シェイクスピアの四大悲劇の一つであり、人間の苦悩を深く描いた傑作として愛されてきた『ハムレット』。葛藤、狂気、そして裏切りが複雑に絡み合い、観る者の心に深く突き刺さる普遍的なテーマが凝縮されている。主役の王子ハムレットを市川染五郎、ハムレットの恋人・オフィーリア役を當真あみが演じる。

公演初日を間近に控え市川は「約1か月間の稽古期間、素敵なカンパニーの皆さんと一緒に魂を吹き込んできたハムレットがようやく明日初日を迎えるということで本当に楽しみでなりません」と感慨深そうに話し、「お客様が入ってようやくその作品の作品が鼓動を始めると言いますか本格的に命が吹き込まれるその時間をお客様と共有していきたいなと思っております」と期待を込めた。
また今作がストレートプレイ初出演で初主演となる市川は「ルヴォーさんから受け取るものを1つ1つ自分の中で整理して、どれを選択していけばいいのかって稽古場で1個1個見つめながらやっていく作業はもちろん楽しいし役者としてこんなに面白い時間はなかった」と目を輝かせつつ、大変な面もあったようで「何を選んだらいいのか、何を決断したらいいのかって悩みはそのままハムレットと一緒の感情なので、そういう意味でこれだけ何百年と世界中の方が手がけてきた作品ということもあって演じる役者もどこか自然にハムレットという一心同体になってしまうようにできている、それぐらいの作品なんだなって思ったりした。ほんとに一心同体となってお見せできるものが何なのかをこれから初日開いてからも探っていきたい」率直な思いを吐露。
また歌舞伎との違いについては「舞台になっている国も時代もこの現代の日本とは違うわけですけども、そういうものをお客様の前で立体化させるところは歌舞伎じゃなくてもなんでも一緒だと思うのでそこまで違いというのは感じてない」と根本的な違いはないことを語っていた。

最後に明日からの公演を楽しみに待つファンへメッセージを求められた市川は「さっきルヴォーさんから誰も見たことがないハムレットだって初日の前日にプレッシャーをかけられたんですけども(笑)」と裏話を交え笑わせつつ「今まで何度もご覧になったことがある方も新鮮に映るところは作品全体としてあるでしょうし、またハムレットご覧になったことがない方も1つ1つルヴォーさんが稽古場で言葉をきっちりお客様に伝えるということをとても細かく演出つけてくださいましたので、それを約2か月間常に忘れることなく言葉を伝えることの大切さというものを心に置きながら素晴らしい皆さんと一緒に最後まで無事に走りきれたらなと思っております」とこれから始まる公演に意欲をみせていた。
本公演は5月9日(土)~30日(土)東京・日生劇場、6月5日(金)~14日(日)大阪・SkyシアターMBS、6月20日(土)~21日(日)愛知・名古屋文理大学 文化フォーラム(稲沢市民会館)にて上演される。