――『マルス-ゼロの革命-』に出演が決まった時の心境を教えてください
脚本家の武藤(将吾)さんのことはもちろん知っていて、色んな作品も見ていたので、ついに私も出演する側になった!と思って嬉しかったです。内容を聞いた時は、この先何が起こるんだろう?という印象がありました。謎の転校生・ゼロ(道枝駿佑さん)が転校してきたことによって、私たちはかき乱されていくということが分かったので、どういう展開になっていくのかなというワクワクがありました。
――オリジナル作品ですが、まだ結末はご存知ないですか?(※取材は1月中旬)
はい、まだ知りません。台本も今は4話までしかいただいていないので、最後がどうなっていくのか、香恋がどうなっていくのか分からないんです。なので、今の演じ方で合っているのかすごく心配になります。
――台本を読んだ感想は?
すごく難しいなと思いました。人間性について語る場面もありますし、とにかく展開が盛りだくさんなんです。あんなことがあったのに、まだあるの!?みたいな、1話でたくさん情報が頭に刷り込まれていくというか。にもかかわらず、読んでいて面白いって第一声に出る様な作品です。

――吉川さんが演じる貴城香恋にはどんな印象を受けましたか?
幼馴染である渾一(板垣李光人さん)がいじめられていることを心配しているけど、自分では助けられない、勇気が出ないという香恋の弱さと、後悔しないために自分ができることだけでも助けようという強さもあって……。掴めそうで掴めないようなキャラクターなので、どんな女の子と言えばいいんだろうと思っています。自分でもまだ掴みきれていないのですが、少しずつ香恋のキャラクターが生かされていたら良いなと思います。
――香恋を演じる時に意識していることはありますか?
監督は「女の子が嫌いになるような女の子にはならないでほしい。逆に女の子に好かれる女の子でいてほしい」とおっしゃっていたので、その点を意識しています。
――では、苦戦しているところは?
今のところはまだないです。でも、今後苦戦してしまうかもなと思うのはセリフの量です。武藤さんが1話1話物語をしっかり描いてくださるので、いわゆるメイン回となった時のセリフ量がちょっと怖いですね(笑)

――ご自身と役で似ている部分はありますか?
よく「掴めそうで掴めないよね」って言われるんです。そんなことないんだけどな……と自分では思いますが、言われるからそうなのかもしれないと思っています。あとは女の子らしいというよりかはどちらかというと少年ぽいというか、そのサバサバしている部分も似ているのかなと思います。
――主演を務める道枝さんの姿はどう映っていますか?
いつも低姿勢で穏やかで、あまり前に出ないタイプの方なのかなと思うのですが、お芝居のことになるとすごく真剣に考えていて、自分で今のダメだったなと思ったら「もう一回お願いします」とすぐに言っていて……ストイックな方だなという印象です。プロ意識と一言でまとめていいのか分からないですが、かっこいい一面だなと思いました。一番大変な役を座長が頑張っているんだから、私も見習わないと、と思っています。
――香恋の幼馴染である渾一を演じる板垣さんとは『カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~』(2021年)以来の久しぶりの共演となります。当時と比べて何か変化は感じましたか?
なぜか分からないですけど、前に共演した時よりもすごく話しやすくて。板垣くんだけではなく、泉澤(祐希)さんも(横田)真悠ちゃんも井上(祐貴)くんも共演したことがあるのですが、前の作品で一緒になった時よりさらに居心地が良いというか。もしかしたらこのメンバーだから居心地がいいのかもしれません。それこそ板垣くんとは、何を話したのか全く覚えていないくらい他愛もない話ができるような、面白い関係だなって思います。

――マルスメンバーのチームワークはどうですか?
チームワークは良いと思います!まだどこが良いっていう具体例はないですが、演じていて合わないなと思ったことは全くないです。
――良い雰囲気で撮影が進んでいるんですね。印象に残っているエピソードはありますか?
思ったより皆で話していないということが今日発覚したんです。合同取材をさせていただいた時に、私たちって一緒にいるシーンが多いのに、個々で話してはいても意外と皆で話したことないね、ということに気がついて。ご飯を食べる時も皆、黙食しているんですよ。確かに私もぼーっと食べてたなと思って(笑)
――その空気感が心地いいんですよね?
そうなんです!喋りたくないとかそういうことではなくて、喋らなくてもいい関係性というか、それが一番このチームの面白いところだなと思います。