本作は、2017年に中部国際空港で主婦たちが【金の密輸】で逮捕されたという実際の事件に着想を得たオリジナルストーリー。二児の母、大学の研究者、そして妊婦―。一見、犯罪とは無縁そうに見えるものの、実はそれぞれに事情を抱えた3人が偶然出会い、金の密輸という秘密によって絆を深めていく。3人のイリーガルな自分探しの旅が、一筋縄ではいかない現代を生きる私たちに新しい選択肢を見せてくれる、大注目の一本が完成した。

公開を記念して行われたジャパンプレミアでは、随所に「金」があしらわれた華やかなステージに、主演を務める有村架純ほか、南沙良、塩野瑛久、青木柚、本作の監督の天野千尋監督が登壇。

有村は「1年前に撮影したんですけども、今日を迎えることができてホッとしております」と安堵の表情を見せる。

既に本作を鑑賞した南は「普段生活している中で、与えられた環境って理不尽だなとか不条理だなと感じることが私は多々あるんですけど、そういう中で3人それぞれが自分の人生を切り開いていく姿が、ある意味爽やかで、滑稽で、すごく面白い、良い青春映画だなと思いました」と感想を語る。

塩野は「試写を見た方たちが口をそろえて、第一声が『面白かった』と言っていました。それって作品冥利に尽きるといいますか、やっている側としても嬉しい言葉だなと思っていたので、この作品は面白い映画です!」と自信たっぷり。「登場する人物たちはなかなかディープな人生を生きていたり、それぞれ暗いものを抱えていたりするんですけど、この映画はそんな湿度が全然感じられず、カラッと見られる映画だと思っております」とアピールする。

そして青木は「有村さんと南さん、黒木さんの3人の煌めきみたいなものに惹かれて、元にしている事件はあるんですけど、爽やかな映画だなという印象です」と話し、撮影の思い出について「黒木さんに“ゆずゆず”って呼んでもらったのがすごく嬉しかったです。一番思い出になりました」と嬉しそうにしていた。

本作は日本だけでなくシンガポールでも撮影が行われ、シンガポールでの思い出を聞かれた有村は「日本で撮影してから、最後に1週間ぐらいシンガポールで撮影をして。夜は時間がある日もあったので、皆でご飯を食べに行ったりしました」と振り返り、かなり暑かったそうだが「現地のスタッフさんも同じ熱量を持って撮影に協力してくださって、冷たい飲み物を用意してくださって、心遣いもあって無事に乗り越えられました」と感謝していた。
南もシンガポールを満喫できたようで「撮影終わってからのお食事で、フードコートで食べたラクサがすごく美味しかったです」と微笑む。

また、有村と南は本作が初共演。現場での有村の姿を南は「柔らかい雰囲気を持っていたんですけど、実際にお話ししてみて、すごい凛としていらっしゃるというか、かっこよさも持ち合わせているんだなと思って。ミステリアスでもっと知りたくなるような方なんだなと思いました」と話すと、天野監督も「一見柔らかい人なんですけども、実は揺るがない部分がすごいなと感じました。役作りに対する姿勢はもちろん、座長としてすごく立派なんです。作品のことを心から考えてくださっていて、撮影が押した日には台本を持って近づいてきて『この後どうしますか?』とか、撮影スタッフに相談を持ちかけてきてくれたり、プロデューサーに交渉してくださったり、すごい助けられたし、感銘を受けました」と、有村の座長としての姿を絶賛。

対する有村は、南について「沙良ちゃんは普段から、自分の言葉を尽くして表現するような方ではないのかなと、現場で見ていて思うんですけど、それがすごく魅力的で。ご本人は読書が好きだと言っていたり、多分、言葉をいっぱい持っていらっしゃる方で、ただそれを開けっぴろげにするんじゃなく、自分が大切にしたいものはしまいながら、それが役に生きているような感じがします。底知れない沙良ちゃんの魅力が、この方の底はどこなんだろうと想像してしまうぐらい、奥ゆかしい役者さんだなと思っていました」と、魅力を熱弁。また、撮影中に南からフォトエッセイをもらったようで「そこに書かれている言葉もすごい素敵で、サラちゃんが思っている言葉ってすごい素敵だなと思いました」と続けると、その言葉に南は「書いてよかったです」と嬉しそうに微笑んだ。

本作にちなみ、“最近のアッと驚く実話”を聞かれ、悩む有村に「シンガポールの撮影で和歌子が逃走するシーンが…」と監督が助け舟を出すと、有村は「全力疾走でシンガポールの街を走るシーンがあって、転けました。普通に有村が転けたっていう」と撮影でのハプニングを明かし、「ズボンの裾を踏んでしまって、そのままスライディングしました。何が起こったのか瞬時に判断できなくて、滑ってました、地面を」と淡々と語る。
その光景を見ていた監督は「撮影隊全員、めちゃくちゃびっくりしました。有村さんが大怪我して撮影が止まった、って思いましたけど、何事もなかったかのように起き上がられて」と思い返す。有村は擦りむいた程度だったようだが「30過ぎて急に全力疾走って危ない。ちょっといけるかなって思っちゃったんです。気をつけます」と苦笑いだった。