2017年に「蜜蜂と遠雷」で第156回直木賞、第14回本屋大賞をダブル受賞した恩田陸が、2005年に発表し第59回日本推理作家協会賞に輝いた傑作ミステリー『ユージニア』。2020年に「ニューヨーク・タイムズ今年の100冊」に選出、2022年には「ドイツ犯罪小説賞・国際部門」で1位を獲得するなど、海外でも高く評価された。恩田は本作を「読むと不安になって、読み進めるとさらに不安が深くなる、デヴィッド・リンチ監督の『ツイン・ピークス』みたいなお話」と形容した。
この「伝説の本」が、約20年の時を経て、全6話のWOWOWオリジナルドラマとして映像化し、11月8日(日)より放送&配信スタートする。

北陸、K市の名家で発生した、17人が死亡した毒殺事件。その目撃者で事件を題材にした作品を書いた小説家、生き残った盲目の少女、事件を追うライターという3人の女性をはじめとする人々が、30年の時を経てもなお事件に翻弄されていく様子を描く。
脚本を手掛けたのは、2027年の大河ドラマ「逆賊の幕臣」に抜擢された最注目の脚本家・安達奈緒子。小学生の時に事件を目撃し後に事件の経緯を執筆する主人公・雑賀満喜子役を、『ケイコ 目を澄ませて』で第46回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞の岸井ゆきのが演じる。

このたび、注目のフルキャストが解禁。本作「ユージニア」は「事件」「憧れ」「支配」などの関係性を軸に、重層的に登場人物がつながっている。中でも注目なのは木竜麻生演じる田波友子と成海璃子演じる青澤緋紗子。友子は満喜子が事件を基に書いた小説『忘れられた祝祭』を読み、闇に葬られた真実を追う。そして緋紗子は満喜子の幼馴染で、毒殺事件の生存者。二人は主人公・満喜子に次ぐ、毒殺事件の核に迫る人物である。

本作のストーリーテラー的存在で視聴者に目線が近い人物で、原作には登場しない、脚本家の安達奈緒子によるオリジナルのキャラクター田波友子を演じるのはNHK連続テレビ小説『ブラッサム』で朝ドラ初出演が決まるなど今最も注目される女優の一人である木竜麻生。友子は、謎が謎を呼ぶ毒殺事件の核心に向かって突き進むフリーライターを演じる。彼女の視点を通して30年前の事件の真相が少しずつ明かされていく。 K市を訪れ、満喜子らに取材し、彼女もこの事件によって人生を変えられてしまう。そもそも彼女が事件に拘るのにはある理由があった。

一報での映像化が発表された際、誰が演じるのかとSNS上で最も話題となった、青澤緋紗子を演じるのは成海璃子。緋紗子は、幼少期の事故で盲目となった、K市の名士・青澤家の長女。そして、本作のストーリーの軸となる大量毒殺事件の青澤家唯一の生存者でもある。美しく、特別な存在感があり、誰もが憧れるが、誰も本当の緋紗子をしることができない。聖でありながら、邪も感じる、「謎」そのものの少女。

そして、彼女たちを取り巻く人物たちを演じるキャストも解禁となる。
雑賀家の長男・雑賀誠一を演じるのは、SUPER EIGHTの丸山隆平。本作の古川豪監督とは主演を演じた映画『金子差入店』以来のタッグとなる。妹の満喜子と次男の順二とともに、毒殺事件の第1発見者となる。事件を現実として受け止めようとし、満喜子が事件を追い続けたのに対して、「生きていく」という選択をした人物。

緋紗子の母を演じるのは映画・ドラマとあらゆるフィールドで圧倒的な存在感を放ち続ける真木よう子。盲目の娘・緋紗子を誰よりも深く愛し、寄り添い続ける母親を圧倒的な存在感で演じる。その姿が物語に忘れがたい印象を残す。

そんな青澤家に20年近く仕えてきた家政婦キミさんをかたせ梨乃が演じる。事件当日に毒入りの酒を飲むが、摂取量が少なかったため命は助かる。その後長く後遺症に苦しみ続ける。事件後は世間から犯人ではないかという疑いまで向けられる、非常に過酷な立場の人物。実行犯と思しき人物の登場により、世間からの目が和らいだあとも、「わたしは生き残るべきじゃなかった」と積年の悲しみを吐露する。

毒殺事件の捜査を担当した刑事・栗城照晃を演じるのは歌舞伎からドラマ・映画まで幅広く活躍する片岡愛之助。栗城は地道で粘り強い捜査で被害者たちに寄り添い続けた刑事だ。折り鶴や連鶴を関係者にプレゼントするという人情味あふれる一面も持つ。事件はユージンの自殺により一旦解決したかに見えたが栗城だけはずっと疑い続けていた。「何かがおかしい。だが証明できない」その確信を胸に30年という歳月を超えて真実を追い続ける姿が物語に深みを与える。

