原作は『不条理雑貨店 UNREAL』(コミック:片山愁 原作:ヨダカケイ 隔月刊「ウィングス」連載中、新書館) で、監督はドラマ「相棒」シリーズや映画「探偵はBARにいる」など人気作を多数手がける橋本一が務める。
本作で、怪しげなアンティーク雑貨店「UNREAL」の店主で、ミステリアスな男・ヤギオ役を染谷俊之が、近くのカフェで働き、ヤギオの世話を焼く高校生・濱家宗哉〈ムネチカ〉役を小西詠斗が演じる。

1話の上映後にステージに登場した染谷は「撮影は6、7月に行わせていただいたんですけど、素敵なスタッフの皆さんと作り上げたものがこうして皆さんに届いているのがとても嬉しく思います」と挨拶。小西も「すごく楽しい現場でした。撮影したものが形になって、皆様にお届けできたこと、すごく嬉しいなと思いますし、自分自身もすごくワクワクしておりますので、これからも楽しみ待っていただけたら嬉しいなと思います」と呼びかける。

本作への出演が決まった際の心境を小西は「最初、原作を読んだ時は魅力的な骨董品がたくさん出てきましたし、そこから人間ドラマ繰り広げられ、謎がたくさんある作品で、真相がどんどん明らかになっていく様はすごく面白かったので、出演させていただけるのはすごく嬉しかったです」と話し、「なんと言っても染さんと二人でというのは、個人的に、デビューしたての頃に舞台で共演させていただいて、すごいお世話になったので、こうやって二人でやれるのは嬉しかったです」と笑顔。どんなことでお世話になったかを聞かれると「全部!」と答えていた。

対する染谷は「原作を読ませていただいて本当に謎が謎を呼ぶなと。人間関係がメインで、読めば読むほど謎を呼ぶ作品で面白いなと思って、ドラマはオリジナルのストーリーを通っているので、台本を読ませていただいてすごく面白いなって思いました」と作品の魅力を語り、ともにダブル主演を務める小西のことは「ずっと可愛いんですよ!ずっと可愛い、いつも可愛いです。嫌な部分がないのがすごく癒されますよね。どこ出しても恥ずかしくない子だと思います」と絶賛していた。

それぞれどのように役作りをしていたのかという問いかけに、染谷は「見た目でいうと、まずは髪の毛をめちゃくちゃ伸ばしました。僕はその当時、ジムに行って筋トレすることにハマっていたんですけど、前の作品で橋本監督とご一緒した時はジムに行っていて、この作品に入る前に監督に『ジムに行かないでくれ』と。生命力が溢れちゃうとヤギオじゃなくなってしまうので。ジムには行ってましたけど筋トレはせず、有酸素運動だけしに行っていました」と、筋トレを控えていたことを話すも、小西が「いや、ムキムキでしたよ染さん」とツッコミ、「夏で現場が暑かったので、汗を取るのに裏でいる染さんを見ると、腕とか胸とか大きくて、毎回すっげー!って思っていました」と尊敬の眼差し。
すると染谷から「詠斗もジムに行き始めたんですよ。撮影と撮影の合間に行ってたもんね」と明かされると「染さんがかっこいいなと、僕もこうなりたいと思って、そこから熱が入りました。でも、染さんには『詠斗に筋肉は似合わないから』って言われました」と苦笑い。この流れで急遽会場でアンケートを取ることとなり、“ムキムキの小西が見たい人”を聞くと、誰も拍手せず「ゼロじゃん!」と驚く小西だった。

そんな小西の役作りのアプローチは「ムネチカはすごく芯が強くて真っ直ぐなんですよ。ムネチカの真っ直ぐな言葉で人の運命を変えたり、人の心を動かす力があるので、落ち着いているんですけど、ちょっと圧のある、説得力のある喋り方は意識しました。僕自身が普段ごにょごにょ喋るので真逆というか、ムネチカは芯が強くてかっこいいなと思いながら演じていました」とコメント。

二人の言葉を受け、橋本監督は「原作とはまた違う味が当然出てくるし、原作に引っ張られすぎても良くないしというところでは、すごく程よく、良い感じをやってくださったなと思います」と述べた。