1990年に「“今”を切り取った作品を」とG2が中島らもに依頼し、90年、92年、98年、2012年と上演され続けてきた舞台『こどもの一生』。
12年のPARCO劇場版は、98年PARCO劇場版から演出もグレードアップして評判となった。

主演はG2演出で髙木雄也とダブル主演にて臨んだ舞台『薔薇と白鳥』以来4年ぶりの舞台出演となる八乙女光。

共演には、数多くの舞台に出演するだけでなく、近年は演出も務める実力派ベテラン俳優の今井朋彦、モデルとして活躍するほか映画やドラマにも多く出演し、3年ぶりの舞台出演となる丸山智己、多くの話題作に出演し、その度に印象に残る演技で観客を魅了する田畑智子、 ドラマや映画のみならず、舞台にバラエティと活躍の幅を広げている川島海荷、ロックミュージシャン、音楽プロデューサーとして活動する一方、タレント、俳優など幅広く活躍するROLLY、20年に第45回菊田一夫演劇賞を受賞し、現在上演中のミュージカル『マイ・フェア・レディ』ほか多くの舞台で活躍する元宝塚トップスターの朝夏まなと、集団「売名行為」を経て、G2と共に劇団「MOTHER」を結成、同劇団で主宰・座長を務め、本作にはこれが4度目の出演となるベテラン俳優の升毅が決定した。

前回の上演からさらに10年が経ち、今年2022年は中島らもの生誕70周年でもある年。
今や生活に欠かすことのできないスマホやPCなどのITインフラ、SNSに代表されるネットメディアの存在。また精神医学の技術革新と、それにより浮き彫りになってきた現代人の心の闇など、その当時から大いに変化している。
G2自ら初演時には無かった様々な技術やアイテム、精神環境を取り込み、今回の2022年版にリライトして設定をアップデート。
2022年の「今」を浮き彫りにする、新たな『こどもの一生』が4月に誕生する。

2022年4月3日(日)から28日(木)まで、東京芸術劇場 プレイハウスで上演され、その後、5月6日(金)・7日(土)にCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホール、5月18日(水)に東京エレクトロンホール宮城で上演される。

<あらすじ>
——横暴な会社社長の三友と、その秘書の柿沼(八乙女光)、デジタル庁勤務のエリート藤堂、コールセンター勤務の淳子、現役地下アイドルの亜美。この5人の患者は治療のため「こども」に返り、共同生活を始める。
「こども返り」してもなお、その横暴さが止まらぬ三友に閉口した他の3人は、「山田のおじさんごっこ」という遊びを考案した。
三友が知らない“山田のおじさん”の話題で盛り上がってみせ、三友を仲間外れにする藤堂、淳子、亜美の3人。
この作戦はまんまと成功し、社長は次第に孤立。秘書の柿沼も距離を置くようになる。
しかしある日、三友はひょんなことから「山田のおじさん」が架空の人物であり、実際には存在しないことを知る。
4人はクリニック内のSNSを使い、山田のおじさんの特徴データをシェアすることで口裏を合わせていたのだ。
怒る三友が仕返しを仕掛けたが……。

【上演台本・演出:G2 コメント】
これほど人生の折々でメモリアルだった作品はありません。アルコール依存症で入院中の中島らも氏に直談判して台本を書いて頂き、初めて東京(シアター・トップス)に進出。PARCO劇場での改定版はプロ演出家としてのスタートを切った作品。今回、通算5度目の再演。主演にお迎えするのは「薔薇と白鳥」でご一緒の八乙女くん。とことん稽古に向き合ってくれる熱血漢でもあります。笑いと恐怖だけでなく人間の何か深いところをつく不思議な魅力の「こどもの一生」超最新バージョン・アップ版でお届けします。

