
冒頭に映し出されるのは、「彼を知らない日本人はいない」と言われるほどの大物俳優・高瀬川玄がロンドンの名門シェイクスピア・グローブ座の舞台公演で主役『リア王』に挑み、惜しみないスタンディングオベーションを浴びる、まさに栄光の瞬間。その直後に彼は楽屋で「俺のこと、何か言ってた?」と周囲の反応を探り、自身の“承認欲求”をさらけだす。
しかし、意気揚々と帰国した高瀬川を待ち受けていたのは、一般人だけでなく彼の家族や仕事仲間まで「誰も自分のことを知らない」という、まさかすぎる現実だった。”誰も知らない大物俳優”・高瀬川玄のゼロからの再出発が始まる。
最大の見どころは、日本を代表する名優・役所広司が魅せる、緩急さまざまに振り切った演技と怒涛の七変化。荘厳なリア王の姿から一転、ホームレス、コンカフェでの牛の被り物姿、通行人役のエキストラ、時代劇の火消しや斬られ役、毛皮コートに身を包んだコワモテ姿、さらにはサウナのバイトでピンクのポロシャツにタオルを巻き、アウフグースを行う熱波師まで ーー 栄光の瞬間からゼロになり、様々な場所でもがいて再び這い上がろうとする“承認欲求”の塊の男・高瀬川の姿は、不器用ながらも必死で目が離せない。
さらに映像内には、賀来賢⼈、松⼭ケンイチ、江⼝のりこ、河合優実、濵田雅功、磯村勇⽃、上川周作、吉⽥⽺らが演じる、高瀬川と絡むキャラクターの姿も次々と映し出される。“承認欲求”という普遍的なテーマのもと、宮藤官九郎によるオリジナルの物語の中で、一癖も二癖もある魅力的なキャラクターたちが、どのように交錯していくのか期待が高まる。
あわせてティーザーアートも解禁。自らを指差し、自信満々の笑みを見せる高瀬川のポスター。その手前のベンチには、まるで別人のように憔悴した高瀬川本人が、うなだれた様子で腰掛けている。その対照的な姿が、これから始まる物語への想像力を膨らませるビジュアルとなっている。








