作・中谷まゆみ、演出・板垣恭一のコンビで2002年に初演され、10年には行定勲監督、豊川悦司、薬師丸ひろ子が夫婦役で映画化。さらに14年には再び中谷・板垣コンビがリニューアル版を上演。
その後韓国での上演や、国内でも劇団公演などはあったものの、ここ2年以上にわたるコロナ禍により日常が日常でなくなった現在、かつて当たり前だった笑いや優しさを再び取り戻すべく、満を持して中谷・板垣コンビの8年ぶりの上演が決定した。

今回のキャストには、かつては売れっ子カメラマンだったものの、あることをきっかけに一年間無職で、今は日常をだらだらと過ごしている主人公・北見俊介役に戸塚祥太(A.B.C-Z)。
このダメ夫を朗らかに支えつつ、子作りプレッシャーをかける妻・北見さくら役に三倉佳奈。
俊介が最近知り合い、下心を持って接しているモデルの蘭子役に黒沢ともよ。
俊介のアシスタントでその蘭子に好意を抱いている古田誠役に、関西ジャニーズJr.のユニットAmBitiousのメンバー浦陸斗。
そして彼らが贔屓にするバーのママ、文太役に渡辺徹と、個性豊かな実力派キャストが揃った。

日常よくいるダメ男、ダメ女たちが織り成す、カラッと笑えてほろっと泣けるストレートプレイとなっている。

舞台『今度は愛妻家』は、10月7日(金)から23日(日)まで東京・よみうり大手町ホールでの上演を皮切りに、10月26日(水)から30日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール、11月5日(土)・6日(日)にて宮城・電力ホールにて上演される。

<あらすじ>
北見俊介(戸塚祥太)はかつての売れっ子カメラマン。が、ある事をきっかけに、1年間仕事もせずいい加減なプータロー状態で、頭の中は最近知り合った女性・蘭子(黒沢ともよ)へのエッチな妄想で一杯になっている。
妻・さくら(三倉佳奈)には、毎日人参茶を与えられ、子作り旅行に行こうとせっつかれ・・・・・・、ああ、この妻さえいなければ・・・と、不穏な事さえ頭をよぎるダメ男である。

俊介の助手・古田誠(浦陸斗)はそんな彼を心配し、贔屓のお店のママ・文太(渡辺徹)も様子を見にやってくる。
誠は、俊介がちょっかいを出そうと考えている蘭子に好意を抱いているが、当然何も出来ず、その蘭子はこの二人の男たちを使って有名になることを考えている。そして、文太は訳ありらしく、得体が知れない……。

愛すべきちょっとダメ人間たちが織り成す、カラッと笑えてホロッと泣ける、ちょっとシリアスな物語。

【作・中谷まゆみ コメント】
明日が今日と同じように、平凡だけど穏やかで、ありきたりだけど幸せな一日とは限らないから、毎日を大切に生きよう。
ちょうど20年前、そんな思いでこの芝居を書きました。コロナ禍を経験した今は、より強く思います。
今日できることは先送りにせず、行きたいところに行き、会いたい人に会い、話したいことを話し、万が一、大切な人と突然離れ離れになってしまっても後悔しないように、大切な人を大切に、愛する人を愛して暮らしたい。
今回3度目の上演となりますが、若く、フレッシュな出演者の方々が、また新しい『今度は愛妻家』を観せてくれると、私自身ワクワクしております。一人でも多くの方に観ていただきたいです。

【演出・板垣恭一 コメント】
2002年、2014年に上演され、そして2010年には映画にもなった「今度は愛妻家」がこのたび素晴らしいキャストの皆さまをむかえて帰ってきます。売れっ子カメラマンながら、最近やる気を見せない主人公・北見俊介と、その尻を叩く妻のさくらを中心に、女優志望の蘭子、カメラマン助手の誠、ゲイの文ちゃんが織りなす、大笑いと大泣きが交差する群像劇です。作家の中谷まゆみ氏は初演時に、ある台詞から逆算してこの物語を書いたと語っておりました。それが口にされた瞬間から物語はクライマックスに突入して行き……。舞台版も映画版もDVDなどになっておりますが、もし初めてご覧になるならば、その答えあわせはぜひ劇場で!

【戸塚祥太(A.B.C-Z) コメント】
ダメ男の北見俊介を演じます。
台本を読んで、北見らしい一面を私自身も持ち合わせているなと感じています。ただのダメ男ではないので、北見の多角的なダメっぷりを心を込めて魂で演じたいと思います。売れっ子カメラマンの一面もあるので、趣味のカメラを今からずっと触っています。
何処が私と北見の共通点なのか、お楽しみにしていて下さい。

【三倉佳奈 コメント】
映画館で涙したのが約12年前。その元となった舞台『今度は愛妻家』に自分が立たせていただけること、大変光栄です。
私が演じるのは夫を愛情深く明るく支える妻・さくら。夫・俊介役の戸塚祥太さんとは今回初めての共演です。2人でのシーンが多いので、どんな夫婦像を作り上げられるのか、今から稽古がとても楽しみです。喜劇と悲劇が絡み合う人間ドラマ。個性豊かな共演者の皆さんと共に、皆様の心に寄り添える作品になりますように。劇場にて、心よりお待ちしております。

【黒沢ともよ コメント】
長く愛され続けている本作に参加できることを、とても光栄に思います。
作品内での時代ならではの価値観もありつつ、今上演されることに意味のある普遍的な思いがどんなふうに形作られていくのかを楽しみにしています。
また自由度の高い会話劇ですので、俳優としては気を引き締めて楽しんで行けたらいいなと思っております。
よろしくお願いします!

【浦 陸斗(AmBitious/関西ジャニーズJr.) コメント】
古田誠/サトル役を演じさせていただきます、浦陸斗です。先輩であるA.B.C-Zの戸塚祥太さんとは今まで接点はありませんでしたが、舞台でご一緒できることをとても嬉しく思っています!初めて事務所以外の方々と演技をすることに不安はありますが、食らいつきながら皆さんの背中を見て勉強させていただきます。サトルという人物は少し大人びていますが、自分が表現できる最大限の大人の落ち着いた雰囲気や色気を醸し出せたらなと思います!! 
初めてのことだらけですが、精一杯頑張るので応援よろしくお願い致します。

【渡辺 徹 コメント】
いつだって、失ってから大切な事に気付くもの
でも大切であることを忘れずにいれば
その温もりはきっと永遠でいられる。
みなさんの心に永遠にとどまれる作品にすべく、魂込めてお届けします。