「ウマ娘 プリティーダービー」は、株式会社Cygamesが2016年に発表したクロスメディアコンテンツ。
実在する競走馬の名前と魂を受け継ぎ、ウマの耳と尻尾を持つ「ウマ娘」と呼ばれる少女たちが、仲間やトレーナーたちと学園生活を送りながら<トゥインクル・シリーズ>制覇を目指す世界が舞台となっており、音楽やコミカライズ、TVアニメなど、さまざまなジャンルで作品展開が行われている。

今回、全編オリジナルストーリーでの初の舞台化が決定。
製作発表会には、今回の舞台に出走するダイタクヘリオス役の山根綺、ヤマニンゼファー役の今泉りおな、ダイイチルビー役の礒部花凜、ケイエスミラクル役の佐藤日向の4名が登壇した。

出演が決まった時の気持ちを聞かれ、山根は「私は普段声優をやっているので、台本を持たずに舞台に立って表現しきるっていうのが初めてなんです。自分に出来るかなっていうのと、でもやると決めたからには最後まで絶対頑張ろうっていう気持ちで、お話をいただいたのは一年前ぐらいだったんですけど、一年前からそわそわしていました」と語りながら、「でも心強い仲間もいるので大丈夫だと思います」と力強く答えた。

今泉は、「元々ウマ娘がとても大好きだったので、こうやって舞台を通してウマ娘に囲まれて、そして私もウマ娘として風を体現出来るっていうすごい素敵な機会をいただけて本当に嬉しいです」と笑顔を見せる。

佐藤は、「私自身、歌って踊って舞台上で何かを表現するということがすごく好きなので、ウマ娘として舞台上でどんな風にパフォーマンス出来るのかワクワクしました。ウマ娘で印象的なのはトレーニングのシーンだったりすると思うんですけど、『これはすごく汗のかく舞台なのではないだろうか……』とすごくドキドキしまして、すぐジムに入りました。トレーニングに必要な筋肉を今頑張ってつけています」と出演にあたり身体作りに勤しんでいるようだった。

磯部は、「私も舞台が大好きなので、こうやってウマ娘初の舞台化で出演出来るっていう喜びが最初にすごく大きかったです。あと、ダイイチルビーを務めさせていただくってなって、舞台を通してよりルビーのことを理解出来るんじゃないかなとか、よりたくさんのトレーナーさんに好きになっていただけるんじゃないかっていう期待もあったので楽しみです」と期待を寄せた。

役どころと舞台の中でどのようなところが描かれているかについて、それぞれ解説。

山根が演じるダイタクヘリオスは「めちゃめちゃおしゃべりが大好きなギャルでザ・パリピな女の子です!とにかくなんでも楽しいっていう楽しめる気持ちを大事にしていて、性格も太陽の様に周りを明るく照らしていくような、100%陽キャな女の子です」と話し、「本人が大事にしているのもとにかく楽しいっていう気持ちで、走る時も楽しいを大事にしたいと思っているので、今回のお話では4人でレースを重ねるにつれて、どういった気持ちの交流があるのか、気持ちのやり取りを見てほしいです」と、気持ちの交流がポイントと語る。

今泉が演じるヤマニンゼファーは「自然がとにかく大好きで、風になりたいと思っていて、小さい時にマイルのレースを見て、そこで風を体現した走りをしていたウマ娘さんに憧れて、私も風を体現したいとより強く思った女の子です」と、ウマ娘になった経緯を話しながら、「今回のお話では、ヘリオスさんやリビーちゃん、ミラクルさんを見守る感じでいます」と、一歩引いた目線から3人を見守る立場であると明かした。

佐藤が演じるケイエスミラクルは、「穏やかで爽やかな印象の心優しいウマ娘です。かつて二度も生死の境をさまよいながら奇跡的に一命を取り留めた経験があり、常に周囲の人々に恩返しをしたいという思いで走り続けています。恩返しの気持ちが皆と関わることでどう変化していくのか、というのが今回のキーポイントになってくるのかなと思います」と、見どころも合わせて答えた。

礒部が演じるダイイチルビーは「お嬢ですね。祖母、母ともにとても優秀な成績を残したウマ娘の家系に生まれた、華麗なる一族の令嬢というウマ娘です。常に一族の名に相応しいか、振る舞いやレースの結果を残すことが出来るかということを信条にしていて、ルビーの責務がどういう影響を与えるのかっていうのが今回のポイントになってくるかなと思います」と、高貴な家柄という立場が物語に影響があるとのこと。

