――今回のジュリエットの役作りのためにご覧になったものや参考にしたものは?
原作を読んだのと、過去の公演のパンフレットを全部集めて、歴代の先輩方のインタビューを読んだりしました。『ロミオ&ジュリエット』は映画やバレエと色んな種類があるので、色々見ました。
――現時点で、どう演じようかプランはありますか?
一幕では明るくてロミオを真っ直ぐ愛するジュリエットを演じて、二幕では色々な困難に立ち向かっていく強さや勇敢さ、深い悲しみを知った人間として深みのあるジュリエットになっていくと思うので、差をつけられたら良いなと思っています。
――ミュージカルなのでダンスシーンもありますよね
踊ることも大好きです。ジュリエットは少ししか踊らないんですけど、でもその踊るシーンというのは仮面舞踏会ですごく大事なシーンなので、大切に踊りたいなと思っています。

――ジュリエットとご自身では、内面や性格など重なる部分がありますか?
一幕と二幕でジュリエットはぐんと成長するというか大人びるイメージなんですけど、私はどちらかというと、一幕の深い愛も深い悲しみもまだあまり知らないジュリエットに似ているなと思ったり。あと、私は割と空想の世界にいるのが好きなタイプなので、夢見がちなところは少し似ているなと思っています。もしかしたら何か起こるかな、とかそんなことを考えながら歩いています(笑)
――共演者の方の印象はどうですか?
ちゃんとお話したのはロミオとジュリエットのキャスト3名だけなんですけど、皆さんよく笑う方たちだなと思っていて。すごく温かい空気感で、仲良くなれそうな雰囲気があります。
――ロミオ役の小関裕太さん、岡宮来夢さんはどんな方ですか?
二人とも優しくて大らかで包み込んでくれる感じがして、面白いです。ロミオって天然な部分もあると思っているんですけど、お二人からもそれを少し感じます(笑)
――ブログに色んなお話をしたと書かれていましたが、どのようなことをお話されたんですか?
あだ名を決め合いました。同じジュリエット役の(吉柳)咲良ちゃんのことは“さくねぇ”と呼ばせてもらったり。その場で皆さんのも何が良いか話したりしていました。皆さん雰囲気が優しくて、私は結構人見知りをしちゃう方なんですけど、他の人との初対面に比べたら喋れたと思います。
――吉柳さんの印象を教えてください
さくねぇは本当に面白くて、ずっと喋ってくれるんですよ!私は最初の方は緊張してあまり喋れないタイプなんですけど、さくねぇがいっぱい喋ってくれるので、もう心の扉が8割ぐらい開いていて。今日も一緒にお弁当を食べたりいっぱいお話しました。本当に優しいし面白いし話してて楽しくて、私が持っていないものをたくさん持っているなとも思います。あとは割と真逆だなと思っているんです。内面もそうですし、服装もさくねぇはかっこいいイメージがあって私と真逆なんですけど、それすらも心地よさを感じます。

――奥田さんと吉柳さん、年齢は1歳違いですがお姉さん的な感じで慕っているんでしょうか
そうですね、姉貴感があるので。お会いする前にあだ名を考えていたのですが、「姉貴!」と言いたくなるような感じがして「“さくねぇ”って呼んでいいですか?」と言って呼ばせてもらっています。私が本当に人見知りなので、まず呼び名を決めないと上手く喋れないんですよ。何て話しかけていいかも分からなくてどんどん壁を作ってしまうので、ニックネームを決めていこうと思って、人見知り対策のためあだ名で最初に呼ばせてもらいました(笑)
――他のお仕事の時もあだ名を決めているんですか?
最初にきっと呼び名を決めた方が楽だろうなと思って初めてやってみたことなので、チャレンジでした(笑)
――ちなみに、奥田さんは何というあだ名で呼ばれていますか?
前に決めた時は、いろはの“ろは”だったんですけど、今日はさくねぇからはずっと“いろは”と呼ばれていました。定着しているあだ名としてないあだ名が4人の中であって、“ろは”はあまり定着しなかったみたいです(笑)
――奥田さんが乃木坂46に加入して約2年が経ちました。ご自身で成長を感じる部分はありますか?
最近ようやく緊張せずに先輩方とお話できるようになってきて、自分から話しかけてみたり、ちょっとちょっかいをかけてみたりして、仲が深まってきたなというのをすごく感じています。
――同じタイミングで先輩である中村麗乃さんが『Endless SHOCK』に出演されていますが、現役メンバーで舞台に立っている方を意識したり、舞台に関するお話はしましたか?
まだちゃんとお話はできていないんですけど、すごく尊敬しています。グループの活動と舞台、どちらも中途半端にならず、100点満点以上を出せるのはすごいことだと思います。『Endless SHOCK』は帝国劇場という、誰もが憧れる劇場で、そこに乃木坂の先輩が立っていることがすごいなと尊敬しています。
――今後挑戦してみたい役や出演してみたい作品があれば教えてください
『アナスタシア』にすごく惹かれて、世界観や音楽、衣裳など、色んなものに「やってみたいな」と強く心を動かされたので、いつか挑戦できたらいいなと思います。
――最後に初舞台への意気込みと、楽しみにしてくださっている方へメッセージをお願いします
今は0の状態で期待と不安が半分半分なんですけど、世界中で愛されている『ロミオ&ジュリエット』をしっかり届けて、皆さんの心を動かすことができるように精一杯頑張りたいなと思います。今の私が演じるジュリエットを見届けてほしいですし、ダブルキャストなので色んな組み合わせで楽しんでいただけたら嬉しいです。


撮影:秋葉巧、スタイリスト:能城匠、ヘアメイク:佐藤友梨