
本作は、映画初出演にして初主演の越岡裕貴(ふぉ~ゆ~)、話題のドラマ作品への出演が続いている女優の工藤美桜、そして舞台を中心に活躍しているジャニーズの寺西拓人、原嘉孝、高田翔、室龍太、さらに竹中直人、岸谷五朗らが、新解釈で描いた実在の歴史的人物たちを意外な形で演じる話題作。
歌やダンス、殺陣、大胆なアクション、そして涙あり笑いありの超デラックスミュージカル時代活劇となっている。
完成披露舞台挨拶には、主人公の紀伊国屋文左衛門役の越岡裕貴、近松門左衛門役の工藤美桜、堀部安兵衛役の寺西拓人、大岡越前守忠相役の原嘉孝、寺坂吉右衛門役の高田翔、犬屋敷郎府役の室龍太が、役衣裳で登壇した。
まずは一人ずつから挨拶。
越岡は「夢のようなステージですね。本当にこんなことないからさ。完成披露試写会の舞台挨拶に登壇出来るっていうのはもしかしたらこの後の人生でないかもしれないから……絶対今後も(舞台挨拶に登壇する機会を)作れるように頑張るんで、今日は最後まで楽しんでいってください」と感動に浸りながら笑顔を見せる。
工藤は「ようやくまくおろを見ていただける日が来たのかと思うとすごく嬉しいです。今日は楽しんで帰ってください」、寺西は「公開は(2023年)1月20日なので、今日を皮切りにたくさん発信して、皆で盛り上げていけたらいいなと思います」、原は「今年撮った映画がようやく皆さんにお届けできると思うとワクワクが止まりません!ぜひこの後、楽しんでいってください」、高田は「本当にあっという間というか、今年撮影して無事にこういう日を迎えられたってことは本当に嬉しいことですし、ぜひ楽しみにしていてください」と続く。
そして「本日は僕の誕生日パーティーに来ていただきありがとうございます!」と早速ボケる室に「違う違う!」と一同が総ツッコミ。
「違うの?なんや~!楽しんで帰ってください!」と室らしさが出ていた。
本作が映画監督初挑戦となった清水は、「大変たくさんのスタッフ・キャストに助けていただきここまで来ました。たくさんの笑顔を提供できる作品になっています」と力強く語る。
ついに迎えた完成披露舞台挨拶ということで、心境を聞かれた越岡は「もう既に後悔がありまして、僕の挨拶の最初に『紀伊国屋文左衛門役の』って言いたかったのに言えなかったんです」と明かす。「今言えば?」との声に、「紀伊国屋文左衛門、ブン太役の越岡裕貴です!」と改めて挨拶。
映画初出演にして初主演という大役を務めたことについては、「これ本当にこれだけ確認したい。ドッキリじゃないですよね?」と疑いにかかる越岡。
「日テレプラスの方でやってる、僕たちの『王道テレビ』(『ふぉ~ゆ~の王道テレビ~これにかけてるんで!Season2』)でここ最近舞台挨拶ドッキリにかけられたので、まだ俺は皆のこと信用してません。エキストラなんじゃないかなって若干思ってるんですけど」と会場を見渡し怪しみながらも、「見てもらえることに対してワクワク感はありますね。エンターテイメント要素がすごく詰まっている作品になっているので、最後まで楽しんでもらえたら」と続けた。
舞台挨拶が行われたTOHOシネマズ 日比谷だが、舞台で活躍する越岡にとって帝国劇場や日生劇場、シアタークリエなど馴染みのある劇場が近くに集まっているということで、この地での舞台挨拶について越岡は「不思議な気持ちですね」と話す。
「(観客に向かって)一番最初に見られるわけですもんね。舞台挨拶の後に見られるってことは、見終わった皆さんの反応とかは見れないわけじゃないですか。でもどうしてもどういう反応してくれたか気になるので、個人的に色んなシアターを巡ろうかなって」と反応が気になる様子だった。
清水にも今日を迎えた感想を伺うと「長かったです。でも本当に感無量というか、お客さんに笑顔を提供できる作品になったなと思っていて、何よりキャストの皆が本当に輝いている作品ができたなっていう自負があるので」と自信をのぞかせた。
映画と舞台のハイブリットエンターテイメントとなっている本作。
2022年2月に行われた撮影や映画公開に先駆け行われた『まくをおろすな!LIVE』の印象に残っている出来事や、主演を務めた越岡の印象や現場での立ち振る舞いは?というエピソードトークの流れになり、まず最初に話を振られたのは越岡とバディを組んだ役柄を演じた工藤。
