本作は、日本の伝承や信仰・物語に出てくる、恐怖や災いを象徴する“鬼”を作品のテーマに据え、室町時代にタイムスリップした現代の高校生を通じて描かれる不思議な物語。
構成・演出を手掛けるのは、アーティスト・俳優・クリエイターとして才能を発揮する堂本光一。ミュージカル『Endless SHOCK』『DREAM BOYS』など、劇場空間をダイナミックに使った演出で観客に感動と興奮を届けて来た堂本が、自由度の高い舞台機構を有する新劇場で新たな作品を誕生させる。
脚本を手がけるのは、舞台・映像・アニメーションまで幅広いフィールドで物語を立ち上げ、人物の機微とユーモアを同居させた筆致で、観客の心を鮮やかに揺さぶる西田征史。

出演は、川﨑皇輝、内村颯太、元木湧、北川拓実、安嶋秀生、松尾龍と、次世代のエンタテインメント界を担う6名のジュニアメンバーが、室町時代にタイムスリップして現代から切り離されてしまった高校生と、人間の心の闇から生まれた「陰と陽」の写し鏡のような存在の鬼という奇想天外な役どころに挑む。
さらに、鬼と対峙する陰陽師には加藤諒、女子高校生役には西田ひらりが抜擢。そして、ふぉ~ゆ~の松崎祐介が炎鬼を、ワケありの過去をもつ元陰陽師にはA.B.C-Zの戸塚祥太、Hey! Say! JUMPの薮宏太が鬼の頂点に立つ闇王鬼を演じる。

開幕に先駆けて行われた初日会見。およそ2ヶ月弱に及ぶ稽古期間を経て、初日を迎えた心境を聞かれ、まず川﨑は「堂本光一くんが構成・演出を務められる完全新作舞台に、我々ジュニア6名で主演という形で携わらせていただけていることを非常に光栄に感じておりますし、今、とっても緊張しております」と胸中を明かしながら、「先輩方、光一くんに支えていただきながら、やっと今日を迎えられたなと実感しています。稽古でも色々教えていただきましたが、個人的には、光一くんが直々に(立ち回りで)剣を振った時、刀を振る背中や太刀筋が、『今まで何人切ってきたんだろう』という、師匠みたいな太刀筋で。僕らは光一くんの背中を後ろから見れていることがどれだけ幸せなんだろう、我々の特権だなと思いながら色々と吸収させていただきました」と話していると、堂本から「(同じくEX THEATER ARIAKEで上演されていた)『AmberS -アンバース-』とどっちがいい?」とつっこまれ、タジタジになる川﨑の姿も。「音楽はこっちの方が多いです!」と事実を述べながら、「ステージ上でミュージカルの音楽を歌うこともなかなかなかったので、1から教わりつつ、刺激的な2ヶ月だったなと思っています」と振り返った。

内村が稽古中に刺激を受けたのは「リハーサルの時のビジュアル」。「デビューしていらっしゃる皆さんは、光一くんもそうですが、リハに寝癖で来ない。光一くんもキツネさんみたいなかっこいい髪で何のシャンプー使ってるんだろうと…」と気になっていると、堂本は「これ理由があるの。俺も髭生やしながら稽古場に行ってたんだけど、出かける前にちょうど姉に会って、『あんたその格好で行くの?』『その格好で行ったらただのおじさんだよ?』って言われて。それから髭も剃っていこうと。歳取れば色々やることが増えるよ」と嘆いていた。先輩から学ぶことがたくさんある内村は「見える部分から吸収していって、僕たちもデビューしたいので、『百鬼夜鏡』を絶対成功させます」と意気込んだ。

元木は「僕は松崎くんの対応力の早さに刺激を受けました。光一くんの意図をパッと汲み取っていて、さすがだなと思いました。場数の差を感じました。師匠がすごいんです」と尊敬の眼差しで語るも、堂本は「もちろん長年一緒にやっていたのもあるけど、ふぉ〜ゆ〜の他のメンバーに『マツが稽古場で頑張ってるよ。すごく良いよ』って話したら、『あのマツが!?』『大丈夫ですかその作品!?』って」と、反応を告白し、「それは初耳です。そこまで言ってたんですか!?」とショックを受ける松崎の姿があった。

