2024/09/03
倉沢杏菜「寂しさやもどかしさ、繊細な感情を大事に演じています」念願の学園ドラマでゼロ組生徒役<ビリオン×スクール>
放送中の『ビリオン×スクール』は、日本一の財閥系企業のトップであり“億万長者=ビリオネア”の主人公・加賀美零(山田涼介さん)が、身分を隠して学校の教師となり、さまざまな問題に直面しながらも生徒とともに成長していく姿を描く学園コメディ。
加賀美が担任を務める3年0組の生徒・松下リナを演じる倉沢杏菜さんへインタビュー。
プロフィール情報
倉沢 杏菜(くらさわ あんな)
- 生年月日
- 2005年3月18日
- 身長
- 162.5cm
- 趣味
- 風景写真を撮ること、K-POPダンスを踊ること
- 特技
- クラシックバレエ、ダンス、茶道、片目を綺麗に閉じる
――『ビリオン×スクール』は絶賛撮影中ですが、手ごたえはいかがですか?
役作りも頑張りましたし、現場でも監督さんやスタッフさん、そしてキャストの皆さんにたくさん支えていただきながら撮影させていただいているので、良いものになっていればいいなと思っています。
――改めて、本作へ出演が決まった時の心境を教えてください
すごく嬉しかったです!今年の4月にオーディションを受けさせていただいたのですが、3月まで『VRおじさんの初恋』という作品を撮っていて、そこで学んだことやこれから学んでいかなければいけないことで頭の中が整理しきれていない時期のオーディションだったので、すごく緊張していました。ですが、オーディション会場で瑠東監督に「とりあえず楽しんでやってみて」と声をかけていただき、その言葉がストンと自分の中に落ちて、すごく楽しくお芝居をすることができたので、その楽しさが結果に繋がったことがまず嬉しかったですし、学生のうちに学園ドラマに出演するのが憧れだったので、嬉しくてびっくりしました。
――原作が無いオリジナルストーリーですが、台本を読んだ感想は?
台本をいただくたびに一瞬で読み終わってしまうぐらいすごく面白くて!驚かされるようなこともありますし、どうやって映像になるんだろうと思うこともありますし、すごく共感して気づきや学びもあって、人間味が溢れるリアルな悩みとエンタメ要素がマッチしてすごく面白いです。
――物語の中で出てくる問題は現代の学生が直面しそうな内容ばかりですね
そうなんです。すごくリアルだなと思いますし、見てくださる方々の心に届くものがあるんじゃないかなと思います。
――倉沢さん演じる松下リナという役について、どのように捉えて演じていますか?
リナは寂しがり屋だなと思っています。リナがメインとなる第5話の中でも出てくるんですけど“承認欲求”というのが1つのテーマになっていて、誰かにすごいと言われたいとか認めてほしい、褒めてほしいという気持ちを原動力にして動いている子なので、その彼女が抱える寂しさやもどかしさみたいなものを大事にできたらいいなと思いながら演じさせていただいています。
――演じる中で意識していることはありますか?
ずっと居場所を探している子だなと思って。例えば学校でもお家でも孤独感を感じるところがすごく繊細に描かれているなと感じたので、その繊細な感情を頑張って丁寧に受け取れるようにしようと思いました。あとは“楽しい”が基準で動く子でもあるので、「その場にいて楽しいんだけど、でも本当に楽しんでいるんだろうか?その場の雰囲気に合わせているんじゃないか?」など、複雑な感情の表現が難しくもあるのですが、逆にそれがすごくリアルだなと思って。今生きている方々もきっと感じたことがあるような感情なんじゃないかなと思っています。
――8月2日に放送された第5話はリナのメイン回となりました。撮影を振り返ってみてどうでしたか?
5話はどんでん返しが多くて、一件落着したと思ったらそっちの方向に進むんだ、みたいなことが結構ありましたね。リナはSNSにすごく力を入れている子なんですけど、実はパパ活をしていまして、パパ活をやっている理由が自分を認めてほしいという承認欲求にあるというのがお二人(加賀美先生、芹沢先生)に見抜かれていて。そこからAIによる施策のおかげで、結果フォロワーが増えて、パパ活も止めて一件落着……。と思いきや、逆にどんどん居場所がなくなってしまって。喜んでほしかったり褒めてほしくてやったことが空回りしていく感じや、悪い方に引っ張られていってしまうのが、リナを演じながら自分も苦しくなっていたなとは思います。なので、その分加賀美先生と芹沢先生に助けていただくところは、リナとしてだけではなく自分自身も救い上げてもらった気持ちになりました。
――加賀美先生が規格外な教師だからこそ、常識とはまた違った視点があり、発せられる言葉も余計刺さると言いますか……
今って承認欲求っていろんな人が持っているものだと思うんですけど、初めて否定しないで受け入れてくれたのが加賀美先生と芹沢先生で、ハッとさせられるところもありました。忘れかけていたものを思い出させてくれるじゃないですけど、皆が忘れがちなことを誰にでも届く言葉で加賀美先生は思い出させてくれるなと思います。
――5話の撮影を経てそれまでと何か変化を感じた部分はありますか?
5話を撮る前よりちょっと(気持ちが)自由になった気がします。囚われている感じがなくなったと言いますか、自分自身も現場でやってみようっていう気持ちがもっと出るようになりましたし、まずいじめをやらなくなったので(笑)、それが結構大きくて、過ごしやすくなりました。
――加賀美先生と芹沢先生を演じる山田さんと木南さん、撮影現場でのお二人の姿は?
本当に温かくて優しい方々で、本当の先生の様な感じで包み込んでくださっています。山田さんと木南さんが一番お疲れで大変なはずなのに、私たち生徒に「疲れてない?」と声をかけてくださったり、本当に気さくに話しかけてくださいます。特に5話で最後に泣きのシーンがあったんですけど、テスト撮りの時に私がうまくできなくて「どうしよう……」と焦っていたのですが、そんな時に山田さんと木南さんが「全然大丈夫」と言ってくださって、優しく見守ってくださったお陰で無事本番ではしっかりと感情を乗せることができたと思います。
――泣きのシーンは苦戦したポイントでもあったんですね
監督さんも結構私が考えすぎてしまうタイプだというのを理解してくださって、「暑いし、待たせちゃうしとか考えちゃうかもしれないけど、今はリナの気持ちを一番大事にしていいんだよ」と言ってくださったので、たくさんの方のお陰でできたシーンだなと、本当に感謝しています。