
『君の名は。』『すずめの戸締まり』など新海誠監督作品を世に送り出してきたアニメーション制作会社コミックス・ウェーブ・フィルムが、初となる海外劇場アニメーション作品の配給を手掛けた『縁の手紙』が、9月25日(金)に新宿バルト9ほかにて全国公開となる。
原作は、2018年にウェブトゥーン界で最高評価を得てベストセラーとなったチョ・ヒョナの同名コミック。映像化を担ったのは、YouTubeの短編アニメーションシリーズ『A Day Before Us』で累計1億5千万再生を記録した新進気鋭の監督キム・ヨンファン。初の長編監督作ながら、繊細な心理描写と細部まで美しい美術背景、そして詩情あふれる映像表現を見事に融合。韓国公開直後、動員22万人を突破する大ヒットを記録した。
日本での公開にあたり、吹き替え版には声優初挑戦の矢吹奈子と実力派声優の小野賢章が参加。手紙が繋ぐ奇跡を描いた、みずみずしく謎めいた青春ストーリーを彩る。
完成した作品を見た感想を、主人公である謎の手紙を発見する転校生のソリを演じた矢吹は「嬉しかったです。声優初挑戦だったので、自分の顔じゃないキャラクターの顔で、自分の声が聞こえてくるのが最初は違和感があったんですけど、見ていくうちにだんだん一致してきて、最終的に楽曲が流れて、エンドロールで自分の名前が出てきた時はすごく感動しました」と感慨深さを感じたようで、初めてのアフレコについては「元々声優に挑戦してみたい気持ちはあり、ファンの方も声を褒めてくださる方が多かったので、ご縁もある韓国のアニメ映画でソリの声を務められるのは驚きましたし、嬉しさでいっぱいでした」と笑顔を見せた。

声優初挑戦にあたり、小野と梅田のアフレコを見学したという矢吹は「映像でしか見たことないアフレコの場所で、本当にこうやって録ってるんだって新鮮でした」と語る。中でも勉強になったことについて「息遣いのセリフって、ドラマの台本には書かれていないんです。これをどうやって表現したら良いんだろうと思っていたら、意外と動かれたりしていて、こういうふうに録るのも良いんだ、と勉強になりました」と、明かしていた。「映像とリンクしすぎていて、すごい技術だ、と思いながら見させていただきました」とアフレコ見学の感想を述べ、「私もちょっと動きながらやりました」と、二人を参考にして自身もアフレコに臨んだようだった。
そんな矢吹の声を聞いた感想を、小野は「まっすぐなんですよね。まっすぐ入ってくるのが、(皆さんにも)伝わるんじゃないかなと思います」、梅田は「ぴったりだなと思いました。人って関わり方で喋り方や雰囲気が変わるじゃないですか。それが一瞬で伝わるぐらい、すごく自然で素敵なお芝居でした」とそれぞれ絶賛。

役を演じる上で矢吹は「最初はアニメっぽいキラキラした声が良いのかなと思って模索していたんですけど、音響監督とのやり取りの中で、思ったままに出した声がソリに一番近いと言っていただいてからは、自然体で演じられるようになりました」と振り返った。
ソリの手紙探しに協力するドンスンを演じた小野は「吹き替えなので、韓国の役者さんの声を聞きながら録るんですけど、韓国の俳優さんって良い声の方が多いですよね。今回のドンスンも深い良い声で、この声は出ないかもしれないと思いながら練習とかして、ただそれをそのまま日本語にするのも、僕がやる意味を色々考えた上で、日本のアニメの学生感をニュアンスとして出せたら良いなと思いながらやっていました」と、意識した点を語る。
謎の少年ホヨンを演じた梅田は「僕の声優人生で初めて謎の少年役を任せていただいたかもしれないです。元のキャストの方がすごく素敵な声色とお芝居をされていたので、任せていただいたからには、というところもありました」と、気合を入れたようだった。

今回、矢吹は主題歌の歌唱と日本語訳詞にも挑戦している。「お話をいただいた時はすごい驚きました」と口にし、「元々韓国版では、イ・スヒョンさんがソリの声と主題歌を務められていて、とっても透明感のある澄んだ声の方なので、日本語版になった時にまた新しいソリで歌えるんだと思ったら嬉しかったです」とコメント。
日本語訳詞についても「韓国語ってただ直訳して日本語にするとすごく長くなっちゃうんです。歌に当てはまらなくなるので、『縁の手紙』を見たかのような歌詞だったので、その空気感だけは絶対に壊したくないと、頑張ってところどころを切り抜いて、日本語らしい、日本の方に伝わりやすいような表現も交えながら書かせてもらいました」と、韓国での活動経験が生かされたようだった。

また、作品にちなんで、手紙にまつわる思い出エピソードを聞かれた矢吹は「ファンレターをいただくことが多いんですけど、ちょっと気持ち悪いかもしれないですけど、ファイリングして保管してます。直筆で書かれている文章ってより感情が伝わってくるので、それがすごく嬉しくて。いつも私の力になっています」と答えていた。









