――喧嘩のシーンがありますけど、大変だったのでは?怪我はしませんでしたか?
小さい怪我はありましたけど、マットを敷く訳にもいけないですからね。稽古もさせて頂いていたので大きい怪我もなく、進められていたと思います。でも、撮休も僕たちは殺陣の練習があったので、撮影期間のほとんど休みなしでした。
――辛そうですね・・・。
朝から撮影が始まるんですけど、夜の撮影はほとんどなかったので早く寝られるので、凄く規則正しい生活ができたし、苦ではなかったです。充実した1ヶ月半だったし、芝居が楽しいなと再確認できた作品なので、出演して良かったなと思っています。
――福士さんが好きな台詞やシーンはありますか?
敵が150人くらい居るということを知って、コーちゃんがどうするか話すシーンがあるんですけど、そこでヤッコが、「こっちは6人もいんだぞ。」って言うんです。“信頼できる6人が居れば十分なんじゃないの?”という気持ちが、キザっぽいけど凄く素敵だなと思いました。実際にその場にいて、それを聞いたらきっと嬉しいと思うしカッコイイですよね。ヤッコってあまり話さないんですけど、何かを語ったり伝えたりする時はだいたいコーちゃんに言うので、コーちゃんとのシーンは結構良いことを言うので好きです。あくまでも、錦組ルールというかヤッコ論ですけど(笑)。

――映画全体を通しての見所は?
コーちゃんの心の移り変わりですね。ガリ勉から不良になって、不良のビギナーから色々な壁にぶつかって、成長していく姿が一番の見所だと思います。あと、それを取り巻く仲間だったり、髪型も見所って言えば見所ですね(笑)。最後のシーンも見所ではあるんですけど、映画としてはラストに持っていくまでの過程がこの作品のほとんどだと思うので・・・。観た方それぞれ見所が違う映画になっていると思います。
――特にどんな方に観てもらいたいですか?
10代の若い方に、友情や信念というものを持っている“筋の通ったワル”っていうものを観てもらいたいです。最近って、未成年の悪質な犯罪が多いじゃないですか。熱さがないというか、陰湿な感じがするんですよ。ヤッコ達みたいに拳で喧嘩して怪我しちゃっても“お互い様”みたいな方が、カッコイイし筋が通ってると思うので・・・、っと言っても喧嘩しろと言っているわけじゃないですよ(笑)。

――今後やってみたい役柄は?
敢えて挙げるなら、今回とは逆に悪質なワルを演じてみたいですね(笑)。あと、犯罪者は演じたことがないので、それも演じてみたいです。さっきアレほどダメだって言ってたのに・・・(笑)。でも、“この役”とは決めずに面白いと思ったら、何でも演じていきたいです。
――最後に、読者の方にメッセージをお願いします。
9月8日に映画『ワルボロ』が公開するので、是非観てもらいたいです。そのあと、3人くらいに紹介してもらいたいですね(笑)。でも、僕も自由に生きているんで、皆さんも自由に楽しく生きて頂いて、その娯楽の一つに映画を加えて頂ければ(笑)。
――『ワルボロ』を入れて頂ければと(笑)。
あと、『HERO』も同じ公開日なんですよ!絶対面白いと思うし、僕も観たい映画の一つですから(笑)。でも、『ワルボロ』は違った面白さがあると思うんですよね。だから、この機会に映画館で映画を観る面白さを知ってもらえればと思います。役者としては、迫力が違うので劇場で観てもらえたほうが嬉しいんです(笑)。まず“検事”を観てから、“不良”を観てもいいので・・・、それが僕からのメッセージです(笑)。