「記者さんいらっしゃるから良いこと言ってよ!」という越岡からの声もありながら、工藤は「本当に楽しかった思い出しかなくて、陽気なお兄さんたちがたくさん合間時間にコミュニケーションとって遊んでいただいたりとかあったんですけど」と撮影を振り返る。
「歌とかダンスとか殺陣とか、こっしーさんがすごい練習に付き合ってくださって、それがすごくありがたくて。自分は全部自信が無かったので、殺陣の時も『俺のこと切っちゃう感じで良いから、それぐらい思いっきりやっていいよ』って言ってくださったのが安心できたのでありがたかったです。なんでも受け止めてくれるので」と越岡の頼もしさを明かした。
越岡との共演経験もある寺西は、普段と本作の撮影での違いを聞かれ「逆にギャップを感じなかったというか、初出演・初主演って言ってるんですけど現場ではちゃんとまとめてくれるというか」と答えると、「意外とね!」と嬉しそうな顔を見せる越岡。
「こっしーが最初に撮影してて僕らは後から合流だったんですけど、こっしーが主演だからこっしーの空気感が流れていて僕らは乗るだけだったので、やっぱり頼りになるなっていうのは思いました」と続けた寺西の言葉に、「焼肉おごっちゃう!」とご満悦の越岡だった。
原は「僕は今回越岡くんとガッツリお仕事するのは初めてだったんですけど……」と話し出すも、隣の室から「汗かきすぎやろ!びちゃびちゃやん!」と茶々を入れられる一幕が。「衣装が暑いの!」と返しながら、「てら(寺西)が言ったように、越岡くんならではの明るい雰囲気が現場に漂っていたんですけど、初めましての撮影終わりに、宿に帰った時に僕の部屋で弁当を食べながら一緒に「あのシーンこうだね」って話す会が開かれたりして。誰とでも仲良くなれるってイメージだったんですけど、ある日部屋で二人きりになる時があって、そしたらすごい緊張した面持ちで『風呂入ってくる』って逃げたんです」と暴露。
対して越岡は、「原の部屋に行った時、一番乗りしちゃったわけですよ。てらが『すぐ行くからこっしーも早く来てください』って言ったからすぐ行ったのに、一向に待ってても誰も来なかったからめちゃくちゃ気まずくなって、お風呂まだ行きたくなかったんですけど『お風呂入ります……』って一回自分の部屋に帰りましたね」と事情を明かした。
さらに高田からは「ありがたいことにこっしーさん含め、僕たち4人も一緒に取材させてもらったりしたんですけど、結構朝早くに集まって撮影することがあって、スタッフさんが『そろそろソロ撮りますよ!』って大きい声で言ってくださって、それを聞いたこっしーさんが『おい皆、空撮るぞ!』って。“ソロ”のことを“空”って言っちゃって、だいぶ疲れてるんだなって」とまた別の一面が暴露され、越岡は「僕と一緒にいたらそういうことがよくあります」と平然としていた。
そして最後に回ってきた室は、「なんでしょうね……?」と歯切れが悪い感じを出すと「さっきまでお弁当食べてたから眠くなったんでしょ!ギリギリまで食べてるんですよ!」と越岡からツッコミが入るも、「原ちゃんの部屋で一緒にプロレスしたのは良い思い出です」と思い出を振り返った。
劇中に出てくる「人生の幕は自分でおろすな」のコンセプトにちなみ、それぞれの”やめられないこと、止められないこと”について質問が。
トップバッターの室は、「やめられないこと、止められないことですよね?……かっぱえびせん……」と商品のキャッチフレーズをなぞりながらボケると周りから「言うと思った!」と声が上がる。改めて「お菓子をついつい食べちゃう、ですかね。結果かっぱえびせんです」と答えた。
高田は「この時期になると一回起きてからの二度寝がやめられないっていう。眠いし起きて寒いな、まだ時間ある、と思って寝ちゃって、みたいな。二度寝用にアラームをかけるっていうのが止められないことかもしれないです」と回答。
「筋トレです」と答えた原は、「この衣装を数か月ぶりに着たんですけど、控室で物を拾おうとしたら(背中側が)メリメリメリって、マジックテープが僕の成長に追いついてなくて、衣装さんがすごい慌ててました」と、撮影当時からさらに身体がたくましく育っていることを明かした。