今回の製作発表会ではメインビジュアルで着用している勝負服で登場したということで、勝負服を着てみた感想を聞かれると、「本当に衣装さんもヘアメイクさんも全て忠実に作ってくださっていて、初めて見た時に驚いたのと、ビジュアル撮影の時はどうしたらヘリオスらしくなるかっていうのをすごく細かく一緒に相談しながら作ってくださったので、今日こうやって見ていただけてとても嬉しいです」(山根)、「ふんわりした感じとか髪飾りとかもすごく細かくゲームを忠実に再現してくださって、とても嬉しいです」(今泉)、「この耳であったり、全員が違う勝負服ならではの姿ということで、それぞれ試行錯誤して、どうしたらいいかディスカッションしながら作っていただいたので、舞台の公演が始まる前から共同作業でやらせていただいているなと感じます」(佐藤)、「ルビーのお嬢様感と言いますか、刺繍もすごく贅沢にあしらわれていたり、装飾の色合いも上質な感じが出るようにスタッフさん一同すごくこだわって作っていただいたので、とても気に入っています。皆さんもぜひ舞台で細かいところまで見ていただけたらなと」(磯部)と、一人一人、細部まで忠実に再現されているこだわりの勝負服になっているようだ。

既に舞台のプロットを読んでいるようで、感じたことについて山根は「初めていただいた時、電車の中で読んでいたんですけど、涙が出てしまいそうなくらい心が揺さぶられたというか、これはハンカチ必須だなって思いました。それぐらい熱いストーリーで、4人の中でヘリオスはこういうふうな気持ちを持ってレースに挑んでいくんだっていうのも見えてきたので、すごく稽古が楽しみになりました」と話し、佐藤は「かなり熱量のあるプロットではあったんですけど、私の中の印象だとアニメーション然りゲーム然り、読み手にグッとくるというか胸が熱くなる、共感するようなストーリー展開が多いと思うんですけど、舞台もそこは変わらず、何かを頑張っている子って必然的に応援したいって気持ちになると思うんですけど、魅力がギュッと詰まっていて、舞台上で私自身もどういう奇跡を起こせるのか、今からすごく楽しみです」、磯部は「本当に熱いストーリーになりそうで、史実を基にしながら作品が出来上がって、皆の絆だったり想いが紡がれていくんだってすごい驚きました。ルビーとしても色んな感情を持って、苦しい場面もあるかなと思うんですけれども、成長出来るようなお話になっているんじゃないかなととても楽しみです」と、かなり熱い物語になっていることが伺える。
そして今泉は、「皆の気持ちをすごく感じ取って、ゼファーさんとしてはちょっと後ろで見ているような感じではあるんですけど、舞台上でも皆に頑張れっていう気持ちを送りたいです。あとウイニングライブもあるので、トレーナーの皆さんはペンライトを持って、好きなウマ娘さんたちを応援してください!」と、ウイニングライブにも触れた。

そして、製作発表では、舞台「ウマ娘 プリティーダービー」~Sprinters’ Story~のために書き下ろされた主題歌「Overrunner!」が初公開され、明るく前向きな曲調でくじけそうになっても夢に向かって走り続けたいという気持ちが沸き上がってくる楽曲となっている。
聞きどころについて山根は、「どんどんサビに向けて盛り上がっていくのは歌詞の中でもそうなんですけど、コール&レスポンスが出来るような部分があるので、トレーナーさんも心の中でぜひ一緒に叫んで歌っていただきたいなというのと、歌詞の中身が一人一人の気持ちにリンクしていて、精一杯歌ったのでヘリオスらしいなって思うところにも注目していただけたらと思います」と、一緒に楽しめる部分があると明かす。

今泉は「4人それぞれの気持ちだったり心の動き、気づきが歌詞に描かれているので、そこを聞いて楽しんでいただきたいです」、佐藤は「ミラクルは心優しいところや真面目な部分が目立つんですけど、明るいヘリオスやルビーの良いところをたくさんもらうことによって、彼女自身どう成長していけるかっていうのも歌詞にすごく詰まっているなと歌いながら思いましたし、舞台の観劇後にこの曲を聞いたらまたさらに胸が熱くなるというか、自分が見た舞台の様子、情景を思い出せるような楽曲になっている、二度おいしい楽曲なのかなと思います」、磯部は「それぞれに寄り添うような歌詞で、歌っていて作品のことも踏まえた上でディレクションいただいて、ダイイチルビーなりの熱さを表現しながら歌わせていただきました。各キャラクターのそれぞれの気持ちに寄り添って、重なる楽曲になっていると思うので、楽しんで聞いていただけたらなと」と、歌詞も注目ポイントとなっている。

さらに、演出を担当する児玉明子から4人へメッセージが寄せられた。
「ウマ娘というコンテンツ作品は、背景にモチーフとなった史実の競走馬たちのエピソードが必ずあります。私にはその史実とゲームやアニメのリンクが素晴らしく感じ、胸熱でして…。今回初の舞台化も原作のイメージを損ねることなく、モチーフとなった競走馬たちとリンクしたエンターテイメント性の高い舞台を目指したいと思います。この場をお借りしまして、キャストの皆様、事前稽古お疲れさまです。稽古内容で何となくお分かりかと思いますが、今作はかなり身体、特に足回りを酷使する作品になると思います。ウマ娘初の舞台化ということで、2.5次元舞台化するための新しい試みもあり、大変かもしれませんが、皆様のチームワークで乗り越えていきたいと思います」という言葉があり、感激する4人。

