本作はオリジナル脚本で描かれる長編映画で、脚本・監督を手がけるのは長久允。映画化までに5年間の歳月をかけ、様々な人物に取材を重ねながら物語を作り上げた。新宿・歌舞伎町を舞台に1人の少女の150日間とそこに生きる若者のリアルな姿を描く。家族との関係に耐えきれず家を飛び出して歌舞伎町・トー横にたどり着いた主人公の小林樹理恵(通称:じゅじゅ)を森七菜が演じる。

上映後の会場に公式キャラクターの“炎上ちゃん”を身に着けた衣装で登場した森、映画単独初主演作がついに公開初日を迎え「どんなことを感じているんだろうってめっちゃ気になってる」と客席を見渡しながら「早く皆さんの感想をいろんな場所で私も探すので教えてもらえたらなと思ってます」と鑑賞した感想を心待ちにした様子をみせる。
本作の舞台・新宿での舞台挨拶ということで当時の思い出を聞かれる場面も。撮影時は新宿のホテルに泊まりながら撮影に挑んでたという森は「たくさんありますね~、撮影してる時にそこにいる人たちの肌感を感じられた瞬間はすごい刺激的でした」としみじみ。その中でも撮影時に「僕が本物だ!」とたまたま通り過ぎた人に叫ばれたことを振り返り「『あ、そうだよな』って気持ちの設定の仕方をその人に教えてもらった」とリアルな声に感謝しつつ学びを明かしていた。

本作は第42回サンダンス映画祭にも参加。現地の様子を「すごい熱気でした」と目を丸くさせる森、外国の鑑賞スタイルにも触れると「日本で見ててみんなの心の声が聞こえたら同じように聞こえてくるのかもしれないなってちょっと想像力が膨らむような体験」と笑顔をみせる。
さらに森は映画祭で本作2回目の鑑賞をした際に涙をする瞬間があったという。森は「決して自分のお芝居に感動してたとかそういうわけではない」と言い、撮影当時じゅじゅを演じる上で全く辛い経験がなかったことを明かしつつ「いろんな経験を重ねてく子ですけどその1つ1つにちゃんと傷ついてこなかった感じが自分の中でする。映画を2回目に見た時にやっとそこの麻痺感が取れて傷つけるようになってしまった。この普通の体になってみるとじゅじゅとして過ごした時間って結構辛かったなと思って泣いちゃった」と涙した理由について赤裸々に語った。

改めて最後にマイクを握った森は「私はこの映画を誰かにとって自分だけの特別な1本だって思ってもらえるものを作れたらいいなと思って参加し始めました。さっきはどこかに書いてくださいなんて言いましたけど、でもやっぱり1番は自分だけのものとか自分にとって大切な人にだけ教えるみたいなそんな映画になってるといいなって祈りが自分の中であります。その相手がもし私だったら私の元に何かメッセージをいろんな形で教えてくれたら嬉しいです」と本作にかける想いを語り、これから本作を楽しみに待つ人々へ呼びかけていた。