――日々新体操の練習に取り組んでいると思いますが、今はどれくらいの出来栄えですか?
少しずつ出来ているなって実感はあります。今回僕を含めて4人新キャストがいるんですけど、僕以外の3人は舞台経験も多くてアクロバティックな動きも出来る方々で、僕一人だけ舞台の経験も浅かったので、最初の頃は少し憂鬱でした(苦笑)。でも最近はキャストの皆とも仲が深まってきて、切磋琢磨して頑張れる仲間がいるので僕自身も少し成長出来ているかなと思います。バク転は出来るようになったんですけど、体はバキバキで筋肉痛で死にそうです(笑)

――この舞台に出演が決まった時はどのような気持ちでしたか?
ドラマ版を見ていたので、嬉しかったです。でも嬉しさの次に来た感情は不安でしたね。なんで僕が選ばれたんだろう……って。でも去年の公演が中止になり、今年再演が決まったと聞いて、『タンブリング』のファンの方の期待を裏切らないように頑張らないとな、っていう気持ちになりました。
――役どころについて伺えますか?
航南高校に通う鈴木昌平役です。中性的な役柄で、そういった一面は自分には正直ないのでどうやって演じようか悩んだんですけど、去年『エグ女』という舞台で女性の役を演じたので、その時の役を参考にしつつ役作りしました。グループに一人いたらその場の雰囲気が明るくなるようなキャラクターです。僕は友だちになりたいタイプです!
――役を演じる際のこだわりは?
常に自撮り棒を持っているような役なんですけど、自撮り棒の持ち方も可愛らしさを出せるように肩を上げてみたりとか、細かいところを意識するようにしています。でも今はそれ以上に意識しなきゃいけないところが多すぎて……。
――お芝居に加えて新体操にも挑戦しないといけないというのはより大変そうですね
大変ですね(苦笑)。お芝居よりも新体操に集中しちゃう自分がいます。お芝居の稽古と新体操の練習があるんですけど、お芝居は今までやってきたものなので頑張れば身についていくのですが、新体操はその何倍も頑張らないといけないのでより気合いが入ります。
――新体操に挑戦するにあたり、最初に苦労した点は?
柔軟かな……体が硬すぎて……。学生の頃からスポーツテストの長座体前屈は苦手でした。航南高校のタンブリングの演技の中に柔軟があるんです。だからこそ、特に柔軟はしっかりとやらなくちゃいけないんですけど、僕が一番硬いんです(苦笑)
――今、柔軟はどんな感じですか?
毎日やっているので、前に比べたら少しは柔らかくなりました!でもまだまだです。

――稽古期間を通じて仲良くなったキャストの方は?
元木聖也さんは戦隊で共演して知っていて、納谷健さんは事務所の先輩で面識があって、北乃颯希さんも一度共演したことがあったんですけど、他の方は初対面だったから最初は「やばい……」ってなって。
――人見知りですか?
人見知りなんですよ。舞台で活躍されている方ばかりで既に仲が良くて、その中でやっていくから不安だったんですけど、廣野凌大くんと長妻怜央くんが同い年の最年少組で仲良くなって。最近すごい勢いで距離が縮まりました。
――稽古場の雰囲気は?
とても良いです!明るくて!和気あいあいとしてますけどやる時はやるし、新体操だから部活みたいな感覚で、より一層一致団結しているのを感じています。
――綱さんが高校時代に打ち込んだことは?
友だちと思い出を作ることですかね。部活も入っていなかったですし、勉強もあまり頑張っていなかったので……遊ぶことに集中していました(笑)
――この作品で高校時代に経験していなかった部活を体験してると言いますか
中学でサッカーをやっていたので、部活の仲間と試合に向けて頑張るっていうのは7、8年ぶりですね。この仕事をしていなかったらこの感覚はもう一度味わえなかったですし、その中でもタンブリングじゃないと味わえないな、と思いました。僕が未経験っていうこの状況もより一層この感覚を引き立たせている要因になっている感じがします。
――舞台への意気込みをお願いします
コロナ禍なので遠い方は見に来ることが出来ないかもしれませんが、会場に来てくださる方には生のお芝居とタンブリングから絶対何か届けられると思っています。すごく感動するお話になっていて、僕たち自身が本気で頑張っているからこそ伝わるものがあると思うので、楽しみにしていただきたいです。頑張ります!