佐藤は「震えますよね」と恐縮しながら、「以前私が出演させていただいた舞台で演出を担当していただいたり、児玉さんが演出されている作品を何度か観劇させていただいたことがあるんですけど、児玉さんが描く世界観がすごく魅力的で、観劇後に心に残る演出が多いので、私自身楽しみではあるんですが、求められることに応えられなかった時の悔しさも知っているので……。下半身をとても使うんだろうと想像がつくのでもっと頑張りたいと思います」と改めて気を引き締めた様子だった。

本稽古前の事前稽古が始まっているということで、今作が初舞台となる山根は「全てが新鮮なのと、自分の身体がどうなるかも分からず、2週間走り抜けられるんだろうか?っていう気持ちもあったので、とりあえずジムに行こうと思って、花凜ちゃんに一緒のジムを紹介して『頑張ろうねって』って言って……」とジム通いを明かすも、実は磯部はまだ通ってないことが発覚。
さらに佐藤からも「ちょっと良いですか?私にもジム紹介してって言ってた……」とタレコミがあると、「偵察しようと思って!皆良いジム知らないかなって(笑)」と慌てて弁解する磯部の姿があった。

同じく初舞台の今泉も「体力に相当自信が無くて、この写真(キービジュアル)を撮るだけで3日間筋肉痛で動けなくなりました(苦笑)。なので、一生懸命走り込みをして、何とか筋肉と体力をつけて頑張って行きたいなと思ってます」と、身体作りに力を入れていくとのこと。

一方舞台経験のある佐藤は、「ウイニングライブだったりお芝居中にやっているダンスだったり、自分の中で差別化出来るように踊りたいなと思いつつ、私の体力次第なところもあるので本当に頑張りたいなという気持ちがあります。本当にこの辺(足回り)に頑張ってもらいたいと思う稽古期間です」とコメント。

そして磯部は、「本稽古が始まる前に事前稽古として皆で身体作りじゃないですけど、そういう期間を設けていただけてるっていうのはすごいありがたいなって思っていて、皆すごく鍛えているので、本番はきっと素敵な走りを見せられるはずです。(私も)これから頑張ります!これからジムも行きます!」と宣言した。

最後に舞台に向けての意気込みを一人ずつコメント。

磯部は「ウマ娘初の舞台化ということですごく楽しみな気持ちもたくさんあるし、ちょっと緊張する部分もあって、皆初めてのことも多いので、気持ちは一緒だと思っています。なので、皆で気持ちを一つに走り抜けられるように頑張りたいなって思っています。ダイイチルビーやそれぞれのことをより深く好きになっていただけるような舞台になったらいいなって思っていますのでぜひ劇場でお待ちしております」

佐藤は「舞台を観劇したことがないという方もまだまだいらっしゃると思うので、これをきっかけに舞台を見てみたいなと思っていただけたら嬉しいですし、観劇後に舞台ってこんなに楽しいんだって思ってもらえるような作品をカンパニー一同で作っていけたらいいなと思っていますので、迷っている方はぜひ劇場の方に足を運んでいただけたらと思います。そして『Overrunner!』を歌っている段階から自分自身がウマ娘の世界に入れたんだっていうときめきみたいなものがずっと心の中で動き続けているので、このドキドキを持ったまま舞台の上に立つのが今からすごく楽しみです」

今泉は「既に今も緊張でいっぱいで、舞台も多分緊張すると思うんですけど、一生懸命頑張っていきたいなと思っております。とにかくゼファーさんは風を感じて、風を体現する走りをしていきたいので、私もそのつもりでお芝居、そして走りをしていきたいと思います」

山根は「私にとって初めての舞台、そしてウマ娘にとっても初めての舞台ということで、私たちも見に来てくださるトレーナーさんも全部が全部初めてだと思うんです。なので、最初で最後の“初めての瞬間”を楽しくヘリオスらしく笑って走りきりたいなと思います。トレーナーさんとかけがえのない思い出になるように、そして誰も怪我をすることのないように安全に走りたいと思いますので、ぜひ劇場に来てください!」

歌あり、ダンスあり、レースあり、ウイニングライブありと盛りだくさんの内容となっている舞台「ウマ娘 プリティーダービー」~Sprinters’ Story~は、2023年1月15日(日)から1月29日(日)まで東京・品川プリンスホテル ステラボールにて上演される。

また、舞台「ウマ娘 プリティーダービー」~Sprinters’ Story~公式サイトにて、チケットの最速先行(抽選)が実施。
受付期間は2022年11月27日(日)正午〜12月4日(日)23:59まで。