【八乙女光 コメント】
この度、G2さんとの舞台が再び決まり、率直に「嬉しい」という気持ちになりました。今から3年前にG2さんが演出する『薔薇と白鳥』に出演させて頂き、その後何度もG2さんが演出される舞台を観劇させて頂きました。
観劇後いつも僕が「とても面白い作品で嫉妬しました!」と伝えると、G2さんは「それは最高の褒め言葉。僕は常に面白い、良い作品を更新したいから。」とおっしゃられていました。今回もG2さんの心が動く作品のレベルの更新、そして僕自身もレベルを上げて、楽しく、そして新しい一面を見せたいと思っています。
八乙女光という人間に磨きをかけます。

【今井朋彦 コメント】
今回のお話をいただく数日前、たまたま中島らもさんの動画を見ていました。らもさんが落語を披露していました。独特のテンポに、独特の世界観、見たことのないパフォーマンスでした。そして数日後「こどもの一生」に誘っていただきました。何という奇縁・・・。勝手に「らもさんに呼ばれた」と思いました。たぶん呼んでないと思います。それでもいいんです。あの「らもワールド」に挑む機会をいただいたんですから。

【丸山智己 コメント】
PARCO×G2さんという僕の原点のような場所に16年ぶりに戻ってこられてとても嬉しいです。
30年以上前に描かれているにもかかわらず、見えないものに恐怖する今に恐ろしいほどぴったりリンクしているこの名作を、G2さんの演出のもと素晴らしいキャストの皆さんとどのように立ち上げていけるのか今から非常に楽しみです。

【田畑智子 コメント】
この度、出演させていただく『こどもの一生』で初めて体感する事がたくさんあると思っています。笑っていたのにその先に恐怖が待っているなんて。今から稽古をするのが楽しみで仕方ありません。演出のG2さん、共演者の皆さま、恐がりな私ですがどうぞよろしくお願い致します。ゲラゲラ、ワクワク、ハラハラ、ドキドキ、そして最後は凍りつく、色々な感情を体感しに是非劇場にお越しください。

【川島海荷 コメント】
今回の企画を見させていただいた時、理解できるようなできないような、私の想像の中では収まりきらない内容だなと思いました。
どのようにG2さんが演出されるのかとても楽しみです。以前上演されていた「こどもの一生」も素晴らしかったのですが、また新たな作品として、新鮮な気持ちで向き合っていこうと思っています。未知な世界に飛び込んで、この作品と共に私も成長したいです。

【ROLLY コメント】
初めまして皆様。
私はROLLYと言う者です。この度G2さん演出の「こどもの一生」に参加させて頂く事となりました。私は過去、通行人の端役、変態の宇宙人、魔女、サーカスの団長、海賊、くちびる等を演じた事があります。この度本作の台本を読みました所、妙に胸の辺りがワニワニして来て、変な気分になりまして、、
実は私、、現在別の舞台の準備中なのですが、本作台本に描かれた私の演じる予定の役柄の口癖を思わず口走ってしまいそうです。
そんな私でよろしいのでしょうか。
ROLLY

【朝夏まなと コメント】
初めてのストレートプレイ、そして初めてのコメディホラー。
今からドキドキしております。
初めましてのキャストの皆様との共演もとても楽しみですし、ミュージカルでお世話になっているG2さんに、日本人を演じることに慣れてない私がどうなるのか!いろいろ引き出していただけることにワクワクしています!!ぜひお楽しみに。

【升毅 コメント】
32年前(35歳)
柿沼かっちゃん
我々、「集団・賣名行為」に中島らも氏が書き下ろして下さった「こどもの一生」。初演時の反響、手応え、恐ろしさに興奮した。
30年前(37歳)柿沼かっちゃん
我が「ギャグファンタジープラネット・MOTHER」にて再演。スタイリッシュさと恐怖が増して、更に恐ろしい作品に成長した。
24年前(43歳)藤堂くん
PARCOプロデュースにて3度目の上演。
大人に成長した「こどもの一生」、コメディとホラーの質が格段にスケールアップした。
12年前(55歳)観客席
不思議な気持ちで観ていた…
2022年(67歳)院長・木崎
時代が加速的に変化を続けている2022年「こどもの一生」は、どのような変化を遂げるのか…どうぞその眼で、脳で、身体で体験して下さい。