
この度、『ブルーボーイ事件』の本編映像が三本立てで初解禁!
一つ目の映像は「裁判の始まり」と題し、赤城医師の初公判となっておりブルーボーイ事件の始まりとも言える物語の大事なシーン。1965年当時日本では性別を変えることが明確に認められていなかった。警察は、生殖を不能にする手術は「優生保護法」[*現在は母体保護法に改正]に違反するとして、ブルーボーイたちに男性から女性にする手術を行っていた赤城医師(山中 崇)を逮捕し、裁判にかけた。赤城医師の弁護人になった狩野弁護士(錦戸亮)。検察官の時田(安井順平)から控訴状が読まれると、狩野は「優生保護法違反について、事実関係においても、また、法律的な観点から見ても被告人は全くの無罪であると主張いたします。」と反論しつつ、「被告人の行為が治療であったことを証明するため、被告人が執刀いたしました患者を証人として申請いたします。」と裁判官に訴えかける。この後、メイ(中村 中)やアー子(イズミ・セクシー)、そしてサチ(中川未悠)も証人として裁判に関わることになり、赤城医師の治療行為の是非について、そして手術を受けた彼女たちは“幸せなのか”という観点で争われることになる。
二つ目の映像は「ブルーボーイたちの証言」。当時、まるで闇手術かのように言われていた性転換手術(※現在は性別適合手術)。狩野弁護士は赤城医師の治療行為の正当性を証明するため「アメリカではすでに性転換手術は医療行為として認めらています」と主張し、手術を受けたのは「性転換症という精神疾患」を抱えた人々であり、手術はその治療の一環であるという筋書きを裏付けるためメイ、アー子、サチを証人として呼んだ。しかし、メイは「勝手に病人扱いしないでちょうだい」と一蹴。アー子も「アタイらは普通よ。普通に悩んで生きてるの」と怒りをあらわにし、サチも「私は私です。」と憂いを帯びた表情で訴えかける。
三つ目の映像は「サチと狩野」。この映像は、狩野が赤城医師の弁護を引き受け、そして、サチやブルーボーイたちへの理解を改めて再び裁判に向かうまでの経緯をサチと狩野に焦点を当てて描いたものとなる。今までの裁判はブルーボーイたちの気持ちを置き去りにしてしまっていたことを改め、狩野は「もう一度、あなた達のことを教えてもらえませんか?」とサチに頼み込む。自らの尊厳と誇りをかけて、司法と世間と闘うことを決め再び証言台に立つことを決めたサチ。狩野から「手術を受けに赤城先生の元を訪れた日のことを教えてください。」と問われたサチは「その日、手術を受けに行った私は少し迷っていました。」と手術を受けた日のこと、そして本当の想いをゆっくりと語りだす。サチが証言をする終盤のシーンは、まるで傍聴席で実際の裁判を目の当たりにしているような臨場感溢れる場面となっている。






