――ドラマ『レッドブルー』に出演が決まった時の心境を教えてください
このお話をいただいた時にHIROさんから「慧人は体も利くし」と言っていただき、すごく嬉しかったです。この作品は、こんなに主人公が主人公らしくない作品ってあるんだと思うぐらい面白くて、出演が決まってすごく嬉しかったです。
――木村さんが演じる青葉はどういうキャラクターだと感じましたか?
めちゃくちゃ可愛らしいキャラクターだなと思いました。根暗と言われていますが、心を開いた時の青葉の表情はすごい可愛いので、僕が演じるならそのギャップも表現したいなと。
――これまで演じてこられた役とは全然違うキャラクターですね
そうですね。笑顔も不気味というか、結構青葉を意識しながら演じています。

――役へのアプローチはどのように考えていますか
一見可愛らしいところがありますし、結構ひ弱なんですが、MMAをやっている時や自分が誰かを一発殴りたいと思った時の豹変具合がすごく印象的なので、そこは演じる上で切り替えてやっていきたいなと思いました。だから、自分の中でも新しい自分を見せられるんじゃないかなと感じています。
――原作を参考にしたところはありましたか?
拳心くんを一発ぶん殴りたいと言って殴りかかった時の表情だったり、「やっぱり大嫌いだ」というセリフがあって、そこでニヤッて笑うのは意識しました。撮影中に何回も原作を見ていました。
――役作りの過程で監督とは何か話はされましたか?
サイコパス感を表現できたら良いねと話していました。(長谷川)慎さん演じる岩瀬くんと一緒のシーンが多いんですけど、そういう時は可愛らしい青葉も表現して、見せる時は見せる、でも日常の青葉は可愛らしくというのをテーマにしています。お話も分かりやすいですし、自分の中で色々考えながらやっていくと、すごく演じやすいです。
――ご自身と青葉、似ている部分があれば教えてください
自分で言うのはあれなんですけど、甘え上手なところ(笑)。岩瀬くんに甘える姿があったり、意外と青葉も色んな人から好かれやすいのかなと。僕も(グループでは)最年少ということで、ありがたいことにメンバーからいじられたりすることがあるので、そこは通ずるものがありますし、1つハマったら深くハマる性格というのも似ているなと思いました。

――青葉は負けず嫌いなところがあると思いますが、木村さんご自身はどうですか?
めちゃくちゃ負けず嫌いです。そこも青葉に似ていますね。
――青葉のように悔しさを感じて、負けたくないと思った出来事はありますか?
めちゃくちゃありますね。オーディションとかもそうですし、普通にじゃんけんとか、そういう些細なことでも負けたくないなと思います。あとは、LDH内の企画でドッジボールとかスポーツ競技をやったりもするんですけど、そこでも結構白熱します。そういうところでも負けたくないです。
――総合格闘技(MMA)を題材とした作品と言うことで、体作りではどのようなことを行っていましたか?
『レッドブルー』の前は真逆の役を演じていたので、その時から役作りのために筋肉で6kg近く増やしました。筋トレも基本毎日行っていて、あとは格闘技の稽古もしっかりやっていました。
――体作りや格闘技の稽古はいつから始められたんですか?
8月から始めたので約3ヶ月ぐらいやっていますが、体は結構変わりましたね。衣装合わせをした時に着たワイシャツも、クランクインの時にはワンサイズ上がってしまって、衣裳さんがびっくりしていました(笑)
――やはり普段ダンスで鍛える場所とは違いますか?
そうですね。前までは胸を中心に鍛えていましたが、最近では肩、背中、腕を意識しながら筋トレをしています。作品に向けて本気で筋トレを始める前の写真で見返してみても、全然違いました。
――撮影が終わる頃にどうなっているのか楽しみですね
洗練されているかもしれません(笑)

――筋トレは元々やっていたのでしょうか。格闘技に興味はありましたか?
昔から筋トレというか体作りはしていましたし、格闘技もいつかやってみたいなとは思っていました。怪我とかもあるのでなかなか踏み出せていなかったんですが、これを機に寝技にハマりそうです。原作で青葉が三角締めをやった時に、相手の顔が見えて笑ってしまうシーンがあるんですけど、綺麗に極まった時とか、その気持ちがなんか分かるんです。
――普段はダンスで体を動かされていますが、格闘技と何か共通点はありますか?
僕自身、アクロバットやブレイキンとかをちょこちょこやっていたりしたので、体は利くなというのを格闘技をやってみて実感しました。あとは、型を覚えるのもダンスをやっていて得意なので、そこは通ずるので覚えも早かったです。
――格闘技を勉強するために何か参考にした映像などはありましたか
今回MMAを監修してくださる岡見(勇信)さんの試合映像を拝見しましたが、迫力がすごかったです。稽古の初日に直接格闘技を教えていただいたんですが、それから少し経って改めてアクションを見てもらった時に「技の入りがめちゃくちゃ綺麗」とすごい褒めていただいて。頑張って良かったなって思いました。岡見さんにそうやって言っていただけたので、自信を持って作品に入れました。
――格闘技の稽古をやっていく中で、手ごたえを感じた瞬間は?
打撃が得意な人はストライカー、寝技が得意な人はグラップラーと言うんですけど、僕はグラップラー派だなと思って、そこも青葉に似ているところで。打撃は痛くてガードが苦手なので、だから寝技で密着して関節技とかで極める方が僕は楽しいです。
格闘技の稽古は結構やっているので少しずつ上手くなっていて、それで1話の下手な状態を演じるのは難しかったですね。気を抜いたら構えとかもできてしまったり、パンチとかも「今ちょっと上手くなっちゃってる」と言われたりしました。
――MMAの試合はご自身で撮影に臨まれているとのことですが、こだわりはありますか?
MMAをやっていらっしゃるプロの方が見ても「これはすごい」と思っていただけるような意識だったり、技の入り方1つもアクション担当の方に聞いて、何回も練習したりしています。やるからには認めてもらえるぐらいのスキルを身に付けたいなと思っています。
――今回格闘技の世界に触れてどういう印象を持ちましたか?
元々は怖いというか喧嘩のように見えていたんですけど、全然そんなことはなくて、一人一人が本気で命を懸けて戦っている姿はかっこいいですし、「格闘技は戦っている姿を見てお客さんが歓声を上げるスポーツだ」というようなセリフがあるんですけど、本当にその通りだなと思います。自分がやってみて、これは楽しいぞと思いました。だから普段格闘技を見ていない方もこの作品を見て格闘技の良さを知っていただいて、少しでも広がると良いなと思っています。