
写真:田中亜紀※提供写真
『盗まれた雷撃 パーシー・ジャクソン ミュージカル』は、アメリカの人気作家リック・リオーダンにより2005年から2009年にかけて年一冊ずつ発行され、ニューヨーク・タイムズのベストセラーにも選ばれた大人気ファンタジー小説『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』シリーズの第1作を原作としたミュージカル。
オリンポスの神々やギリシャ神話に出てくる怪獣たちが次々と現れるファンタジー要素たっぷりなストーリーと冒険を彩る素敵な楽曲で、アメリカで雷鳴をとどろかせた人気のミュージカルが、この度日本で初めての上演となる。
演出はファンタスティックな世界観に誘う手法に定評があり、1994~2008年まで宝塚歌劇団で演出を務め、退団後も音楽劇やミュージカルの演出を手掛けている荻田浩一が務める。
主人公のギリシャ神話の海の神ポセイドンの息子だと知らされる少年パーシー・ジャクソンを演じるのは、初のミュージカル出演となる岡本圭人。
パーシー・ジャクソンと一緒に旅をする知恵と戦略を司るアテナの娘アナベス役に、小南満佑子。幸運と富を司り知識者でもあるヘルメスの息子ルーク役には、水田航生。そして、パーシーをそばで支えるブラナー先生役に、宮原浩暢。パーシーの母親役には、壮一帆。
また、木内健人、菜々香、小野妃香里、村井成仁、Ema、横山賀三、小原和彦が神やパーシーと共に旅をする仲間を演じる。
オンライン公開稽古では、M1「Prologue/The Day I Got Expelled」が公開された。
その後行われた取材会には、岡本、小南、水田、木内、宮原、壮が出席。
ミュージカル初挑戦となる岡本は、「最初は不安だったりプレッシャーとかっていうのももちろんあったんですけれども、毎日この素晴らしいキャストの皆さんと素敵なスタッフの皆さんと稽古をしていくにつれて、パーシー・ジャクソン自身が持っている力みたいなものがどんどん自分の中にみなぎってきて、不安とかプレッシャーが無くなって、今、この物語をたくさんの方々に届けるのがすごく楽しみな状態です」と心境の変化を明かす。
「ギリシャ神話をベースにした…、といっても、『自分は普通ではない!?』と感じていた少年が、ある日突然、自分の父は神様だった!と知って仲間と冒険の旅に出る、という物語です。神話の世界の登場人物が親しみやすいキャラクターとして登場する、とてもテンポの良いコメディなので、とても分かりやすく描かれています」と話し、「ファンタジーの世界を、想像力とマンパワー、役者の体を使って表現する、ザ・王道のファンタジー!疾走感あふれる冒険を楽しんでいただけると思います」と作品の魅力を語る。
写真:田中亜紀※提供写真
荻田の演出については、「素敵なギミックや仕掛けとかすごい色んなことが起きている舞台で、「このシーンをどうしようか」っていう話し合いを荻田さんとしていて、そういう一緒に作り上げているような感覚が……こういうので合ってる?」と話しながら心配になる岡本に、「合ってる!何も間違ってないよ!」と声をかけるキャスト陣。
さらに、水田が「荻田さんと新しいものを共にね、作り上げている感じがしているということです」とフォローすると、「そうです!」と笑顔を見せる岡本の姿があった。
小南は「今回、お稽古に入るにあたってまずは歌稽古、そして本読み、立ち稽古っていう段階を踏んだんですけども、まず本読みを何日かかけてさせていただいて、この本に対しての理解とか皆での共通認識っていうものをすごくしっかり築き上げるように荻田さんが導いてくださったので、それがすごく皆の中で深く捉えられているのかなというふうに思います」と、稽古の過程を振り返りながら、「立ち稽古に入ってからも、先ほど岡本さんもおっしゃっていましたけど、皆で作り上げていくっていうことを第一に考えて、ワンシーンワンシーン、本当に丁寧に作り上げていく気持ちで試行錯誤しながら、皆で一つの目標に向かって頑張っている最中で、すごく和やかな雰囲気の中でさせていただいていて、すごく楽しいです」とコメント。
写真:田中亜紀※提供写真
