
【大河ドラマで長宗我部元親を演じて】
お芝居をすることが自分の人生でほとんどなかったので、大河ドラマへの出演は現実離れしたお話でしたが、本当に光栄です。出演させていただくからには堂々とぶつかっていこうと、元親への思いをしっかり自分の中に落とし込むために、まずは元親のお墓参りに行きました。そして、歴史についても可能な限り学びました。それらを通して、元親は自分の中に大義があり、家臣思いで、優しい人物だと感じています。自らの運命に忠実に生き、そのためには残酷にも、鬼にもなれる人だったのではと考えました。
主演の秀長役・(仲野)太賀君とは以前から面識があったので、「リハーサルや撮影のときに浴衣を持っていこうと思うんだけど、これって正しいのかな」と聞いたとき、現場での一日の流れを文章で送ってくれました。座長という大変な立場でありながら、誠実に接してくれて本当に感謝しています。周囲の人に助けられた大河ドラマの現場で、人間としても一回り成長させていただいたと感じています。

【印象に残っている、第25回「変事の予兆」での能のシーン】
元親の初めてのセリフは、第25回で能を舞った後、信長(小栗旬)にあいさつをする場面でした。主演級の方々がたくさん座っているなか、その真ん中で能を舞う。これまでどんなに大きな会場でのライブも緊張したことはなかったのですが、このシーンはさすがに緊張しました。実は第25回の放送当日、(所属するバンド([Alexandros]が)仙台でライブだったんです。ライブが終わった直後に楽屋に戻り、汗だくのままメンバーと放送を見ました。そこでまた緊張して、変な汗をかいて。「ベースよりうまいじゃん」といじられましたが(笑)、みんなで盛り上がれて最高に幸せでした。

【第36回での秀長との対峙を振り返って】
羽柴に下ることを心に決めて秀長と対峙するシーンは、元親としての集大成でした。秀長だけには、元親はじわじわと自分の弱みを見せていく。そしてすべてを見せきったあとに、秀長が言ってくれるのが「好きじゃき」という言葉です。これは、秀長と初めて対話するシーンで、元親が秀長に言った言葉でした。同じ言葉を、この大事な場面で、今度は秀長から言ってもらえたことは感慨深かったですね。もちろん秀長が元親に向けて発した言葉ですが、役としても人としても、ひとつ特別な関係性になれたのかなと感じました。少しでも「豊臣兄弟!」というすばらしい作品の力添えができるよう、自分なりに精一杯最後までやりきることが誠意だと感じているので、引き続き楽しみにご覧いただけたらうれしいです。









