――ドラマ『青きヴァンパイアの悩み』に出演が決まった時の気持ちを教えてください
まずこういう時期にお仕事が出来るということが嬉しかったですし、その中でもダブル主演という形で初めて連続ドラマの主演をやらせていただくというのは、いつか経験したいと思ってはいたんですけど、こんなに早く実現するとは思っていなかったです。役者として自信がついたというか、ひとつ自分を認められたような気がしました。
――主演ということに対してのプレッシャーはありましたか?
オリジナル作品ということで、良い意味でやりたいようにやれるというか、正解がないからこそ皆で話し合って正解を導き出していく作り方だったので、僕自身も役に対して意見を言って、それを監督がすごく受け入れてくださったので、プレッシャーはそんなに感じなかったです。セリフ量が多かったり、タイトな撮影日数だったので、その中でどうやってアプローチしていこうかなっていうのはありましたけど、すごくリラックスして臨めました。

――普段セリフはどのように覚えられているんですか?
セリフを覚えるのはそんなに得意じゃないんですけど、お風呂に入っている時や今はマスクをしているので移動中の歩いている時とか日常の中で口ずさんでいることが多かったかもしれないですね。どうしても現場だけになると作業的になってしまいそうなのが嫌で、特にこの作品はヴァンパイアが出てくるファンタジーな世界観なんですけど、コロナ禍のお話でもあるので、言っていることにちゃんとリアリティーを持たせたいっていうのが自分の中にありました。
――台本を読んでみた感想は?
最初は役のことを気にせず読んでみたらお話として面白くて、その後に自分の役のことを考えた上で読んだら、ヴァンパイアってマスクとかするのかな?とかこのコロナウイルスにどんな影響が出るんだろうとか、色々想像しながらワクワクしていました。
――ゆうたろうさんが演じる紫藤葵の役どころについてお聞かせください
脚本を読んだ時は、葵くんは桐山漣さん演じる蒼より大人びているというか、年下なんですけどどこか俯瞰的に物事を見ている冷静沈着なイメージでした。でも演じてみるとちゃんと考えていることは考えているし、一見物静かそうに見えて秘めたるエネルギーは持っているというか。劇中でも先輩ヴァンパイアに叱られたりご指導を受けるシーンがあるんですけど、そこではドラマの大きなテーマでもある「ニューノーマル」って言葉に刺激されて自分の意見も発して、意外とちゃんと考えているんだなって。表面上ではあまり興味無さそうだけどちゃんと物事には関心があって、自分なりの考えを持っている子なんだなと思ったので、そこのバランスをどう演じるかが難しかったです。
――演じる上で苦労した点は?
ヴァンパイアということで度々牙を付けて演じるシーンがあるんですけど、結構喋りにくかったですね。ずっと付けていられたらリアルだったんですけど、あまりにも喋りにくくてこれは無理だなってなって。噛むシーンや牙が見えるシーンでちょこちょこ付けていたんですけど歯用の接着剤が一度付けたら取れにくくて、外すときに「あれ?取れない?」ってなったりして。初めての経験だったので、最初の方は苦戦していました(苦笑)

――ダブル主演だった桐山漣さんの印象は?
色んな作品で小さい頃から見ていた方だったので、一緒にお芝居をするってどんな感じになるんだろうってドキドキもしたしワクワクもしていたんですけど、お会いしたらすごく良いお兄さんで、優しく接してくださって、僕も気を遣うことなく話せたので空き時間には二人でずっと話していました。
――桐山さんからお芝居について学ぶことはありましたか?
撮影現場で用語が分からなかったり、初めてのことがあった時は「これはこうやるんだよ」って教えてくださいました。あとは蒼の長ゼリフのシーンがあったんですけど、前日まで「どうしよう!」って言っていたのに本番ではスラっと言えていて、決めるところは決めていてかっこいいなって思いました。
――現場の雰囲気はどうでしたか?
作品自体にテンポ感があって割とコメディな部分が多く、監督も空気感が丸く優しい方で、すごく笑いで溢れていましたね。楽しく撮影出来ました。
――ヴァンパイアは血が無いと生き延びられない存在ですが、ゆうたろうさんにとってこれが無いと生きていけない!と思うものはありますか?
食べ物で言ったらカレーライスです!あんまり食べなさそうとか固形物食べなさそうとか、グミとかで生活してそうみたいな偏見を持たれがちなんですけど(笑)、昔から食べることが大好きで、その中でもカレーライスが好きなんです。自粛期間中に出前を頼む機会が多かったので、連続で何日カレーを食べたら飽きないんだろうっていうのを勝手に自分で始めて、色んなお店の気になるカレーを10日間くらい連続で食べました。本当に飽きないんだなって実感して、飽きないっていうことは好きってことじゃないですか。だから日常からカレーを奪われたら生きる希望を失うくらい、食べることが好きな分生きていけないかもしれないです。
――ゆうたろうさんからみた注目してもらいたいポイントを教えてください
ヴァンパイアって怖いとか血がたくさん出てきてグロテスクな描写があるイメージですけど、この作品は現代のお話でもあるのですごく見やすいと思います。色んなゲストの方に出演いただいたんですけど、皆コロナウイルスで色んな悩みを抱えていて……。
――今のご時世とマッチする部分があるんですね
コロナウイルスによって失業してしまったり家族と離れ離れになってしまったりとか、この現代を生きている人は絶対共感出来るポイントがひとつはあると思うので、そういう人たちに寄り添える優しい希望が見えるドラマになっているかなと思います。僕自身がまだ映像が見れていないのでどうなっているか分からないですけど、いちファンとして早く見たいです!
――放送がとても楽しみです
色んな気持ちも入っているし、初主演ということで気合も入っているので宣伝頑張ります(笑)