――ここからは池田さんご自身についてお伺いします。元々野球に打ち込んでいた池田さんが、芸能界に入ったきっかけは?
女優の杏さんが出演していた『名前をなくした女神』と『妖怪人間ベム』と『デート~恋とはどんなものかしら~』を観て、母に「全員同じ人だよ」って言われたのが衝撃で、それから女優さんという職業を意識し始めました。私自身、目標がないと生きられない人なので、杏さんを見て女優さんってすごいなって素直に思って、「私、女優になる!」って親に告げて2年後に上京しました。
――それまではあまりドラマを見たりとかはなかったんですか?
全く興味がありませんでした。野球しかやっていなかったので、ドラマを見たり友だちと遊んだり映画を見に行くとかもなくて、親がつけているテレビをたまたま見たぐらいでした。

――池田さんといえば2019年に出演された「八月のシンデレラナイン」のCMがかなり話題になりましたが、家族や周りの方から反応はありましたか?
親からは「野球やってて良かったね」って言ってもらいました。野球をやってなかったら、もっと早く芸能界に入れたんじゃないかなってずっと後悔していたんですよ。もっと小さい頃からやっていたらもっとたくさんの経験を積めたのかもしれないなってずっとうじうじしていたんですけど、でも野球を7年続けていなければこのCMもきっといただけなかっただろうし、これで色んな人から反応をいただいて、野球の友だちからも「見たよ」って連絡があって、本当このCMに感謝しています。
――またこれからどんどん野球のお仕事が来るのではないでしょうか?それこそ始球式とか……
始球式なんてやばいです(笑)。一度、日ハム対巨人の二軍の試合で始球式をやらせていただいたんですけど、足がガクブルで(笑)。実際にマウンドに立つと私なんかがおこがましいって思っちゃって……。でも幸せでした。だってずっとテレビで見ていたし、練習場まで行って見に行くぐらい野球が好きだったので。
――これからも始球式の機会があるかもしれませんよ!
お話が来たら嬉しいですね。その時には3ヶ月ぐらいみっちり練習します!

――女優のお仕事をする中で、印象に残っている作品は?
『今日もわからないうちに』という舞台に高校3年生の時に出演させていただいて、お父さん役が鈴木浩介さんで、お母さん役が大空ゆうひさんで。お二人とも本当に素晴らしい方で、1ヶ月も一緒にお芝居が出来て、私自身演じていて初めて素直になれたと思ったんです。セリフを喋るとかではなくて、相手が言ってきた言葉に対してそのまま反応したらセリフが出てきたみたいな……。
――本当にその役として存在出来ているような感じですか?
そうです。演出家の加藤拓也さんがすごく演じやすい雰囲気を作ってくださいましたし、皆さんの現場に対する空気感がすごく良くて、初めて素直に演技が出来たなって思ったのがその作品で、その感覚を忘れないようにずっと続けています。
――池田さんの中で一番手ごたえを感じた舞台だったんですね
私がやりたかったのはこれだと思いました。
――今後出演したい作品や演じてみたい役はありますか?
私はずっと映画をやりたいです!お芝居をしたくて芸能界に入ったので、映画に出続けたいって思います。
――ご自身について「目標がないと生きられない人」とおっしゃっていましたが、今後の目標はありますか?

西川美和監督の作品に出たいです!大好きです!『すばらしき世界』と『永い言い訳』が好きで『すばらしき世界』は本当に素晴らしくて、私が日本で一番好きな映画かもしれないです。
――プライベートで挑戦したいことはありますか?
心理学が好きで、いつか心理学に関する仕事がしたいなって思っています。お芝居の幅が広がると思いますし、プライベートで心理学を学んで資格まで取りたいなって。それは大学も通わなきゃいけないんですけど、いつか通って公認心理師という資格を取るのが目標です。
――最後にファンの方々へのメッセージをお願いします
『20歳のソウル』は命の大切さや家族や人の心の温かさがたくさん詰まった作品です。ぜひご家族や大切な人と見ていただけたら嬉しいです。


カメラ:秋葉巧、ヘアメイク:石川茜、文:村松千晶