――デビューのきっかけは?
母の薦めで、4歳の時に劇団に入ったことをきっかけに、お仕事をするようになりました。まだ小さかったこともあり、特に「テレビに出たい!」と思っていたわけではないんですよ。でも、小学校2年生の頃、NHKドラマの『蔵』という作品に出演させて頂いた時に、このお仕事は面白いと感じ始め、どんどん引き込まれました。
――最初のお仕事のことは憶えてますか?
『真夏の刑事』というドラマで、峰岸徹さんが演じられた役の子供の役でした。パトカーにはねられて死んでしまう役だったんですけど(笑)。まだ、小さかったので緊張するというよりは、よく分かっていなかったと思います(笑)。
――台詞の練習もされたりしましたか?
マネージャーさんやお母さんと練習する人もいたと思うんですが、私は“一緒に練習する”ということはなかったですね。台詞は一人で憶えるものと思っていたので。台詞憶えも台本に線を引いたり、印をつけたりしなくても、すんなり入ってくるほうでした。

――ドラマ「キッズ・ウォー」に出演され、このドラマが話題を呼びましたよね。主人公の茜役を演じられていかがでしたか?
当時は、いろいろと考えてしまって・・・。撮影は大変でしたし、これでいいのかなという思いもあり、常に頭は“???”という状況でした。でも、今思えば、あの作品に出会い、色々なことを経験できたのでやってよかったなと凄く思っています 。
――茜の決め台詞といえば、「ざけんなよ!」でしたが、ついつい学校で言ってしまったりしなかったですか(笑)?
ないですっ(笑)!でも、友達にはよく、「ざけんなよ!って言ってみて。」と言われました。あと、真似されたりとか(笑)、後から追いかけられて、「ざけんなよ!」と言われて逃げられたり・・・、私もポカ~ンという感じでした(笑)。周りから、「言って!言って!」と言われると、余計に言えないですよ(笑)。

――TBS系ドラマ『花より男子』(毎週金曜 夜10:00~)にご出演されていますが、決まったときのご感想は?
もともと、この『花より男子』の漫画が大好きだったんです。友達とも、「もし、ドラマ化したらどんなキャスティングにしようか?」と話しているくらいで(笑)。だから、まさか私がつくしを演じるとは思ってもみませんでしたし、あまりの唐突さと驚きで、「嬉しい!」と思う余裕がなかったですね。どうやって演じようかなと、一人で黙々と考え込んでいました。
――漫画を読んでいない方のために、井上さんの役どころを教えていただけますか?
庶民的というか、どちらかと言うと貧乏な主人公のつくし役を演じています。つくしは、あることがきっかけで凄くゴージャスなお嬢様学校に入学し、その学園でイケメン4人組のF4というメンバーに出会うんです。最初は対立するんですが、段々と仲良くなり、いろいろなことに巻き込まれながらも恋愛をしていくという役どころです。
――漫画を読んでいた時、好きなキャラクターはいましたか?
この『花より男子』は、つくしがどのキャラクターと絡んでいても全て面白いので、全員好きですね。お父さんとお母さんのキャラクターは凄く可笑しいし、道明寺や桜子も濃いので(笑)。でも、漫画を読んでいた当時は、花澤類が好きでした 。

――つくしを演じてみて、ご感想は?
つくしは、まっすぐな性格なんだけれど、見方を変えると優柔不断な部分もあるし、これだけ沢山の人達に読まれている分、人それぞれのイメージが自分の中で固まっていると思うので、演じるのは難しいですね。
――その難しい役どころでもあるつくしですが、役作りはされているんでしょうか?
この役に関しては、特にしていないです。もし、漫画を読まずに演じるとしたら、“つくしにはどんな過去があったのか”とか“このシーンでは、どんな心境になるのか”というのを前もって考えるんですが、漫画も読んでいましたし、つくしのイメージというのを持っていたので、それに近付いていけるように演じています。
――ご自分で、つくしとリンクしていると思うところはありますか?
雑草のように打たれ強いところとか(笑)。単純といえば単純なんですけど、落ち込んでも、ちょっと励まされたり、持ち上げられると、「ヨシッ!」とすぐ元気が出るんですよ。それと、のめり込み過ぎると周りが見えなくなるところも似ているかもしれませんね(笑)。
――撮影現場の雰囲気はいかがですか?
初めてお会いする方が多いんですが、スタッフさんもキャストの方々も凄く打ち解けるのが早いんですよ。最初は、見えない壁があったり、話しづらかったりすると思うんですが、撮影も皆で意見を出し合いながら撮っているので、凄くいい雰囲気で進んでいます。
――ドラマ「花より男子」の見どころは?
漫画に出てくるあの濃いキャラクター達が、ドラマではどうなっているのかというのも注目の一つだと思います。内容としては、つくしが学園で出会ったF4をどう変えるのか、つくしもF4と出会ったことでどう変わるのかという成長過程も見どころですね。絶対に面白いので観て頂きたいです!

――4月から大学に進学されたということですが、お仕事と勉強の両立は大変ではないですか?
小学校・中学校・高校と、ずっと仕事をしながら学校に通っていたので、それほど大変とは思っていないんですよ。もう、コツが掴めたというか(笑)。逆に、今になって中学校と高校の方が大変だったと思うので、あの時に身につけた力が発揮されて、余裕が出てきたのかなと思います。
――では、学校もお仕事もオフの日は、何をされているんですか?
あまり、外に出ないですね。仕事や学校で忙しいと、やらなくてはいけないのに出来ていないことが、結構溜まっていたりするんです。
――掃除とか、レポートとかですか?
そうですね。最近気付いたんですが、オフになったら絶対片付けをしてます。それがストレス解消になるんですよ。汚くなくても、いらないものを探して友達にあげたりとか(笑)。
――将来、どんな女優になりたいかという目標はありますか?
オーラのある女優さんになりたいです。一つのイメージに囚われないで、どんどん新しい自分を出していけるように、役の幅を広げていきたいですね。例えば、物凄く意地悪な役だったり、けなげな女の子の役だったり・・・。それと、無理をして大人な役を演じるのではなく、その年代にしか出来ない役を演じていきたいです。
――最後に読者の方へメッセージをお願いします。
現在放送中のドラマ「花より男子」は、読んでいる方も、読んでいない方も楽しめて元気のでる作品になっていると思います!TBS・金曜夜10:00、次の日は休みの方が多いと思うので(笑)、是非、寝ないで観てください!