■石田三成を演じることについて
今回、オーディションを経て石田三成を演じることになりました。武将の中では個人的に加藤清正が好きなのですが、なぜか父からはオーディションの前に「お前が受かるなら石田三成役だ」と言われました(笑)。三成には、冷静で賢い武将というイメージを持っていましたし、戦国ファンの方の中にも「三成にはクールであってほしい」と期待されている方が多いのではないでしょうか。ただ、「豊臣兄弟!」はコメディー要素の多い作品でもあるので、三成が他の武将にいじられるようなシーンもあると、より楽しめるのかなと感じています。どこか抜けている部分もあったと思うので、ずっと硬派なだけではなく、緩急のある人物にできたらいいなと。今後、三成のかわいげのある部分もお見せできたらうれしいです。

■仲野太賀さん、池松壮亮さんとの共演について
毎日が刺激的です。覚悟はしていましたが、実際に秀長(仲野太賀)・秀吉(池松壮亮)のお二人とお芝居をすると、自分はまだまだだと痛感します。お二人に負けない熱量を持ちたいと思いながらも、僕より何十倍も出番が多い中で、いつお会いしても変わらずに役に向き合い続けている姿には、ただただ圧倒されます。歴史上の人物を演じているというよりも、本当に血の通った人間が目の前に存在しているように感じられるんです。お二人のすごさを言葉で表現するのは難しいですが、こうしてご一緒できる時間を一分一秒大切にしていきたいです。

■第18回の初登場シーンについて
まず、秀吉の家臣にいわばオーディション形式で選ばれるのが、「豊臣兄弟!」らしくて面白いなと思いました。計算の速さを見せるシーンもありましたが、彼のように先読みする部分は僕にも通じるところがあるかもしれません。説明の途中で、僕なら俵を数え始めているかも、と考えたりしましたね(笑)。
また第三の試練では、三成が藤堂高虎(佳久創)に座禅を組んだまま運ばれるシーンがありました。「座禅のまま運ばれたら面白いですよね」と佳久さんにお話ししたところ、「いけるよ」と言ってくださって。実はこのシーンは何回も何回も撮影していて、そのたびに抱えていただいています。このときが初対面だったのですが、「高虎が佳久さんでよかったな」と感じましたし、三成の登場初回からユーモアを交えて描いていただけたのもうれしかったです。
そして三成は、言いつけに背いて4人全員を家臣にしてほしいという提案を秀吉に行います。
普通なら、そのような提案は通らず、失格になってもおかしくない場面ですが、それでもあえて提案する。三成は、正しいと思ったことにまっすぐな人物なので、そのときは殿を説得することしか考えていなかったのだと思います。一つの目的を成し遂げるためには、そのこと以外は考えない。そんな印象を受けた場面でもありました。

大河ドラマ第65作で描くのは、戦国時代のど真ん中。強い絆で天下統一という偉業を成し遂げた豊臣兄弟の奇跡、夢と希望の下剋上サクセスストーリー。仲野太賀演じる主人公は天下人の弟・豊臣秀長(とよとみ・ひでなが)。歴史にif(もしも)はないものの『秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった』とまでいわしめた天下一の補佐役・秀長の目線で戦国時代がダイナミックに描かれる。