
ファッションモデルとして数々の雑誌の表紙を飾り、女優として TV ドラマや映画でも存在感を発揮、そのスタイリッシュな佇まいとポジティブなキャラクターが老若男女に愛されてCM出演も多く、まさに時代を代表する顔となっている中条あやみ。
彼女が今の自分をつくってきた経験、気持ちを支えてきた出来事から生まれた想いを“言葉”に託して伝えるフォトエッセイを刊行。デビューから14年、28歳の誕生日に初めての書籍をリリース。
自身が選んだ撮影場所、九州・阿蘇の壮大な自然のなかで撮り下ろした写真とともに、素の表情、素の心で綴った言葉を散りばめる。明日=未来への一歩を元気にポジティブに踏み出せるように――。読者にもハッピーな気持ちが伝染し、いつも傍らに置いておきたくなるような永久保存版が誕生した。
刊行記念イベントに登場した中条は、自身初の書籍発売となったきっかけを「以前から写真集とかも出すのかな?出さないのかな?と思っていたんですけど、自分の中で写真集を出すマインドにならなくて。でも、ここまで14年間きたんですけど、私が普段からインタビューで話している言葉だったり、私の綴る言葉を見ていただいた方が、私の選ぶ言葉のチョイスが好きだと思ってくださって、フォトエッセイという形でお出ししてみませんか?と言ってくださって、自分だったら写真集というよりフォトエッセイだったらすごく納得がいくというか、言葉を大事にしたもの、想いを大事にしたものを届けるというのだと出したいなと思ったのがきっかけです」と経緯を明かした。
タイトル『明日へのことば』に込められた想いを「生きていると色んなことがあると思うんですけど、今日って良い日だなって気づいていただけるきっかけになったり、昨日までは色々あったけど今日からは切り替えていこうかなとか、この本を読んだことによって、明日への切り替えになったり、ちょっと明るい日になると良いなという気持ちを込めて。誰かにこの本を読んで元気になってもらいたいなという、読んでくださっている方に向けて想いを込めて書いた本になっています」と語る。
このタイトルに決まるまで「色々皆でアイデアを出して、何個も言葉を並べたり、皆で考えたんですけど、『明日へのことば』というのは最初に私がこういう言葉をテーマにしているからこれが良いんじゃないかな?と一番最初に言っていたものに戻ったという」と話し、“ことば”をひらがな表記にした意図を「漢字だと固かったりとか、ひらがなの方が優しい雰囲気がして、手に取っていただきやすいんじゃないかなとか。このエッセイも優しい気持ちで見てほしいなということもあったので、そこのはひらがなにしたいという形で」とこだわりが詰まったフォトエッセイとなっている。
九州・阿蘇でのロケとなったが「フォトエッセイを出すとなって、すぐに思い浮かんだのが阿蘇」と話し、以前CMやテレビで、この澱みもなく純粋で純潔な場所はなんだろうと見ていて思ったらいつも阿蘇だったり、清らかな場所というイメージがすごくあったので、言葉を今回テーマにしているので、色んな情報が入ってくるより、熊本の阿蘇で広大な大自然のパワーに言葉が乗っかると、言葉も清らかに入ってくるんじゃないかなと思って」とロケ場所を決めたことを明かす。「カルデアに行こうかとか、あそこのソフトクリーム屋さんにいこうかなとか、鍋ヶ滝に行きたいなとか、色んなイメージが1日でパーっと思い浮かんで、それを実現させてもらった形です」と述べた。
実際に阿蘇を訪れ、「水が美しいというか、澱みのない綺麗な水が流れているからこそ、いただくお食事もすごく美味しかったですし、植物が生き生きしている気がしたのと、現地で訪れた場所でお会いした全ての皆様に本当に温かく迎え入れていただいて、初めて阿蘇に行ったんですけど、また行きたいな、力をもらいに行きたいなと思える場所でした」と振り返る。
お気に入りカットには鍋ヶ滝の写真を上げ、「ちょうど梅雨の時期の撮影だったので、曇ってる時が多かったんですね。でもこのロケ地に朝行った瞬間に、5分くらい誰もいなくなって、光がブワーッと差してきて、滝の水飛沫と入ってきた太陽の光とで光のカーテンみたいな感じになって、すごく神秘的な空間というか、5分間の間だけ神聖な場所みたいな感じになって。私自身もパワーをもらった瞬間だったので、熊本に歓迎してもらっているんだなと思った大切な瞬間ですね」とコメント。
