メインホールにておよそ1,000人のお客様が来場された中、『future stage ビジネスを日本から世界へ』というテーマを元に豪華ゲストが登場。

最初にパナソニックホールディングス株式会社初の女性役員でジャズピアニストとしても活躍の小川理子が登壇。
“いのち輝く未来社会のデザイン”がテーマの2025年日本国際博覧会協会理事に就任している小川は自身の経歴の話をしながら、「せっかく人生を生きているなら、とにかく面白く、前を向いて、ポジティブマインドが大事だと思い、送ってきた私の日々でした。時に苦労したこと、辛かったこと、楽しかったこと、人との出会いがあって導いていくれたこと等、たくさんの経験があり、ここまで来まして、たくさんの人たちの力もあり、未来を広げていきました。“中途半端”という言葉は、私がとても嫌いな言葉で、私はピアノも会社員も二足の草鞋で頑張ると決意して、一度はあきらめた音楽の仕事もやらせて頂けるようになり、今では点と点が線になって、線が面になっております。現在は還暦となりまして、世界中の人たちと、競争しながら社会課題を解決していくということに挑戦しています。新入社員のような気持ちで現在頑張っています!私は“個性”、“得意分野”、“強み”を軸に信念が形成されて、逃げない。そして挑戦をし続けること。振り返えってみると、高いところまで登っていると思います。私がそうでした。また世界中の変化、兆しを察知する完成のアンテナの感度を高くするということが30数年間のキャリアで学んだことになります。」と未来を見据える意見を発信し、共感を得た。

その後、“こんまり”の愛称で親しまれ、マルチに活躍の場を広げる近藤麻理恵さんと、その夫であり、プロデューサーの川原卓巳さんが登壇し、対談を行った。
2015年にはアメリカの情報誌「TIME」にて“世界で最も影響のある 100 人”に選出されるなどの活躍を見せている近藤は「働き方、生き方を考えた時に、大事なのは…結論“片づけ”が大事と感じました!自分の今いる環境を整えることが大事だと思い、ベースになっていると思ったんです。女性ってそれだけ考えることがたくさんあると思ったんですよ」と語る。

また、「Netflix」にて、「Sparking joy with Marie Kondo」のエグゼクティブプロデューサーとして参画し、2022年には、テレビ界のアカデミー賞と称されるデイタイム・エミー賞を受賞するなど、その功績が輝かしい夫の川原から「今回のテーマでもあるんですが、どうして “趣味の片づけが、仕事になったのか”教えてください」と近藤へ質問が。

近藤は、自身のきっかけとして、5歳の時に母親の専業主婦の動きをずっと見ていて、そこから片づけに興味があり、15歳の時から片付けの研究を始めたと語りました。川原は「家でも本当に片づけてますからね~」と夫婦間のやりとりも垣間見せながら、大学生からの友人でもあった学生時代はどうだったのかと言及。
するとすると近藤は「趣味の一環として、大学の時に友達の家を片づけさせて頂いて、そういうのを続けていくうちに、“こんまりちゃんが遊びに来ると家が綺麗になるらしい”となり、色々な方からもお声がかかるようになり少しずつ、お金がもらえるようになりました。でもこれがまさか本職になるとは思わなかったので、普通に就職をしまして、2年間人材派遣会社で営業をしておりました」と答えた。

さらに川原からの質問は続き「そこから本職になったきっかけは?」と問われると、「私は人生の節目節目で、考えて、周囲を整えようと思う性格です。そこから自分の好きなものを提供していくことが大事だなとなりまして、会社員をしながら、好きな“片づけ”の仕事を副業としてやるようになり、会社の人達も協力、共感してくれて、いつの間にか毎日片づけをしていて、毎日求められているし、私は“片づけコンサルタント”になろうと独立しました」と明かす。
しかし、最初から順風満帆ではなく、お金の問題と安定と安心を考えた時に会社を辞めた1年間は「学びまくり期間」だったとのこと。「『マーケティングについて、ブログの書き方、PRの方法、企業とは…』等、毎日のように何かのセミナーへ通っていたと思います。失敗も多かったと思います」。そこから顔出しせずブログを開設し、セミナーを開いてみても、お客さんが二人など、失敗経験もお話をされ、「ここで自分が怖気づいて、このまま終わると、何のために生きていたんだっけと感じました。そして自分が本を出すタイミングで、顔出しをして、本名を出して、活動することに決めまして、今日に至ってます」と振り返る。

そして近藤は「何かを成し遂げているのは特別な凄い人なのかというと“そうではない!”と。アメリカのスターの方や活躍されている方とお話させて頂くと“あ、普通の人だ”と常に感じます。今の自分の状態で精いっぱい出来ることって何なのかを考えて提供していくことが大事だと思います」と会場のお客さんへエールを送った。

それを受けて川原さんは「僕は傍で見ている人間だから感じますが、彼女自身は日々苦しんでいて、大変なこともたくさんあり、批判も浴びることもあります。でも頑張るのは、“片づけをしてときめく人を増やしたい!”という気持ちだけなんですよね」と夫だからこその目線と好きなことを続けていく大切さを語る。

イベントの最後に近藤は「本当に今日は皆さんにお会いできてうれしいです。最後にお伝えしたいのは、常に自分の心の位置がどこにあるのか、ときめいているかどうかを感じられる自分になること。これは自分の生き方を整えること。その為に大事なのが私は“片づけ”と思います。片づけを通して自分の心を見つめる時間をぜひ取ってみてください。本当に今日は有難うございました」と気持ちを語り、『RaiseLifework 女性の働き方・生き方フォーラム 2023』を締めくくった。