
本作は、第76回NHK全国学校音楽コンクール・中学校の部課題曲として制作され、多くの人々の心を動かしてきた、いきものがかりの名曲「YELL」に着想を得て制作され、“魔法のタクト”を持つと語り継がれる伝説の音楽教師・原田貴理子(鈴木京香)と、彼女に人生を導かれた教え子たちの愛と絆を描く感動のヒューマンドラマ。
音楽と笑顔で生徒たちを指導していたキリコ。しかし、卒業式の日に突然姿を消す。恩師の行方を追う音楽雑誌記者・北村翔(藤原大祐)は、高校時代の合唱部仲間たちとともに、恩師の記憶をたどりながら、その知られざる真実に迫っていく。彼らは伝説の音楽教師・キリコの優しさ、温もりに、再び触れることができるのか。
本作で主人公の音楽教師・原田貴理子(キリコ)を演じる鈴木は、生徒役を演じたキャストと1年ぶりにステージに立ち、「久しぶりにあったら、4人とも制服で会っていた時とは違うムードで、すごくしっかりした素敵な役者さんだ、と思いました」と目を細める。「とにかく暑い中、学校や厚木市の中でロケを進めてきましたが、皆さん本当に頑張り屋で、エキストラの方を引っ張ってくれて、それで素晴らしい合唱に作り上げてくれた気がします」と振り返る。「私は指揮をするんですけど、一生懸命歌っている皆の顔を見ているとつい指揮が遅れちゃって、迷惑をかけたりしましたが、素敵な合唱になったのはこの4人の頑張りがものすごく大きかったです」と感謝していた。
ピアノ演奏にも挑戦している鈴木だが「全く弾けなかったので、相当練習しましたし、先生のお陰で1曲弾けるようになりました」と、成果を語った。

学生時代の自身について、鈴木は「音楽が本当に苦手で、合唱コンクールの時はなるべく大きな声で歌わないようにしていたタイプだったものですから…」と恥ずかしそうに話す。音楽が苦手な中、音楽教師に挑戦したことについて「ピアノも指揮もできないのにやりたかったのは、キリコ先生の生徒に対しての愛情の熱さなんですよね。こんな先生がいたら良いなと思いましたし、私はああいうふうにできないから、良いなと思ってしまって。私にとって去年の夏は、青春の夏でした」と回顧し、「(音楽が)好きになりました。皆の綺麗な歌声に魅了されて、合唱って、音楽って良いなと思いました」と微笑んだ。

生徒時代から大人の姿まで演じた4人は、鈴木と共演して印象に残っていることについて、まず藤原は「あの指揮のお陰で合唱のシーンができたという想いです。僕らが一個の音を目がけて歌っていたところに、先生が前にいてくださると、道標になっていて幸せでした」と思い返す。

井頭は「キリコ先生の指揮を見ていると心から歌っているような気持ちになり、撮影している時も、キリコ先生だけを見ていれば大丈夫という安心感がありました。京香さん自身からも優しいオーラが滲み出ているので、パワーをもらいながら撮影に挑めて良かったです」と伝える。

「キリコ先生の関西弁が大好き」と話す田辺は「キリコ先生になった時の関西弁が、バシッと背中を押されたような気持ちになっていました」とコメント。

関西弁について、雑賀監督より「最近、身近にいる先生が生徒との距離感が難しいと言うんです。ポンと心の中に入っていくのにどうしたらいいかと思いながら、関西弁だったらすぐ入っていけるみたいな感じで、関西弁にしたんですよね。鈴木京香さんと色々打ち合わせをして、生徒に対する時は関西弁、学校関係者に話す時は東京弁で、と割り振っていました」と裏側が明かされると、鈴木は「キリコ先生は皆の心に土足でどかどかと踏み込むような先生だったので、勢いが大事と持って、イントネーションの間違いを正すより、勢いを一番大事に、皆の背中を叩いたり、とにかく厚かましい先生でしたよね」と顔を見合わせた。

西垣は「指揮のシーンは、ちゃんと目を合わせてくださるんですけど、僕は歌が苦手だったのですが、その合唱の時だけはちょっと上手くなったんじゃないかなって勘違いするぐらい信頼感がありましたし、お芝居の面でもどんな球を投げても必ず受け止めて返して下さったので、自由に、思った通りに動いてぶつかっていこうという気持ちにさせていただきました」と、鈴木の指揮に助けられたことを語った。

そんな中、藤原は挿入歌として流れる「白鳥」の作詞・作曲・歌唱を担当しているが、「役として初めて曲を作ったので、自分で作る時とまた違った感覚でした。映画は監督の世界のものなので、監督からいただいた言葉を全面に使って、どう寄り添えるかを考えながら作りました」と曲作りについて述べる。歌ってみた感想を「大きなスクリーンで自分が映っているのに自分の曲が流れるのが恥ずかしくて。初めて観た時は、薄目、薄耳で観てました(笑)」と照れくさそうにしていた。
イベントの最後には、鈴木が「音楽への愛、人への愛、そして何かに打ち込むこと、それが本当に大切なことなんだなと私はこの映画を観た時に強く感じました。皆さんも心の底から慈しめる、打ち込めることとの出会いがありますことを祈っております。ご覧になった後、いろんな方にこの映画のお話をしていただけたら嬉しいです」とメッセージを送った。













