――映画『NEW GROUP』の出演オファーが来た時の心境を教えてください
- 正直、文面だけだと想像がつかないところの方が多すぎて、必死に頭の中で「組体操が向かってくるって書いてあるのはどういうことだろう?」と思いながら台本を読んでいました。題材として“集団”と“個”を組体操で描くというのはすごく面白いなと思いましたし、ぜひやってみたいと思いましたが、現場に行くまでどうなるか分からないなという気持ちの方が大きかったです。
――山田さん演じる主人公・愛のキャラクターについて、どのように捉えていましたか?
- 家庭の環境が少し複雑なところがあって、自分で選んでいるつもりでも、そうじゃないよって言われて揺らいでしまうような、しっかり芯が通った人物というよりは発展途上な感じで、自分の生き方を迷いながら過ごしているような人だなと思いました。
――愛を演じる上で難しさを感じた部分はありましたか?
- この作品はすごく怖がっている顔とかの表現が多いので、お化けとはまた違うものに対する恐怖心をどれぐらい表現するのか、監督とも相談しながらやっていました。お芝居の見え方として何割増しにしなきゃいけない、みたいなところはあると思っていて、難しさでもあり、面白さでもありました。
――ご自身と愛で似ている部分はありましたか?
- 私は学生時代にはもうこの仕事を始めていて、学校が全てではなかったこともあり、仲の良い友だちももちろんいましたけど、絶対どこかに属していなきゃ、みたいな意識はあまりなかったです。でも、組体操ができたら私はどうするかな?と考えました。愛はそこで立ち向かえるのがすごいなと思います。映画の中でも描かれていますが、ある種、集団の中に入っていた方が楽なことはあると思います。ですが、そこに立ち向かう選択をするのはすごく強い人だなと感じました。自分自身、そこまでできるのかな……とは思いました。

――お芝居をする中で、下津(優太)監督から言われて印象に残っている言葉や演出はありますか?
- クライマックスの部分はCGも使われているので、撮影では監督の説明しか情報源が無かったのですが、監督の頭の中で見えているものを伝えようとしてくれていた印象があり、お芝居に対しての話をするというより、映画全体がどう繋がっていくのか、どう見せたいのかを伝えていただいた時間の方が多かったかなと思います。こちらが想像できるように、事細かく説明してくださいました。
――劇中では山田さんも組体操に挑戦していますが、撮影に向けて何か準備はされましたか?
- 最初に衣装合わせをした時に、青木(柚)さん演じる優と、どういう組体操なら二人で可能なのか、初めましての状態で「じゃあサボテンをやってみてください」のようなやり取りはありましたが、私自身はあまりに肉体的なところの事前準備はそんなにありませんでした。日体大の生徒の皆さんを見ていて、すごいなとずっと思っていました。
――廊下から組体操が迫ってくるシーンは迫力がありましたね
- 狭い廊下で、ああいう風に作ってくださる日体大の皆さんが本当にすごいなと思いました。文章で見ていて、これに恐怖を感じるってどうなんだろう?と思っていましたが、非日常的な光景すぎて恐ろしさがあって、実際に目の前でやってくださったからこそ感じられた部分はすごく大きかったです。

――転校生・優を演じた青木さんとの共演はいかがでしたか?
- 今回初めてお会いしましたが、もちろん存在は知っていましたし、素敵な俳優さんだなと思っていたので、やっと一緒にお芝居ができる、という気持ちが大きかったです。今回は日数的にもそんなに多くなくてハードな撮影だったんですけど、すごく助けてもらいました。同い年ということもあり、一緒に戦おう、みたいな感じですごく支えてもらいました。
――印象的なシーンはありますか?
- 人間ピラミッドの中を通って校長室に行ったら、ピエール瀧さんがいるシーンがあるんですけど、ピエールさんのリズムを聞けて良かったって思いました!個性的な作品ではあるんですけど、ピエールさんとご一緒する場面では、その存在の強さを感じていました。
――撮影現場の雰囲気はどのような感じだったのでしょうか?
- 日体大の皆さんもそうですし、まずは怪我をしないようにという意味で、しっかり統率を取らなければいけないところがあり、大変さは常にありました。監督に「この組体操の列が向かってきます」と言われて、どっちに動けば良いのかとか、皆で確認しながら。芝居の部分だけでなく、体の動きも皆でしっかり詰めながらやらなきゃという感じだったので、良い意味で緊張感もあるような現場でした。
――体の動きでは、生徒たちの集団行動の列に巻き込まれるシーンも迫力がありました
- あれは多分日体大の皆さんがすごかったんです。私たちはこの場所にいて、ここで反応していれば成立するようにしてくださったのは、周りで動いている皆さんなので、感謝の気持ちでいっぱいです。

