
原作は、韓国で「第21回文学トンネ子ども文学賞」大賞を受賞し、「子どもに読んでほしい児童書NO.1」と評される、ルリ作の大ベストセラー児童書『긴긴밤』(日本語版『長い長い夜』/小学館刊)。「自分は何者なのか、どうして生き残らなければならないのか」という人生の根源的な問いに向き合い、つらくて眠れないような「長い長い夜」であっても、この命を精一杯生きようとする勇気と愛、そして種族を超えた絆を描いた感動の物語。
2024年に韓国でミュージカル化され、開幕直後から大きな話題を呼び、第9回韓国ミュージカルアワードの大賞および作品賞にノミネートされる快挙を達成した。
今回の日本初演では、「EPOCH MAN」主宰であり、第31回読売演劇大賞にて「優秀作品賞」および「優秀演出家賞」を受賞した気鋭の演出家・小沢道成が、上演台本・演出・美術を手掛ける。訳詞・音楽監督・編曲は、数々の話題作で心を揺さぶる旋律を生み出してきた和田俊輔が担当。独創的な空間演出と美しく洗練された音楽により、誰もが共感し涙する名作を日本オリジナル演出で立ち上げる。
本作を彩るキャスト陣には、演劇界を牽引する多彩な実力派が集結した。主演を務めるのは、日本のミュージカル界のトップランナーとして絶大な存在感を放つ井上芳雄。象の孤児院で育ち、後に家族や大切な友を人間に奪われ、心に深い傷と復讐心を抱えるシロサイのノードンを演じる。映像・舞台を問わず輝かしい活躍を魅せる葵わかなは、捨てられた卵から生まれ、巨大なシロサイであるノードンを「父」と慕いながら成長していく好奇心旺盛でまっすぐなペンギンを演じる。高い歌唱力と柔らかな表現力を兼ね備えた注目の若手俳優・山田健登は、動物園で傷ついたノードンに気さくに話しかけ、心を解きほぐしていく陽気でポジティブなシロサイのアンガブー、チクと共に見捨てられた卵を優しく温める心穏やかなペンギンのウィンボという、種族の異なる二つの役を巧みに演じ分ける。個性豊かな演技と唯一無二の存在感で観客を惹きつける坂口涼太郎は、捨てられた卵を守り、命を懸けて海へ連れて行こうとするペンギンのチクを演じる。
<STORY(あらすじ)>
私たちは、長い夜を歩く。
たとえあの瞬間が再び訪れても、私はもう一度、長い夜を歩いてゆく—— アフリカの広大な大地。
一羽のペンギン(葵わかな)が、力なく横たわる一頭の大きなシロサイのノードン(井上芳雄)を静かに見つめながら、自身の物語を語り始める。捨てられた卵から生まれ、名前を持たないペンギンは、種族も体の大きさも全く異なるノードンを“父”と慕いながら海を目指して、共に旅をしてきたのでした。
かつて象の孤児院で育ち、人間によって心に深い傷を負わされた過去を持つサイのノードン。
動物園で出会った陽気なサイのアンガブー(山田健登)や、見捨てられた卵を命がけで温める情に厚いペンギンのチク(坂口涼太郎)との出会いを経て、ノードンは生まれたばかりの幼いペンギンとともに、どこまでも続く過酷な荒野へと踏み出すことになります。
「生き残ること」が何より難しい世界で、彼らが目指すのは、まだ見ぬ未知なる“青い海”。
幾多の試練と「長い長い夜」を乗り越えながら、二者が育む強い絆のゆくえとは——。
切なくも美しい、命と愛の旅路が幕を開けます。
【上演台本・演出・美術:小沢道成 コメント】
なんとまあ素晴らしい物語に出会ってしまったんだろう。
はじめて原作と脚本を読んだとき、心の震えがとまらなくなりました。
海を越えた優しさに触れたからなのか、生きることへの苦しさと愛おしさに戸惑ったからなのか、人間の愚かさに悔しくなったからなのか。こんなにも、厳しくも温かいまなざしで世界を見ている人がいたんだということにも強く心を動かされ、震えが涙へと変わっていく。
動物たちの物語のはずなのに、いつの間にか、今まで歩んできた僕の思い出が一気に駆けめぐり、これからの人生についても思いを巡らせていました。
日本版の演出でお届けできることが心から嬉しいです。
今、頭のなかでは、うずうずと、あらゆる生きもの達が駆け回っています。
きっと、長い長い時間、誰かの人生にも残り続ける物語。 劇場でお待ちしています。
【ノードン役:井上芳雄 コメント】
僕自身も韓国で初演を観て大変感動し、是非やりたいと願った作品の日本版初演に出演できることをとても幸せに感じています。
原作は児童文学で人間と同じ世界で生きている動物たちの物語ですが、演劇ならではの構造と手法、想像力を駆使して種類や血縁を超えた普遍の愛が描かれていきます。優しい音楽で想いを伝える、素晴らしいミュージカルになっていますし、小沢道成さんの演出でかつて観たことのないシアタークリエの使い方をご覧いただけるのも大きな見どころです。
内容のわからない初演もので劇場に行くには勇気がいると思いますが、その一歩を踏み出していただくに値する、これがダメだったらそれは僕たちの責任です!というくらいの自信作ですので、是非観にいらして下さい!

【ペンギン役:葵わかな コメント】
韓国発のミュージカルには現代を捉えた作品が多いなと思っていて、この『長い長い夜』も、いまの人たちに届けたい普遍的でビビットなテーマがあると感じています。
この作品では、動物たちが主人公。
私はペンギンを演じます。
どのようなキャラクターなのか、どんな動きでどんな気持ちなのか。動物を演じるのは初めてなので、難しい部分もあるかと想像しますが、演出の小沢道成さんをはじめ、井上芳雄さんやチームの皆さんと、ひとつひとつ作っていけたらと思います。
原作の児童書のもつ、ポップでかわいらしい雰囲気とその中に大切なある心を、音楽にのせて、たくさんの皆様にお届けできることを願っています!劇場でお待ちしております!

【アンガブー/ウィンボ役:山田健登 コメント】
日本では初上演となるこの作品。
初めて作品を見終えた時の心の温度がじんわりと上がり、どこまでも広がっていくような感覚を、ぜひ皆さんにも体感してほしいです。
素晴らしすぎるキャストの皆様と共に、この作品が持つ魅力やメッセージを一つひとつ丁寧に、大切に紡いでいきます。
たくさんの方にお届けできる日を心から楽しみにしています。

【チク役:坂口涼太郎 コメント】
家族とは何なのでしょうか。命とは何なのでしょうか。
どうしてこの世界には争いが絶えないのでしょうか。 この作品は動物たちの物語ですが、それはそっくりそのまま人間の話であり、いまの社会の話であり、この世界の真理を描いています。
長い長い夜をこえて、この世界に生まれてくるこどもたちの命が、ずうっと日向のように穏やかであってほしいから、私たちはあたたかい音楽と、ぬくもりのあることばと、詩のようなおどりで、もうすぐ孵化する卵のような物語をくるんで、あなたに手渡したい気持ちでいっぱいです。