普段、どういう時に言葉をストックしているのか聞かれると「普段から結構忘れっぽいので、日記を書くようにしたり、思いついた言葉をメモに残すようにしていたんですけど、今回この本を作るとなって、その過去の日記やメモに残した言葉をもう1回見返したり、どういう言葉を自分が伝えたいかを考えたりしたんですけど」と語り、「エッセイの中にもあるように、誰かから言っていただいた言葉もあるし、自分が普段生活していて、この言葉がすごく素敵だなと思ったり、誰かがインタビューで答えている言葉だったり、そういう色んな人の言葉が自分の中に入ってきているので、言葉の持つ力というのは、私の中でも大きな存在だなと、このフォトエッセイと向き合っている1年で改めて感じたことです」と、これまで触れてきた言葉の数々が影響を与えている様子。
また、お気に入りの言葉については、「失敗したり、つまずいたり、嫌なことがあったり、自分に自信がなくなりそうになった時に、自分にかけてあげる言葉がフォトエッセイの中にあって『自信が無くなる気持ちもすごく分かるけど、その中でも自分を信じて味方になってあげる人は自分しかいないと思うので、自分が一番自分を信じて切り替えて、明日から頑張ろうって。自分ならできるよ』と、自分が自分の1番の味方になってあげることもすごく大事なことだなと思うので、私はその言葉が好きですし、自信が無くなった方にもかけてあげたい言葉です」と明かした。
今回はロケ場所だけではなく、衣装やデザイン、表紙やカバーの写真選びなど、細部まで自身のこだわりが詰まっている1冊となっている。「自分でここまで発案して、全部自分がこうしたいと思って実現させたのが今回初めてだったので、でも衣装とかはスタイリストさんと話しながら、熊本の自然にはこういう衣装が合うねというのと、自分が出ると良いなという思いもあったので、5年以上使っているシャツや中華街で激安で購入したキラキラなお洋服を衣装に取り入れてみたりして、自分の日常を取り入れていったという感覚がすごくありました」と語る。
さらに、本の帯を切り抜くと栞になるというアイデアも中条が考案したもの。「私自身も本を読むのが好きなんですけど、この本ももしかしたら帯を外して置いておかれる方もいらっしゃるのかと思って。長年ずっとつけていると、私はくしゃくしゃになってしまうタイプなので早めに外してしまうことが多いんですけど(笑)、外すと考えた時に、ただ置いておくのもなんなんだろう、もしかしたら捨てちゃうかもしれないしと思って、せっかくだったら栞にして、再利用してもらえたら良いなと」と想いを明かす。
その栞には秘密が隠されており、「ちょっとした言葉が書かれていたり、あとは私のこだわりで、本の中で馬に乗っている写真があって、その写真は馬の方を向いている目線なんですけど、この本のカバーを外していただくと、違う表情のものがあると、サプライズというか、そういう風にしたくて、ここで秘密なんですけどお伝えしました」とチャーミングに教えてくれた。
今回、お渡し会という形でファンの方と直接交流する機会も初めてとなるが「すごく緊張してて、昨日寝れなかったです」と恥ずかしそうにしながら、地元・大阪でのお渡し会も控えており「地元の友だちが来てくれると言ってくれていたり、地元の空気感で関西弁になったりするのかな?と思っています」と期待を寄せていた。
28歳になった今、ファンに一番言ってもらいたい言葉を聞かれると「80歳になるまで応援してるよ。おばあちゃんになるまで応援してるよって言ってもらえると嬉しいです!」と笑顔を見せる。
また、20代のうちにやっておきたいことについては「バンジージャンプかスタイダイビングをやろうと思っています」と告白した。
最後に「この本は一人でも多くの方に手に取っていただいて、ちょっとでも明日が元気になったり、違う世界が見える1日になると良いなという想いをたくさんぎゅっと込めて、そして私だけの言葉じゃなくて私が誰かからもらった大切な言葉もたくさん詰め込まれているので、ちょっとでも元気になってもらえたら嬉しいなと思っています。ぜひたくさん読んでいただきたいです」とメッセージを送った。