
BunkamuraではDISCOVER WORLD THEATREシリーズとして日本と海外のクリエイターの共同作業のもと、優れた海外戯曲を今日的な視点で上演する企画に取り組んでおり、本作は同シリーズの第17弾となる。1983年にアメリカの演劇界を代表する劇作家デヴィッド・マメットによって書かれた戯曲で、シカゴを舞台にアメリカンドリームを夢見て不動産業界でしのぎを削る男たちの壮絶な顧客争奪戦とリアルな人間ドラマを描いている。
今回演出を手掛けるのは、イギリス出身の新進気鋭の演出家ジョン・ハイダー。本作が日本での演出デビューとなり、その手腕に注目が集まる。かつては成功をおさめていたが今は落ち目で必死に売上を追う中年営業マン、シェリー・レヴィーンを演じるのは堤真一。頭の回転が早く、巧みな話術で契約をものにしてきたやり手の不動産セールスマン、リチャード・ローマを演じるのは、濵田崇裕。ダブル主演にして初共演となる。
さらに、鈴木浩介、前川泰之、岩瀬亮、小松和重、池内博之と、経験豊富な実力派キャストが集結。成功を目指す人々の欲望や葛藤を通して、資本主義社会のひずみを炙り出し、時代や国を超えて共感を呼ぶテーマは、現代人の心も惹きつける。
公演初日を前に行われた取材会で、主演を務める堤は自身の役について「不動産屋のセールスマンの話で、非常に言葉遣いも暴力的な雰囲気の中でも、僕の場合は成績が落ちて終わっていく男で。もういい歳なので、年齢のまま頑張って演じていきたいです」とコメント。

挨拶で「頑張ります!」と笑顔で意気込んでいた、同じく主演の濱田は、自身の役の見どころを「色んな役をいただいた中で、一番口が悪くて、過去イチキレてるかなと思ってます。そこも新しい一面ですし、一人一人の人間のストーリーを覗き見している感覚に全体含めて見どころです」とアピール。「舞台は自分が見るところを選べるので、好きに楽しんでほしいです」と呼びかけた。

そんな濱田にキレられる立場を演じる鈴木は、「日常生活でも舞台上でも、こんなにキレられたことないくらい濱田さんにキレられるので…50超えて、こんなにキレられると思ってなかったので、いくらなんでも、と思ってます。そこが見どころです」と明かす。濱田にキレられているシーンについては「唖然として見てます」と話し、「ジョンさんの演出でもっともっと、と積み重ねていて、それも稽古の最初からできたことではなく、努力して積み重ねて今日まで来ているので。お客様を目の前にした時には、僕と同じぐらいびっくりすると思います」と濱田の努力を伝える。
日頃、日常で怒ることが無いと話す濱田に、前川が「本当にないんだよね?めちゃくちゃ怖いよ!」と確認。実際に演じている濱田は「ずっと怒るんじゃなく、我慢して我慢して、何に執着しているのかが分かるのかなと思いました。これが壊れた時に、理性を失うのか、という感じです」と分析した。

堤と濱田は本作が初共演。初めて会ったのはポスター撮影の時だと話し、堤は「親しみやすい、関西のお兄ちゃんで。僕はおじいちゃんなんですけど」と自虐も挟みながら「稽古を通じて非常に楽しくやらせてもらっているし、本当に大変な役なんですけど、よく忙しい中、頑張っていて本当に感心しています」と労う。すると濱田は「嬉しいです!」と微笑み、「ご飯の時にお伝えしたんですけど、いつか死ぬまでに共演したいなと思っていた大先輩で、こんなに早いと思っていなくてすごく緊張していたんですけど、堤さんも兵庫県出身ですごい話しかけてくれたので、緊張が解けました」と語り、「皆さんのお芝居をいっぱい盗めたらと稽古の時に思っていたので、1ヶ月一緒にいれることで、どういうスタンスでやっているのかを見られて、すごい貴重な経験でした。僕は必死でした」と振り返った。
そして、WEST.のグループ活動が終了後、初の公の場となった濱田は、報道陣からの「お芝居、歌、バラエティと、これからも色んなことをやっていくと期待していていいですか?」と問いかけられ、「そうですね」と頷き、特に力を入れたい分野については「好きなものが多すぎますので、贅沢は言えないです。今回は歌はないですけど歌も好きですし、お芝居も大好きですし。今回、お芝居は特にすごい深いところまで色んなことを教わって、めっちゃ楽しいです!」と充実感を見せていた。

最後に公演を楽しみにしているお客様へ向け、堤から「我々もお客様がどういうふうに見て、どう感じてくれるのかが全く予想つかないです。演出全体に関しては、技術的な部分でも見たことない雰囲気になると思うので、それは楽しみにしてください」と呼びかけられる。
濱田は「ここから寒くなってきますので、体に気をつけて、会場ももしかしたら寒い時があるかもしれないので、上着をしっかり羽織っていただいて」と気遣いながら「皆さんが時間を使って来てくださるので、僕たちはスタッフさんと一緒に力を合わせて練習してきたものをしっかりお届けします。気をつけてお越しください。そして、気をつけてお帰りください」と、濱田らしいメッセージで締めくくった。












