本作は劇団かもめんたるを主宰する岩崎う大によるオリジナル作品。岩崎自身が飼育している爬虫類が餌を食べなくなった際に、その命を守るために試行錯誤した実体験から着想を得ており、岩崎が得意とする笑いと不気味さの融合に加えて、少年たちの友情や命の循環を主題としたファンタジーコメディが誕生した。
物語はドラゴンが登場するファンタジーな世界観を軸に、命と向き合う少年たちが、人生で誰しもが直面する“自分らしい生き方は何か”を模索する姿を描く。

ドラゴン農家の息子で心優しい少年ツーニョを演じるのは、稲葉通陽。ドラゴンコーディネーターとしてドラゴン農家を訪れる、クールでミステリアスな少年アルトイを演じるのは、今野大輝。B&ZAIのメンバーとして互いに信頼を寄せ合う二人の掛け合いにも注目が集まる。

明日の公演初日に向け、稲葉は「(稽古期間が)1ヶ月ないぐらい、スピード感ある感じで進めてきました。グローブ座に来て、セットに立って皆さんと一緒にお芝居をしていると、いよいよ初日が来るんだとワクワクしています」と意気込みを語った。
今野は「濃い稽古期間を過ごさせていただきました。毎日笑い泣きしちゃうぐらい、本当に楽しい稽古場でした。やっと初日を迎えられるのはすごく嬉しいです」と初日を迎える喜びを口にした。

山﨑は「う大さんの独特の世界観が、稲葉くんと今野くんのファンの方々にどう伝わるのかすごい楽しみですし、私もそこに携われてすごくありがたいです」と作品への期待を寄せた。
本多は「皆さん(マスコミ)が初見で観ていただいて、このシーンでカシャカシャカシャ(シャッター音)となるんだと。明日、そのカシャカシャなったと思いながら初日を迎えると思います。明日もよければ観に来てください」とユーモアを交えて挨拶し、会場の笑いを誘った。
壮は「久しぶりに脇目も振らず、がむしゃらに稽古を積み重ねてまいりました。う大さんの世界観にどっぷり浸かって、皆様にお届けできるように力を合わせて頑張りたいと思います」と意気込みを明かした。

自身が飼っている爬虫類(ヘビ)への給餌経験から本作を着想したという岩崎は、「ヘビにネズミを与える時の葛藤があるんですよね。僕が飼っているのは生きるためではなく自分の趣味としてですが、そこから、ドラゴン農家の子どもは羊を育ててドラゴンの餌にするという、命の教育というか、哲学があり、そこにかなりドラマがあるなと。ドラゴンの話に置き換えることで、ファンタジーの世界で表現すると、エンタメの中にドラマを落とし込めるんじゃないかなという気がしました」と見どころを語る。

岩崎の演出を受け、稲葉は「ドラゴンという存在だけでファンタジーな世界ではありますが、私生活の中から着想を得たというのもあり、ファンタジーでもありリアルでもある、面白い狭間にいるなと考えながら稽古をしていました」と振り返った。

一方の今野は、自身の役どころについて「稽古序盤の段階で“クールでミステリアスな少年”といただいていましたが、クールよりミステリアスを、と言われ、僕は色んな方にミステリアスだねと言っていただくんですけど、演じたことはなかったので、ミステリアスをどう作り上げていくかが課題としてあって、それを爆発させられるのは、今非常に楽しみです」と役作りへの手応えを明かした。

本作はファンタジーコメディ要素があるが、岩崎は「(稲葉と今野は)見た目がお笑いをやりそうじゃないところは、一番面白い可能性を秘めているのかなと思いまして、ちょっと台本にないセリフを足させてもらいました」と明かしながら「もっとやりたかった?お笑い」と二人に問いかける場面も。すると今野が「ボーセ(本多)とガブエル(岩崎)が笑いの部分で引っ張ってくださったじゃないですか。稽古でもすごく笑いが起きていて、やりたいなと思うんですけど、でもキャラクター的には無理なので、そこはお二人に託す気持ちでした」と素直な葛藤を告白。
岩崎が「無理のない範囲で面白い面は出ていると思います。二人とも素直にやろうという姿勢がいいんじゃないかなと。もっとお笑いやりたいっす!って言ってくれたら次はもっと…」と次の機会に期待すると、稲葉も「もっとやりたいと思う反面、お笑いのプロの方たちに見てもらう怖さはあります。でももっとできるならやりたいです!」と貪欲さを見せて意欲を語った。