北川は「完全新作の舞台で、しかも光一さんに演出してもらえるということで、どんな稽古になるんだろうなと思っていたんですけど、毎日しっかり時間を取って、じっくりやっていく感じだったので、安心して稽古ができました。個人では白夜という役柄がすごく個性的なんですけど、光一くんが直々にお芝居を見せてくださって、それを受けながら稽古ができたのが嬉しかったですし、この後、俺はどうしたらいいんだろうってプレッシャーも感じたんですけど、家でも毎日白夜の練習をして、家族が僕のセリフを覚えるぐらい練習しました。今では楽しみながら演じられていますし、見ている方にも白夜を好きになってもらいたいなと思います」と、真摯に役と向き合っていた。

安嶋は「存在しない“鬼”のアプローチを先輩方の背中から学びながら、役を作り上げられました。そんな中、普段は役名で呼ばれるんですけど、歌の稽古が終わった時に、『安嶋、歌良かったよ』って。安嶋って言われた!嬉しい!って、その時の喜びは今でも忘れられません」と興奮気味に語った。

『Endless SHOCK』で堂本と共演経験もあった松尾は「刀を使う役で、鞘を使ったことがなくて、抜刀や納刀(のやり方)を教えてもらったのがすごく印象的でした。日々、師匠(松崎さん)のアドリブに笑わないように頑張ってます」と語った。

後輩たちを支える先輩キャスト陣も、ジュニア6名の熱心な姿勢に感嘆の声をあげた。松崎は「このままじゃいけないなと学ぶところがありました。(ジュニアたちが)ピラミッドの目指す頂点に行っているなという感覚がありました」と明かした。

戸塚は「本読みや稽古のスタート地点からすでに完成度が高く、そこからさらにブラッシュアップしていく姿を見て学ぶことが多かったです。彼らの姿を見て次の世代が育っていく未来が楽しみです」と期待を寄せた。

薮は「型にハマりがちな年齢になってきた中で、ジュニアの子たちが隙間時間を見つけては歌の音を合わせたりセリフを合わせたり、全力で向き合う姿に刺激を受けました。僕自身、勉強させられることばかりです」と話し、「ジュニアの皆と一緒に舞台に立たせていただくということで、先輩として見せなきゃいけないなと思うこともありますが、本当に皆のパワーがすごくて、年下から学ぶことってまだまだたくさんあるのかなと。ジュニアの子たちは全て全力でやるので、それがすごく刺激になって、まだまだ気付かされることがたくさんあるんだなと思います」と吐露。
さらに「稽古が始まる時に、光一さんに『薮は堂々と威厳のある役』と言われて、“堂々と威厳”ってなんだろう?と思ったら一番近くにヒントがあったなと」と堂本の方を見つめ、「光一さんだったらこういうふうにやるかなと、色々なことを考えながら演じさせてもらっています」と裏話を明かした。

また、薮とジュニア全員でご飯に行ったエピソードも披露された。「ちょうどジュニアの皆が稽古を終えて、『光一くんとご飯行きたいね。薮くんも一緒にどうですか?』とお誘いを受けて。稽古終わりに光一くに皆で聞きにいったら、打ち合わせが残ってて遅くなっちゃうからごめんね、また絶対行こうね、みたいな話をされて、その時の皆の背中がめちゃめちゃ寂しそうで!」と見かねた薮が声をかけた経緯を説明。さらに「カラオケにも行って、皆でマイク1本を繋ぎながら、『愛のかたまり』を歌わせていただきました」と仲睦まじい交流を明かした。

加藤は稽古での悩み事を告白。「ジュニアの方々やSTARTO社の方は堂本光一さんのことを“光一くん”と呼ばれていて、稽古が始まった時にA.B.C-Zの塚ちゃん(塚田僚一)に連絡したんです。そうしたら塚ちゃんが『これで諒くんもジュニアだね!』って言ってくれて。光一くんって呼んでも良いですか?」と本人から了承を得る場面も。
そして西田は稽古場の雰囲気について「本当に笑いの絶えない温かいカンパニーだと日々感じています。特に加藤さん、マツさんがお芝居の中でも笑いを提供してくださるので、笑いのツボが浅すぎて笑いを堪えるのに毎日必死なんですけれどもの、本当に楽しく新鮮な気持ちで、毎回お芝居をさせていただいています」と微笑んだ。

最後に構成・演出を務める堂本は「失敗を重ねて一緒に役を作っていこうと伝えてきました。千秋楽までずっとトライとチャレンジで頑張ってほしい」と力強いエールを送った。