――映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』に出演が決まった時の気持ちを教えてください
2005年に上映された『妖怪大戦争』がすごかったので、その新作に自分が出演出来るというのと、初めての映画出演だったのですごく嬉しかったですし、ちゃんとやらなきゃなって思いました。
――台本を読んでみた感想は?
妖怪の名前がたくさん出てくるんですけど、この妖怪はどんなビジュアルになるんだろう?って想像しながら読んでいたら楽しくてあっという間に読めました。

――新井さんが演じたのは妖怪・ろくろ首役。どのような役どころですか?
妖怪の世界にいる一員で、花魁の着物を着ている、少し上品なろくろ首です。
――初映画で妖怪役となりましたが、演じる際に苦労した部分は?
妖怪なので「人間っぽい動きは一切しないで」と言われたので、そこはすごく意識していました。瞬きをしないとか、ちょっと動きを気持ち悪くするっていうのを意識してやっていたんですけど、人間ぽくならないリアクションを取るのが結構難しかったです。
――ろくろ首の撮影はどのように行われていたんですか?
合成させるために、緑のカバーみたいなもので顔を隠して身体だけを撮影して、その後緑のツナギみたいなものを着て顔だけ撮影する、っていうようにして、毎回2回ずつ撮影していました。でも普段から、少しでも首が長くなるように意識しながら演じていました(笑)
――CGを駆使するのはこういう映画ならではですよね
ろくろ首になれる機会はなかなかないので楽しかったです!
――特殊メイクはされたんですか?
私は特殊メイクはせず、眉毛を消して、顔から首まで全部白く塗ったくらいです。髪は地毛で、髪飾りを30本くらい挿して。花魁なので、身に着けるものも豪華に見えるものでした。
――華やかな装いだったんですね
妖怪たちの中で一番華やかだった気がします。皆さんは結構泥だらけになったりしている中、私だけ綺麗でした(笑)
――監督は2005年版に引き続き三池崇史監督でしたが、三池監督はどのような方でしたか?
オーラがすごくて、とても魅力的な方でした。撮影する前に「こういう風にやって」っていうのを自らやってくださるんです。私が初めての映画だったということもあり、分かりやすく説明してくださって、優しい方だなと思いました。
――撮影現場の雰囲気は?
皆でワイワイしていたというか、それぞれの妖怪に対して「それどうなってるんですか?」とか、特殊メイクをしている方も多いので「どこからどこが本物の顔ですか?」とか、そんな話をよくしていました。
――特殊メイクしていると素顔が全く分からないですもんね
あとは被り物をしている人も多くて、前が良く見えない人もいたので誘導してあげたりとか、「どこから見てるんですか?」「外見えてますか?」ってお話したりして。妖怪の作りが本当に凝っていたので、そのビジュアルのことでお話が盛り上がりました。
――主演の寺田心くんはどんな方でしたか?
役者さんとしてすごいしっかりされた方だなと思いましたし、小学生(※撮影当時)らしい一面もあるんだなっていうギャップにキュンとしていました(笑)
――小学生らしい一面とは?
学校のお友だちとのこととか、宿題が終わっていないとか、小学生なんだなっていうエピソードをお話されていて。そんな心さんのお話を妖怪陣がうんうん、って聞いているようなすごく不思議な空間でした(笑)
――心くんのお芝居や立ち振る舞いから学ぶことはありましたか?
挨拶が印象に残っていて、撮影現場はセットとか立っていてすごく広いんですけど、そこに響き渡るような大きな声で挨拶を毎回されていたので、そこは私も見習いたいなと思いました。
――撮影中印象に残っていることは?
ロケで日光に行ったんですけど、廃墟での撮影で、エキストラさんも妖怪の特殊メイクがすごく凝っていて、本当に妖怪の世界に飛び込んだ感じがしてすごく新鮮で楽しかったです。

――多くの俳優・女優さんがいらっしゃいましたが、演技を見て勉強になった方はいましたか?
安藤サクラさんがすごかったです。撮影前後のオンオフの切り替えがすごかったですし、安藤さん一人のシーンを撮影している時に他のキャストはそれを見ていたんですけど、皆安藤さんに視線が釘付けになるくらい、安藤さんの世界がすごすぎて、引き込まれずにはいられなかったです。
――共演者の方とは何かお話をされましたか?
大島優子さんが積極的に話しかけてくださって、すごく優しい方でした。大森南朋さんも、私が髪飾りを30本くらい挿しているのを見て、「大丈夫?頭重くない?」って心配して話しかけてくださって。皆さんも特殊メイクをしていて大変なのに気遣ってくださって、優しい方ばかりでした。
――たくさんの妖怪が出てきますが、新井さんの中でお気に入りの妖怪は?
大島優子さんが演じていた雪女です!雪女の周りだけ青いライトを当てて雪を降らせてってしていて、そこだけ異空間なんですよね。雪女だけすごく涼しそうでした(笑)。あとは、自分が冷たいから、冷たい人が好きっていう設定で、隠神刑部(大沢たかおさん)に恋をするんです。妖怪にも恋心があって、想いを寄せる雪女にはぜひ注目してほしいです!
――作品の見どころを教えてください
セットも本格的ですし、妖怪のビジュアルも本格的に作られているので、ぜひ注目していただきたいですし、人間と妖怪が寄り添っていく心温まるストーリーになっているので、そこも楽しんでいただけたらと思います。