さらに、13歳の緋紗子を演じるのは NHK Eテレ「いないいないばあっ!」で 7代目「はるちゃん」として子どもたちに親しまれてきた倉持春希。笑顔あふれるはるちゃんから一転今回が連続ドラマ初出演となる。緋紗子は幼少期の事故で失明しながらも その美しさと神秘的な存在感で 周囲から「特別な子」と見られてきた少女。事件前夜、満喜子にこう告げる。「今日はうちに来ないほうがいいわ」

緋紗子と出会い、人生が狂いだす美青年ユージンを倉須洸が演じる。ユージンは「事件をやったのは自分だ」という遺書を残して自殺し、事件は一旦解決した。生前は妹の死に直面し絶望し、社会の中で存在感を消し、「見えない人間」として生きてきた。彼は緋紗子と出会い、不思議な魅力に惹かれ、活路を見出したのだった。

そして、本作のポスタービジュアルは、全体的に不穏さを感じさせるシアンブルーを基調とした印象的なものとなっている。
緋紗子に憧れを抱くが気持ちを理解しきれずどこか虚ろな満喜子(岸井ゆきの)。徐々に事件の真相が見えてくることによって核心を直視できず恐怖心を抱く友子(木竜麻生)。まるで事件の真相を全て知っているかのように君臨する緋紗子(成海璃子)。メインキャラクター3人が思い思いの表情をしている。満喜子、友子は目線が反れているが、盲目のはずの緋紗子は、事件の核心に近いかのごとく、目の焦点が合っている。
この3人を束ねている、“円”は劇中で何度か登場するキーアイテムとなっている。右上と左下にあしらってあるのは百日紅。赤やピンクが主流だが、本作では白の百日紅がストーリー上で重要な役割を果たす。

更に特報も解禁となった。17人が毒殺された凄惨な現場に平然と籐椅子に座る緋紗子(倉持)。禍々しいシーンから始まり、満喜子(岸井)、友子(木竜)、緋紗子(成海)、栗城(片岡)、緋紗子の母(真木)、キミさん(かたせ)、誠一(丸山)、ユージン(倉須)と事件の記憶に人生が壊し続けられるキャラクターが登場する。ポスターのメインコピーにもある通り、事件に関わった者たちは、事件が起こった“あの日にくるわされていく”。

【木竜麻生(田波友子 役)コメント】
自分の人生を生きている中で、他者と関わりながら自分を知っていくことが沢山あると思います。
いつ、どこで、どんな経験をするのか、そしてどんな感覚に陥るのか、それはその瞬間まで誰にも分からない。今作はまさにその“分からなさ”を考えてしまう作品のように感じます。
ぜひ皆さんに楽しんでいただけることを祈っております。

【成海璃子(青澤緋紗子 役)コメント】
20代と40代、それぞれの時代の青澤緋紗子を演じるにあたり模索した日々は楽しかったです。
描かれている緋紗子はとても魅力的で、恩田陸先生の原作、安達奈緒子さんの脚本を読ませていただき、プレッシャーを感じつつもすぐにお引き受けしたいと思いました。
映像作品ならではの「ユージニア」を是非楽しみにしていただけたらと思います。

【真木よう子(緋紗子の母 役)コメント】
記憶も真実も、ひとつではない。人が信じる「現実」の曖昧さに、
私自身の哲学を重ねながら向き合えた作品でした。

【かたせ梨乃(キミさん 役)コメント】
生暖かい風が宴を包み込み 世間を震撼させる大惨事へと誘う。
誰が本当のことを語っているのか真実を知っているのが 演じている私達も自分が何故生きているのかを考えさせられてしまう 味わったことのない世界へようこそいらっしゃいました。
心揺れながらお楽しみ下さいませ。

【片岡愛之助(栗城照晃 役)コメント】
恩田陸さんの「ユージニア」という、非常に奥深く、謎めいた作品に参加させていただけることを嬉しく思っております。
私が演じる栗城照晃は、事件を追う刑事です。30年の時を経てもなお人々を翻弄する事件の真相とは何なのか。
ぜひ皆様も物語の中に入り込み、一緒に謎を追いながら最後までお楽しみください。

【丸山隆平(雑賀誠一 役)コメント】
あらゆる想いが絡み合う、美しくも残酷な物語。
台本を読み終えた時、何とも言えない気持ちが心に遺りました。
今回いただいた役については、その人物に落とし込んでいく過程が、とても苦しくて楽しかったです。
作品の一部として役に立てたのか、皆さんにどう届くのか、楽しみでなりません。
3人の女性を軸に複雑に絡み合うヒューマンサスペンスを是非お楽しみ下さい。

【古川豪(監督)コメント】
圧倒的だった。俳優陣の圧倒的芝居を余すことなく視聴者に届けるためには?と奔走する毎日だった。再会した俳優陣も、初めての俳優陣も、また必ずどこかで。「ユージニア」俳優陣が紡いでくれた演技に魂が奮えた。