本作は、『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』(日本テレビ系)の「結婚式の旅」で密着された様子が、“涙が止まらない実話”として日本中の共感を呼んだ遠藤和(のどか)さんが綴ったベストセラー手記「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」(小学館刊)を映画化。
2018年、青森。当時21歳の遠藤和さんに宣告されたのは「ステージIVの大腸がん」。それでも彼女が手放さなかったのは、夫・将一さん、そして生まれてくる子供への愛だった。「絶対、別れない」将一さんのその言葉を胸に、過酷な運命に抗いながら、24歳で旅立つその日まで、誰よりも「今」を全力で生きた。和さんが亡くなる10日前まで綴り続けた手記「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」に出会った本作プロデューサーが、抗がん剤治療を中断してまで子供を産むという、世間の目も愛する家族の心配も受け止めた上で、正解のない問いに向き合い続けた遠藤夫妻の姿に勇気をもらったことをきっかけに、映画化を決意。主演に川口春奈、共演に高杉真宙をむかえ、監督には『溺れるナイフ』(16)などで繊細な感情表現と圧倒的な映像美を評価される山戸結希。豪華キャスト陣とスタッフが魂を込めて、愛の記録を描き上げる。

いよいよ翌日に迫った全国公開に向けて、川口は「今日この日まで無事に迎えることができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と心境を語り、「もう1年経ったのか、でもまだ1年しか経っていないのか、という言葉にするのは難しいぐらいの、撮影当時はたくさん悩んで、孤独になりながらも葛藤していた時期もあったので、そういう日々を考えると、明日皆様の元に届き、皆様のものになるんだなと、不思議な感覚でいます」とコメント。「まずは多くの方に見ていただいて、こういう一人の女性がいたこと、家族がいたことを知っていただいて、たくさんの方に届いてくれたら嬉しいなと思います。私だけじゃなく、全キャスト、スタッフの皆様が同じ熱量で去年の夏に戦って、一つの作品を作ったということを、スクリーンで体験していただければ嬉しいです」と呼びかけた。
和さんを演じた日々を、「自分が演じましたけど、分かり得ない境地みたいなものがたくさんあるはずで、彼女の生き様とか覚悟とか、葛藤とか苦しみとか、あとは強さがどうやったら少しでも届くんだろうという模索しかしていなかったです。でも、そういう時間に自分が勇気づけられていましたし、この作品が誰かの希望、光になると思うので、それを受け取っていただけたらなと思います」と語った。

そんな川口を間近で見ていた高杉は「この作品は生半可な覚悟ではなし得なかったことなのかなと思っていて。それは川口さん自身から、どのシーンでもどんな表情でも感じましたし、そんな川口さんが演じる和さんだからこそ、素敵な作品を作り上げようと思って前に進めたのかなと思います」と、川口の撮影現場での姿勢を述べた。

また、病と闘う姉の幸せを願い寄り添いながらも、病状の進行を目の当たりにする次女という難しい役どころとなった松本は「原作を読ませていただいて、その中の遥さんの言葉から、お姉ちゃんを中心に生きていらっしゃったんだなと感じました。私もとにかくお姉ちゃん第一で現場にいさせてもらっていました」と役作りについて話し、父親役を演じたデビットに、松本と顔が似てきたと撮影序盤で言われていたという、三女役の中島は「嬉しいです」と微笑み、「川口さんも松本さんも大好きなので、三人で撮影したシーンは私の宝物になっているので、全部幸せでした」と涙を浮かべながら姉二人に伝える。

そんな三姉妹でのシーンを川口も「楽しかったです。味がある団地で、本当にここでめちゃめちゃ仲良しで暮らしてきたんだなと一瞬で感じられるぐらいのロケーションで、可愛い末っ子で…泣かないで〜」と、川口の言葉を聞きながら涙をこぼす中島に声をかける一幕も。「何気ない日常の幸せな時間が、何もないだけど温かかったり、姉妹って良いなというのが、たくさん詰まっていると思います」と振り返る。
松本も「初日とかだったと思うんですけど、きっと毎朝こんなやりとりをしているんだろうなと感じられるようなシーンで違和感なく3人でいられたのが、あの時間は幸せでしたね」と共感。

川口と松本との共演に、中島は「最初から本当の姉妹のような素敵な空間を作っていただけたので、私もすんなり末っ子として、お二人のことを大好きだなと思いながら、一緒に過ごせて幸せでした」と綺麗な涙を流しながら話すと、デビットが懐から取り出したハンカチを渡す場面があった。

続くデビットは、撮影期間について「この空間がいつまでも続けば良いなという想いで、セリフがなくても現場にいました。撮影のないところでは、次女と三女と一緒に遊んだりしながら」と撮影の裏側を明かしながら「三姉妹とママと出会ったことで、慎吾という、(一家の)大黒柱なのか分からないですけど、どうにか皆さんの前に立てることができました」と想いを述べる。しかし「高杉さんには申し訳ないんですけど、のん(和)を持っていった男としか思ってなかったんで…」と敵対心を見せ、高杉が「家族になりましたよね!?」とタジタジになる場面もありながら、デビットは「とにかく家族には、心から感謝を今でも伝えたいです」と感極まり、中島へ渡したハンカチがキャスト間をリレーのように進み、手元に舞い戻ってきていた。
そして母親役の小林は「それぞれが個性的でありながら、黙っていても落ち着いた絆で結ばれている、絆の強い家族という印象と感じていたので、皆さんも同じ気持ちで集まっていたんじゃないかなと思います」と語った。

また、イベントでは和さんの夫である遠藤将一さんより手紙のサプライズが。キャスト、スタッフへの感謝が告げられる中、「映画をご覧くださった皆様に願うのは一つだけです。親でも子でも、恋人でも友達でも、大切な人との時間、1日1日はいつまでもあたりまえが約束されているものじゃありません。この作品がどこかの誰かの、今、生きている実感を掴むきっかけになってもらえれば嬉しいです」と綴られていた。

川口は「将一さんもご家族も、ここまでくるのにたくさんの想いがあって、私たちに映画を託してくださって感謝ですし、とにかくたくさんの方に届いてほしい気持ちでいっぱいです」と、作品がより多くの人に見てもらえることを願い、高杉は「僕らは演じるお仕事なので、台本に書いてあることで想像するしかなかったですけど、想像の中で必死に生きた想いが、心の中で通じ合っていたのかと思うと、僕らが演じることの意味があったのかなと思います」と感じていた。