――映画『正直不動産』のオファーを受けた際の心境はいかがでしたか?
- とても嬉しいなと思うのと同時に、僕も知っていた作品だったので驚きもあり、どういう形で参加させていただけるんだろうとワクワクしていました。ギターの弾き語りシーンもあるので、ドキドキしていたんですけど、山下(智久)くんとお芝居の現場で初めてご一緒させていただけるのもすごく嬉しかったです。頑張ろうという気持ちでいっぱいでした。
――岩﨑さん演じるヒロトにはどのような印象を持ちましたか?
- ヒロトはメジャーデビューをして、だけど1作目以降はなかなかうだつが上がらず、パクリだと言われて誹謗中傷を受けて落ち込んでしまうキャラクターですが、自分の中で上手くいってない何かがあるところで言われてしまうと、深く刺さる部分があると思うんですよね。僕も表に立つ人間で、業種としてもすごく近いので、自分からは遠い存在ではなかったなと思います。
――役を演じる上で難しさを感じた部分はありましたか?
- 映画の中で不動産問題について3つのテーマがあり、その内の1つの「定期借家契約」の話でヒロトが深掘りされていくんです。僕のシーンがずっと続いているわけではなくカットバックで他のテーマのシーンも入ってくるので、時間経過とともに気づいたら違うフェーズになっている、というところもあり、そのニュアンスを考えるのは難しかったなと思います。
――先輩である山下さんとの共演シーンもありましたが、撮影中は何かお話しされましたか?
- 僕の活動の話や、普段何してるの?みたいなことなど、色んな話をさせてもらいました。山下くんとお仕事するのは以前もありましたが、その時はあまりお話しできなかったので、今回は色々話させてもらい、「ご飯行こうよ」とも言ってくださいました。
――役者としての山下さんの姿から学んだことなどがあれば教えてください
- 現場の居方がすごく素敵だなと思いました。ものすごく集中されているんですが、すごく周りを見ていて気遣いつつ、僕みたいに途中から参加した人にも優しくウェルカムな感じだったので、変に緊張することなくできました。素敵な座長だなと思いました。

――福原遥さんとは同級生役で、一緒のシーンも多かったと思います。福原さんはどのような方でしたか?
- 福原さんはお芝居が素晴らしいのはもちろんですが、現場にも気を配りつつ、キャストやスタッフの皆のことを癒やす方なんだなと思いました。僕は自分のことでいっぱいいっぱいになってしまうこともあるタイプなんですけど、もう一歩先まで見ている方なんだなという印象を受けました。
――撮影で印象に残っていることはありますか?
- 山下くんとのシーンで、僕の印象では山下くんはすごくカチッとした感じがありましたが、コメディシーンだったこともあり、色々と試したり自由にお芝居をされたりしていて、それで僕も肩の力を抜いて、リラックスできました。ちょっとしたやり取りでも毎回少しずつ違っていて、芝居を固めすぎなくても良いんだと思ってすごく助けられました。
――ミュージシャン役ということで、劇中ではギター演奏も披露されています。ギターは元々弾けるそうですが、撮影へ向けて準備はされましたか?
- すごく上手いわけではなく、つま弾くぐらいなんですが、曲をいただいてから、どのキーで歌うか、先生と相談しながら弾けるように練習していました。
――物語の中でも大切な曲となる「優しい世界」を初めて聞いた時の感想はいかがでしたか?
- お話をいただいた時に売れないミュージシャン役と聞いて、やんちゃな音楽かと思っていましたが、「優しい世界」を聞いて、定期借家契約のパートにもすごく作用している歌だなと思うのと同時に、映画全体にも通じるなと感じました。
――「優しい世界」は山下さんが作詞を手掛けられたとのことで、岩﨑さんは以前も山下さんが作られた楽曲を歌う機会もありましたが、再びタッグを組むことになった心境はいかがでしたか?
- びっくりしました。山下くんが作った歌詞だと聞き、昔も一緒にお仕事をさせてもらっていたので、またそういう機会をいただけて本当に嬉しいなと思いました。山下くんの書く詞もすごく素敵で、優しい方だと感じる部分もすごくありましたし、前回は“アーティスト”の山下くんが作詞作曲したものをいただいたんですけど、今回は『正直不動産』をここまでやってきた山下くんが書いた詞はまた違う意味を持っていると思ったので、それを歌わせていただけたのは本当に嬉しかったです。
――月下が歌ってくれるシーンもあり、歌の力を感じる部分もありましたね
- 学生時代に月下が僕の歌に救われていたバックボーンがあったんですよね。多分、当時歌っている側はそんなつもりはないような気がしていて、僕が演じていてもすごく楽しくて、自分にとって良いことをやっていたら、そういうふうに受け取られていたんだと。それを後々言われて、次は月下が歌ってくれたことでヒロトが救われていくんです。それは多分言葉だけで伝わらないことも、歌にはその力があるのかなと思いました。


