――映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』公開おめでとうございます!公開を迎え、心境はいかがですか?
ついに映画が公開となって、私も友だちと公開初日にレイトショーで見に行きました。遅い時間にもかかわらずたくさんのお客様が見に来てくださっていて、親子で来てくださっている方もいれば男性一人で来てくださっている方もいて、今までは初号試写などお客様より先に見させていただく機会が多かったんですが、やっぱり実際に生でお客様の反応を感じながら自分も見られるのはすごく新鮮で嬉しくて、涙が出てきてしまって(笑)。嬉しくてうるうるして、本当に幸せだなと感じていました。
――畑さんにとって少女漫画原作のヒロイン役は初となりました。出演が決まった時のお気持ちを教えてください
本当に冗談かと思って「まさか自分に……」という気持ちで。今まで任せていただいた役が暗かったり闇深いものを抱えている女の子の役が多かったので、ここまでザ・青春なキラキラした作品で、明るくてお転婆で作品をかき乱すような女の子を演じさせていただくこともなかったので、嬉しいのと同時に、私で大丈夫かなという心配もありました。

――片想いごっこが始まり、千輝くんと過ごす真綾のコロコロ変わる表情がとても可愛らしくて印象的でした。演じる時に意識していたことは?
これまで演じてきた役以上に表情の変化はすごく心がけていました。なるべく自分の中でも強めに表現して、少しやりすぎてしまうこともあったので、その時は監督に「抑えて」と指摘していただいて、調節しながらいい塩梅を見極めて演じていました。鏡の前に立って表情を確認して、実際に真綾ちゃんはどんな顔をしてたんだろうと原作を見てヒントをもらったり。そういう工夫をしながら表情には気をつけてお芝居していました。
――ご自身と真綾、似ているところはありましたか?
真綾ちゃんは心配性で自分に自信がないが故に「千輝くんは自分との関係をもう終わらせたいんじゃないか」という思い込みをしてしまうところがあるのですが、そういう部分は自分も心配性な部分があったりするので、近いなと思いながらお芝居していました。
――演じる中で畑さんが感じた真綾の魅力は?
何事にもひたむきな部分が真綾ちゃんの好きなところで、自分にも少しはそういうところもあるのかなと思うんですけど、原作を読んで、自分が真綾ちゃんを演じて、こういう女の子でありたいなという風に思って、何事にも一生懸命でひたむきな部分は、自分も持っていたい部分だなという気持ちでした。

――千輝くんを演じた高橋恭平さんの印象はいかがでしたか?撮影前と後で変わりましたか?
私がこんな風に言っていいのか分からないんですけど……本当に頑張ってくださっていたなと思います。最初にご挨拶させていただいた時にクールな印象を受けて、これから恋愛映画をやるのに自分は人見知りだし、もし高橋さんも人見知りだったらどんな感じでコミュニケーションを取っていけばいいのかなという心配もあったんですけど、作品に入ると高橋さんの方から話しかけてくださったり、現場ではムードメーカーで居てくださりました。普段はグループ活動をされている方ですから、もしかしたら役割は全然違うのかなって思ったんですけど、本当に振り切って頑張ってくださっていたし、撮影期間以外の場所ではアイドル活動をされていて、歌うこととお芝居と全然違うジャンルを同じ時期にこなさないといけないのは相当大変だったと思うのですが、常に明るくその場に居てくださったので、頼もしかった印象があります。
――同世代のキャストが多い本作ですが、舞台挨拶や番宣出演、公式SNSなどでの皆さんの空気感が素敵でした。現場の雰囲気はどうでしたか?
本当に仲良しですね!撮影現場は本当にクラスメイトみたいな感じでした。メインキャスト4人で集まる機会はそんなに多くはなかったんですけど、それでも空き時間に4人でくだらない話をしたり、暑さと戦いながら皆で切磋琢磨して作り上げた作品だったので、本当に絆が深まりました。お互いに嘘のない関係というか、皆正直者で素直な人たちが多いので、何でも言い合える関係になれたと思います。
――千輝くんとの初デートシーンも含め、映画の中では胸キュンシーンが盛りだくさんでしたね
いいですよね……青春すぎて。キュンが詰まりに詰まってましたね(笑)
――畑さんの中でお気に入りの胸キュンシーンは?
初日に見に行って一番印象に残ったというか新しく発見したところが、千輝くんが膝枕をするシーンで。急に膝枕をされてドギマギしている真綾ちゃんを可愛らしく思ってるのか、面白く思ってるのか、その様子を見て少しニヤリとして楽しんでいる千輝くんが、普段はクールだけど真綾ちゃんのことを見て溢れる笑みがすごく可愛らしく感じてキュンとしました。

――もし畑さんが片想いするとなったら、制定するルールややりたいことはありますか?
私は会って話したいタイプなので、電話やSNSを通じてやりとりするのも良いと思うんですけど、意外と顔を見ないと分からない部分も多いと思うので、映画で例えると放課後の一緒に帰る時間だったり、あと図書委員で二人だけの空間で黙々と作業してたりとかそういう些細なことに特別な感覚を味わえるのかなと思うので憧れます。
――これから映画を見ていただく方や何回も見てくださる方に注目してほしいポイントがあれば教えてください
もちろん何度見ても胸キュンできる映画だと思うんですけど、千輝くんが真綾ちゃんに対して片想いごっこを投げかけたきっかけだったり、最後まで見ていただくと色んな答え合わせができる部分もありますし、あとは手塚くんの千輝くんに対して執拗なまでの執着心みたいな、なんでここまで敵対視しているのかという部分も何度も見ていくうちに分かる部分もあって面白いと思います。映画全体を楽しむのももちろんですが、それぞれのキャラクターに注目しながら映画を何度も見ていただけると嬉しいです。
――ありがとうございます。最後にファンの方々へのメッセージをお願いします
最初におっしゃっていただいたように真綾ちゃんのコロコロ変わる表情がすごく魅力的で、自分自身としても今までになかった新しいジャンルの映画で、役の振り幅や新しい一面を見てもらえる作品になったと思います。これをきっかけにさらに飛躍できるように頑張りたいと思いますので、ぜひこれからも注目していただけると嬉しいです。


カメラマン:秋葉 巧、ヘアメイク:山口恵理子、スタイリスト:武久真理江