オンライン公開稽古で披露された楽曲「Prologue/The Day I Got Expelled」について小南は、「楽曲でありながらストーリー性がたくさん盛り込まれていて、音楽の中で色んなパーシーの出来事だったり、特徴やパワーが説明されている、冒頭のキャッチーなシーンになっていると思います」と印象を語り、「他の楽曲も本当に素晴らしい楽曲がたくさんあって、多分すごく見てくださるお客様がノリノリになってくださるんじゃないかなと思うので、ぜひ楽しみにしていただきたいです」と期待を寄せる。
既にキャストの仲の良さが伝わってくる中、チームワークを聞かれた水田は「コメディを作る上で真剣に取り組んでいる部分とちょっと抜けている部分っていうのを、それぞれのパーソナルが分からないとその空気感っていうのは作りづらいと思うので、積極的に話し合ったりとか、積極的にどういう人だろうっていうのを自ら人のパーソナルスペースに入り込んでいったりっていう感じの人たちが多いかなと思いますね。稽古初日からガーっと行く人たちばっかりだったんで、あまり気を遣わずに初日から稽古出来ているかなと思います」とコメント。
コロナ禍ということもあり、「もちろん今はソーシャルディスタンスを保ちながら、心のディスタンスは取っていません!実際の距離は取りながら、心は密に稽古をしています」と続けた。
写真:田中亜紀※提供写真
木内は、「僕個人的にはグローバーという役が、若くてちょっとドジな、そして茶目っ気があるやくなんですけど、でも何より大事なのは岡本圭人くん演じるパーシーとの関係性だと思っているので、毎日楽しく二人でわちゃわちゃしながら、あーでもないこーでもないって言いながらやってるよね」と岡本と顔を見合わせると、「素敵なんですよ!グローバーが!本当に!」と褒める岡本に、「止めてよ!皆さん見てるんだから!」と恥ずかしがる一幕が。
宮原は公開稽古を振り返り、「コメディというだけあって、これからどんどんどんどん面白くなっていくスタート段階なので、ご覧いただいた皆様には想像していただけたら」と話し、「本当にキャラがそれぞれ立っていて、良いメンバーでありながら良い個性の立ったキャラクターがいっぱいいるので、とっても面白い作品になっています。これからもっとなります、っていう感じです」と語る。
写真:田中亜紀※提供写真
岡本演じるパーシーの母親役である壮は役どころについて聞かれると、「もう息子にメロメロです!もう可愛くて……。俳優さんに可愛いとか言ったら失礼かもしれないですけれども、でも本当にパーシーってすごく自分の心に葛藤を持ちながら自分って何だろうっていうのが一つテーマになっている人物だと思うんですけれど、それはお母さんも一緒で、この育て方が良いんだろうか?今のこの状況が彼にとって良いんだろうか?っていうのを常に考えながら生きているっていう、お互いに完璧じゃないところが、お互いの役の魅力かなとも思うので、そういうところをちゃんとお客様に伝わるように作り上げていきたいなって思っています」とコメント。
「あと、個人的には岡本くんと初めて共演させていただくんですけど、稽古じゃないところで喋ってる時より一緒にお芝居している時の方が彼は多弁で、目の表情だったり醸し出す雰囲気だったり、それをキャッチするのが私が今個人的に楽しいなって思っていて。そういうお芝居の上での交流みたいなのをもっと深めていけたら良いなって思っているところです。可愛いんですうちの子!」と、岡本の魅力にべた惚れの様子だった。
写真:田中亜紀※提供写真
最後に、岡本が「ただいま絶賛稽古中で、一生懸命この素晴らしいキャストの皆さんとスタッフの皆さんと作り上げている最中なんですけれども、必ず面白い作品になると実感していて、そしてお客様も絶対に楽しめる作品になってきています。このパーシー・ジャクソンの冒険っていうのを僕たちキャストも楽しみながら、お客様もその冒険に連れていけるような、そんなエネルギーで僕たち頑張って行きますので、ぜひ劇場にお越しください。待っています!」と、メッセージを送った。
写真:田中亜紀※提供写真
『盗まれた雷撃 パーシー・ジャクソン ミュージカル』は、2022年9月21日(水)から10月5日(水)まで東京・有楽町よみうりホール、10月9日(日)から10月10日(月・祝)まで京都・京都劇場で行われる。
そして、観劇特典として、来場者へ特製うちわのプレゼントが決定。
うちわにあるQRコードを読み取り、ロゴにスマホをかざすことでARで動く出演者が出現し、スペシャルメッセージを見ることが出来る。
さらに、応援ソングを披露するスーパーミニライブの開催も決定した。