
■浅井長政について
台本を読んで、今作の長政について感じたのは、「本当にいい人だな」ということ。誠実な人間であるがゆえに、つらい思いをし続けてきたのだろうとも思いました。正直、僕は歴史にはあまり詳しくなく、長政についても最初は「浅井」を「あさい」と読んでしまったくらいなじみがありません。だからこそ、演じるにあたっては失礼のないよう長政さんのお墓に足を運び、今、自分がどんな思いで長政という役に向き合おうとしているのかをお伝えしてきました。内容は少し恥ずかしいので、秘密にさせてください(笑)。
また、なにより大切にしたいのは、妻・市(宮﨑あおい)との関係性です。彼女を愛し、しっかり守り抜きたいという思いが、長政にとって大きなモチベーションになっています。個人的には宮﨑あおいさんのファンでもあるので、その気持ちも込めつつ(笑)、真摯にお芝居に向き合っています。
■豊臣兄弟について
以前から尊敬している仲野太賀さん、池松壮亮さんが出演する大河ドラマの世界にぜひ入りたいと思っていたところに、オファーをいただけたので本当にうれしかったです。太賀君は、「こんな親しみやすい人がいるんだ」と思わせてくれる俳優さんです。これまで共演経験はなく、特別に親しい間柄というわけでもないのですが、勝手にずっと応援していました。同じ俳優として、太賀君が多くの人に愛される存在になっていくことが、なぜか自分のことのようにうれしいんです。自然と応援したくなる方だと思います。そして池松君は、やはりすごい表現力を持っている俳優さんです。「これは自分にはできないな」と、圧倒される芝居をこれまで何度も目の当たりにしてきたので、強く尊敬しています。
■撮影現場でのエピソード
クランクインで最初に撮影したのが、第12回(3月29日放送)で、長政が父・久政(榎木孝明)と朝倉景鏡(池内万作)と密談しているところに、信長(小栗旬)が姿を現すシーンです。浅井家の動きを信長に怪しまれている緊張感のある場面で、セリフ以外の表現で長政の心情をしっかり見せなければいけないと感じました。時代劇ならではの所作があるので、どうしても動きが制限されてしまいますが、このシーンでは先輩方のお芝居を間近で拝見し、とても勉強になりました。特に榎木さんの視線や間の取り方はすばらしく、視線の動かし方ひとつで警戒心を表現されていて。本当に刺激をもらいました。
大河ドラマ第65作で描くのは、戦国時代のど真ん中。強い絆で天下統一という偉業を成し遂げた豊臣兄弟の奇跡、夢と希望の下剋上サクセスストーリー。仲野太賀演じる主人公は天下人の弟・豊臣秀長(とよとみ・ひでなが)。歴史にif(もしも)はないものの『秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった』とまでいわしめた天下一の補佐役・秀長の目線で戦国時代がダイナミックに描かれる。




