――完成した作品をご覧になった感想はいかがでしたか?
こんな壮大なものの中にいたのかって思いました(笑)。光線が出るみたいな描写も全く想像していなかったですし、すごいな、というのが一番感想として大きかったかもしれないです。想像していたよりずっと“映画”になっていて、こういう作品が作れるのは、映画を作る楽しさだなと改めて感じました。
――本作は第29回ファンタジア国際映画祭で審査員特別賞を受賞したほか、22を超える海外の映画祭でも上映されています。海外の反響はどのように受け止めていますか?
すごく嬉しいなと思います。“集団”と“個”みたいな考え方や、集団に埋没してしまうみたいなことは、日本ならではなのかなと思っていましたが、海外に広がって面白く見ていただけているのはすごく嬉しいですし、実際どう思っているんだろう、というのは気になります。
――集団に埋没してしまう怖さも描かれていると思いますが、山田さんご自身は集団や多数派に流されやすいタイプですか?
私は自分がしたいことをしているタイプかもしれないです。この仕事は個性があることは良いことみたいに言われますし、私たちの世代は割と個性を大事に、と言われ始めて育ってきたので、自分を大事にするべき時は大事にしているような気がします。
――皆と同じ安心感と自分らしくいることの間で悩んだ経験などはありますか?
すごくどうでもいいことなんですけど……お弁当が2種類あって、絶対こっちの方が美味しいよって言われているけど、どうしても違う方が食べたい時は、いつも悩みます(笑)。違う意見も参考にしつつ、結局自分で決めるタイプです。


 

――本作を通してどのようなことを伝えたいですか?
どちらが正義ということではないかもしれませんが、自分の居場所や、大きく考えたら世の中のことを、普通に過ごしているとそれすら考えずに過ごしていけると思うんですけど、この映画を見たら、一度立ち止まって考えてみると、これってそういえば……みたいに、いかに危ういところの上に皆が立っているかを考えさせられるんじゃないかなと思います。
――映画の見どころを教えてください
やはり日体大の皆さんの集団行動ですかね。ポスターとかだと組体操をしているところがメインでフィーチャーされていますが、それだけではなく遠くに映っているところで、よく見たらありえない動きをしているところが結構あるので、本当にすごいのでぜひ見てほしいなと思います!
――映画館の大画面だと、より見えやすいかもしれませんね
確かに見えやすいかもしれません。見終わった後の余韻がどうなるのか、私も興味があります。ぜひ映画館で見てほしい作品です。
――最後に、作品を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします
いったいどんな映画なんだろうと思って、待っていてくださっていると思いますが、癖も個性も強いですけど、それを全てパワーで魅せてくれるような、その後にすごいものを見たなという余韻が残る映画になっているんじゃないかなと思うので、ぜひ怖いもの見たさで見てもらえたらとても嬉しいです。

撮影:遥南碧