
本作は、『恋せぬふたり』(NHK)で第40回向田邦子賞を受賞し、連続テレビ小説『虎に翼』(NHK)など数々のヒット作を手掛ける吉田恵里香による完全オリジナルの、令和のヒューマンファミリードラマ。動画配信でバズったことをきっかけに、“家族の幸せな日常” で再生数を稼ぐ父親と、そんな父親に振り回されながらも「NO」と本音が言えない娘。令和のSNS社会の光と影を映し出す。家族思いだが無自覚に子どもをコントロールする親の呪縛から抜け出し、自分らしい人生を切り拓こうとする娘の姿、綺麗事では片付けられない親子のリアルな人生の衝突と再生を、朝ドラ後初のドラマ脚本となる吉田恵里香が圧倒的な筆致で描く。
原が演じる主人公の大学生・多良山紀子(たらやまきこ)(18)は、ネット内で“怒りんぼ紀子ちゃん”として知られるちょっとした有名人。小学生のころ、不登校になった紀子を笑顔にしようと、パパが動画サイト・ユーチューンで配信を始めたところ「もうパパ!」と怒る紀子の動画が大バズり。ネットミームにもなり、『タラちゃんねる』の紀子ちゃんとして広く知られる存在になる。以降、紀子が学校に通えるようになってからも10年間にわたり、パパと掲げた“チャンネル登録者数100万人”を目標に、家族でユーチューナーとして活動を続けている。
しかし、「親の承認欲求」や「プライバシー」、「家族のコンテンツ化」「キャラを演じる息苦しさ」などSNSに潜む問題が、大学生になった紀子の人生を直撃。大好きなパパの顔色を伺い、本音を言えずにいる紀子に対して、パパは娘の気持ちに一切気づかず、登録者数100万人という【家族の夢】をかなえる為にバズる動画企画に全身全霊を尽くしていく。そんな中、紀子の【ある出来事】を動画のネタにしようとしたことで、親子関係に亀裂が入る大事件が。さらにカメラを止めてもパパの暴走は止まらず…。
自分本来の姿が、パパの演出する日常にむしばまれている事実に直面した紀子は、動画中心の日々から抜け出し、自分の気持ちに正直に生きていくことを決意しますが、それもなかなかうまくいかず……。実際にSNS上には、多良山家のようないびつな関係の親子がいるかもしれない、と思うようなリアルなフィクションとなっている。
かつて自分を救ってくれたパパの愛情と絆が足枷となる中、紀子の葛藤と「私の人生を歩みたい」という切実な思いを、子役時代から培った豊かな表現力の原が鮮やかに体現する。満を持して本作で、GP帯(地上波全国ネットのゴールデン・プライムタイム連続ドラマ)の連続ドラマ初主演を飾る。
【主演・原菜乃華 コメント】
――本作でGP帯連ドラ初主演ですが、オファーを受けた時のお気持ち、脚本を読んだ感想は?
6歳でデビューして、たくさんオーディションを受けて結果が出ないことが続いたので、いまだにテレビに自分が映っているだけで「うそだ~」ってなります(笑)。そんな中脚本が面白くて、楽しく読ませていただいた本作で、GP帯連続ドラマ主演のオファーをいただいたことはとてもうれしかったですし、絶対にやりたいと思いました。(主演に)見合った表現をしないといけない!と意気込んで日々撮影しています。
――紀子役をどのように捉えて演じていますか?
明るくて協調性がありますが、小さい時からいろんな人に常に見られていて、自分の見られ方に敏感な子だと捉えています。自分がどうしたいのかよりも、パパがどういう風に思うだろう?とか、チャンネルを見てくださってる人たちにとっての理想像に縛られているのかなと考え、演じています。
――解禁前のパパ役について印象はいかがですか?
約13年前、子役時代に共演させていただいていたんです。久しぶりにお会いしても変わらず素敵で、撮影中色々お話をしてくださったり、冷え性の私におすすめのお茶をプレゼントしてくださったり、本当にパパのように接してくださっています。フラットでいてくださるので、良い意味であまり気を張らずにリラックスして現場に臨むことができています。
――どういう方に届けたい作品ですか?
SNSが身近な昨今ですが、それを職業にしている親子の物語は、斬新で面白いなと感じました。パパの行動が予測不能で、先の展開が読めず、最初から最後までずっとドキドキワクワクしていただけると思います。ぜひたくさんの方に見ていただきたいです。

【脚本・吉田恵里香 コメント】
――動画配信をする親子を題材に作品を書いたきっかけは?
物心ついた頃からSNSや動画配信サイトがある世代と、社会の繋がりに興味をもったことがきっかけです。子どもとその親の、世の中の見え方の違いに興味がありました。企画自体は4、5年前から温めていましたが、世の中の変化や、私自身子どもができて動画配信に対する考えが変わり、物語の内容はどんどん変化してきました。今は大人も子どももSNSや動画サイトは生活の一部になっていますよね。そんな今、届けたいと思う企画だったので、このタイミングで実現して本当によかったです。動画配信者が作品に出てくるとネガティブに描かれることが多い印象でしたが、本作では一面的には書きたくないなと思いました。悪いものでもなく、良いものでもなく、人の営み・生活の一部として描きたいなと。
――主人公・紀子役の原菜乃華さんの印象は?
作品にあわせて、どんな役も的確に演じられている素晴らしい役者さんだなと思っていました。紀子は、一見いい子で明るくて天真爛漫ですが、その裏に繊細さや弱さがあるキャラクター。性格のグラデーションを丁寧に表現できる方だったらいいなと思っていたので、原さんがオファーを引き受けてくれて、とてもうれしいです。
――解禁前のパパ役のキャスティングを聞いた時の印象は?
その方が出ているドラマを見て青春時代を過ごしたので、ご一緒できることあるんだ!と変な感覚です。原さんとその方の出演が決まったことで、絶対素敵に演じてくださる!という確信があったので、脚本を書き直した部分もあります。
――どういう方に届けたい作品ですか?
どの世代の方でも楽しめるので、親子や友人の会話のきっかけになる作品になったらいいです。ご家族で日曜の夜寝る前に一緒に見て、子ども目線・親目線でああだこうだ言い合ってもらえたらと思います。





