのが、本番は少女漫画よりも美しく、コメディ漫画よりも面白くなるなと思いました。スタッフさんが譫言のように『綺麗』『かわいい』『かっこいい』しか言わないんです。皆さんの立ち振る舞いと、中身の美しさから出る不思議な雰囲気は十分に感じました」と、すでに手応えを感じているようだった。