寺西は「生牡蠣とか生魚とか、生食が好きで、撮影とか舞台の本番中は控えた方が良いって言うじゃないですか。控えてる風な発言をよくしてるんですけど、ここだけの話、生魚はいってます。これはやめられないです」と、好きな食べ物を食べることがやめられないと話す。
「私は深夜のカップラーメンです」と話す工藤には、「それでその体型!?どうなってんのあなた!……って皆思ってますよ」と、驚きを代弁する越岡の姿が。
「食べちゃいけないと分かってるんですけど美味しいじゃないですか。だから肌荒れするし明日もむくむしって思いながら……」と続ける工藤に、「本当にむくんでる!?」と怪しむ越岡。
さらに原が「俺と見比べてみて」とアクリル板越しに工藤と並ぶと、越岡に「お前(原)はむくんでるずっと!永遠にむくんでる!」と容赦ない言葉をかけられていた。
そして最後の越岡は「やっぱりファミリーマートのチキンです」と満を持して回答し、これにはキャスト・会場も拍手喝采。
奇しくも舞台挨拶の当日に、俳優・生田斗真とふぉ~ゆ~が『ファミリーマート』のCMでクリスマススペシャル限定ユニット「生田斗真withふぉ~ゆ~」として“歌手デビュー”を飾ることが解禁されていたということで、「もしよかったらチェックしてもらえたら嬉しいなと思います!」と客席に呼びかけた。
最後に代表して清水と越岡からメッセージが。
清水は「この作品はコメディを基本としておりますので、くれぐれも真面目に見ないようにお願いします。見て笑っていただいて、歌のところは手拍子なんかしていただいたりして、舞台人をたくさんキャスティングして舞台の良さとかを伝えるために作ってますので、ライブ感を楽しんでいただければと思っております。くれぐれも室龍太の一発ギャグには気をつけてください」と見どころを語る。
そして越岡は、「この作品のテーマでもある、自分で自分のまくをおろすなって、本当にそう思うことが多々あって、こういう状況の中だから思うことが強くあるけど、絶対に幕は自分でおろしちゃいけないなっていうのは常に思っていて、エンターテイメント溢れる作品になっているんで、少しでも皆さんに元気とかポジティブになれたよ、みたいなことを持って帰ってもらえたらすごく嬉しいです。初主演で初主演の映画はこれしかないんで、コメディシーンもたくさんあって皆に楽しんでもらえるような作品になっていると思うので、最後まで楽しんでください」と舞台挨拶を締めくくった。
舞台挨拶後に行われたフォトセッションでは、映画のタイトルが入った看板を持って行われ、「映画っぽいね!」「後ろに取っ手が付いてる!」と新鮮なリアクションを見せる越岡。
さらに、看板の位置がどんどん上にあがってきてしまい、カメラマン側から「もう少し下げてもらっていいですか?」「それだと上がりすぎです!」と声がかかり、その都度修正する一幕もあり、ポーズについても「元気な感じで!」「さっきより元気で!」「ニャー!でお願いします!」というリクエストにもサービス精神旺盛に応え、賑やかなフォトセッションとなった。
映画『まくをおろすな!』は、2023年1月20日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。
<あらすじ>
ブン太こと紀伊国屋文左衛門(越岡裕貴)は、モン太こと近松門左衛門(工藤美桜)とバディを組み、「人生の幕は自分でおろすな」と、心中希望のカップルに芝居を打たせ助けている。
溜まり場「どっぐかふぇ」で、芸人・犬屋敷郎府(室龍太)などと交流を深めている時、アルバイトに来たヤスベーこと堀部安兵衛(寺西拓人)が赤穂浪士で、吉良上野介義央(岸谷五朗)への仇討ちを目論んでいることを知る。
寺坂吉右衛門(高田翔)ら赤穂浪士が江戸に集結する中、ブン太はモン太と共に一計を案じる。
しかし、討ち入りの裏には、10年前に南町奉行の大岡越前守忠相(原嘉孝)と、諸国を巡って情報収集していた松尾芭蕉(竹中直人)が戦った反乱軍による企みがあった。
しかも、それによってブン太の秘密も明らかに・・・。