――『徒桜』はグループ卒業後、最初の映画作品となりました
女優として走り出し始めた時に撮影した映画でした。地元である福岡のロケーションで、しかも福岡出身の方も多い現場だったのでアットホームな感じで安心して撮影することが出来ました。
――やはり東京での撮影と感覚は違いましたか?
やっぱり福岡の土地に居るだけでリラックス度や安心感が違いますね。東京では常に気を張っているというか、緊張感があるんですけど、飛行機で福岡についた瞬間、肩の力が抜けるようにリラックス出来ました。そういった部分では、初めての映画で緊張していた部分はありましたが、良い環境で撮影に臨めたと思います。

――台本を読んだ時の感想は?
設定が高校生だったので、「若い!」と思いましたし、若さに寄せてお芝居をしなきゃということを一番に思って、高校生時代を思い出しながらもっと元気だよな、とか色々考えました。高校生のエネルギッシュな感じが画面から伝わるように演じようと思いました。
――兒玉さんが演じる真理の役どころを教えてください
優等生で、物語の中では出てこないんですけどフランス語が喋れる設定なんですよ!どんな家系?って思ったんですけど(笑)。いつも遊んでいる4人グループがいるんですけど、真理だけ皆と予備校は一緒だけど違う高校に通っていて、大人しくて内気な性格の女の子です。
――ご自身と役で似ているところはありましたか?
あります!真理は思っていることをすぐに口に出せず、自分の中でぐるぐる考えちゃって結局黙っちゃうみたいなところがあるんですけど、私もグループにいた時は内に内にってなっていたので、そういうところは似ているなと思って愛おしく感じていました。
――演じる時に気をつけていた点はありますか?
あまり考えすぎずに出来るだけ自然体にっていうのは意識していました。高校生って大人みたいに難しく考えていないじゃないですか。毎日がとにかく楽しい、みたいな感じなので、役柄は内気ですけどその中でも高校生らしい無邪気さや奔放さを出せればと思っていて。見ている人が高校時代にタイムスリップしたような、高校生を間近に感じて元気をもらえるなと思ってほしかったので、そういったところは意識しました。
――兒玉さんと共にW主演を務めた中尾拳也さんの印象は?
元気なやんちゃな高校生みたいな感じでした。年は近いですけど、本当に高校生に見えました(笑)
――同年代が多い撮影現場だったと思いますが、撮影中のエピソードはありますか?
休憩中に皆でアプリゲームで遊んでました!「みんはや」っていう早押しクイズのアプリがあるんですけど、クイズ内容も中学の歴史とか芸能のこととか幅が広くて、それを皆で本気でやっていました(笑)
――楽しい現場だったことが伝わります。また、共演者には元HKTの岡本尚子さんも一緒でしたが、共演してみた感想はいかがでしたか?
メンバーと卒業した後もお仕事で会えるのは嬉しいです。お互いに自分の道で頑張っているんだなっていうのを再確認することが出来て、私も頑張ろうっていう気持ちになりました。
――畑中晋太郎監督はどんな方でしたか?
すごく温厚な方で優しくて、言い方が変かもしれないんですけど、すごく癒されていました(笑)。こんなに優しい監督さんっているの?って思うくらいで、私がNGを出した時も優しく励ましてくださって、すごくお芝居しやすかったです。

――地元福岡での撮影ならではのエピソードがあれば教えてください
撮影がお休みの日は皆実家に帰ってちょっとお母さんに顔を出したりして、そういうところがなかなかない光景だなって思いました。撮影も出来て、里帰りも出来てっていう感じで、それぞれいい時間になったと思います。
――映画のタイトルにちなみまして、「桜」にまつわる思い出はありますか?
やっぱり『桜、みんなで食べた』ですかね。この曲がパッと浮かびました(笑)
――兒玉さんの思う作品の見どころを教えてください
まずとにかく登場人物が皆元気なんです。物語が始まった瞬間から、高校生の明るさが伝わってきて、見ていてこっちも楽しくなるような、元気をもらえると思います。
あとは、楽しそうな高校生の日常が繰り広げられていくんですけど、その中にも登場人物の一人一人に問題が起きたり、究極の選択をしなきゃいけない場面に迫られることがあって、迷いながらもどんな選択をするのかというのを、見ている方にも自分だったらどうするか考えながら見てほしいです。