「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(スターツ出版文庫)など、10代を中心に絶大な人気を誇る泣ける青春小説のヒットメーカー・汐見夏衛の「ないものねだりの君に光の花束を」(角川文庫/KADOKAWA刊)が原菜乃華、作間龍斗(ACEes)をW主演に迎え実写映画化。
すべてにおいて普通で個性がないことがコンプレックスの高校生・影子(原菜乃華)。同じクラスの真昼(作間龍斗)は、大人気アイドルグループのメンバーで、学校でも人気者。すべてにおいて特別だった。別世界の遠い存在だと引け目を感じていた影子だったが、真昼と一緒に図書委員を担当することになり、彼が誰にも打ち明けてこなかった〝壮絶な過去〟を知ることになる……。

舞台挨拶に登壇した作間は「僕自身、映画祭に携わること自体が初めてなので、すごくそわそわしています」と挨拶。劇中で演じたのは、勉強も性格も完璧な人気急上昇のアイドル・真昼役。自身の役どころについて作間は、「普段の自分は、そんな完璧にキラキラアイドルっていう感じでは、自認としてはやらせてもらっていないので、非常にプレッシャーがかかる役だなと思いました」と本音を吐露。
続けて、「真昼くんは自分が経験できないような過去を持っていたり、ギリギリの状態でアイドルをやっていることを知ったので、より真昼くんを知ってあげなきゃと思いながら演じましたし、僕自身のアイドル活動とは別のアイドル像を作らなくてはいけないんだと思わされながら撮影に挑みました」と振り返った。

ダンスの練習シーンなど、自身の活動と重なる部分もある中で、共感できた部分については「表裏一体というか、裏の陰の部分があってこその光だと思いますし、自分自身のアイドル活動に照らし合わせても似ている部分があるなと感じました。色々経験したからこそ輝きを与えられるし、見る人にとっても、ああいう風に頑張ったからなんだ、と思っていただけた方が感情移入できると思うので。だから真昼くんはそれも含めて素敵なアイドルだなと思いました」と、現役アイドルならではの深い視点から役作りを振り返った。

役との共通点で好きなことの話になると饒舌になるという原に対し、作間は「アニメの話になると『そんなスピードで喋るんだ!?』って驚くくらい(笑)。耳をかっぽじって聴かないと5分くらいで凄い情報量が舞い込んできます」と、原の可愛らしい一面を明かす。

先日行われた第39回東京国際映画祭のオープニングイベントで初のレッドカーペットで緊張していたという作間。その緊張を原に見抜かれており、「動きが機敏で俊敏で、いっぱい視線が動いている感じがしました」とバラされると、作間は「動き回っている時ほどソワソワしている説はありますね。正解です」と照れ笑い。

そして、作品のテーマである“普通”と“特別”にちなみ、自分自身が“普通”だと感じる瞬間について問われると、作間は「朝起きた時は、本当に普通の人間だなと思いながら起きます(笑)」と告白。「『仕事に行く』という普通の営みをしている感覚になるんですが、『今させてもらっていることは特別なんだぞ』と自分に認識し直す作業を毎日しています。この業界に入ってステージに立つことは、僕の職業としては普通でもあり、特別でもあるので、日々自問自答しながら、感謝してステージに立っています」と、誠実なプロ意識を覗かせた。