――映画『酔うと化け物になる父がつらい』に出演が決まった時の気持ちを教えてください
この作品が事務所を移籍して初めてのお芝居の仕事だったので、自分に出来るかなとすごく不安でした。どうやって演じたらいいのか悩んでいたのを覚えています。
――その悩みはどうやって解決されたんですか?
衣装合わせの時に監督から「とにかく明るい子でいてください」と言われ、その言葉を胸に必死に演じていました。
――今泉さんが演じるのが田所フミ。今泉さんとフミ、共通点はありましたか?
フミは本当に明るい子で、そこは自分と似ている部分だったので演じやすいなと感じていました。

――演じる上で気をつけた点は?
撮影をしている時、目線を注意されました。演技をすることに慣れていなくて、すごくキョロキョロしていたんです。動揺しすぎちゃって。でも注意を受けてからキョロキョロしないように気をつけました。
――フミの姉・サキを演じるのが松本穂香さんですが、松本さんの印象はいかがでしたか?
すごく優しい方です。クランクインから2日目くらいに重要なシーンを撮影したんですけど、お芝居の経験もなく、現場の雰囲気も全然掴めていない状態だったので苦戦してしまって撮影が進まなくて。私が緊張しているというのを松本さんが分かってくれて、「時間とか周りを気にしなくていいから、ゆっくりで良いよ」と控室で言ってくださったんです。その言葉のお陰で、そこからスムーズに進みました。
――まさにお姉さんのような存在だったんですね
ずっと気にかけてくださったので嬉しかったです。
――そしてお父さん役が渋川清彦さん、お母さん役がともさかりえさんでした。お二人はどんな方でしたか?
渋川さんは監督と仲が良くて、現場で明るく賑やかにお話しされていたのが印象的でした。あと、渋川さんが撮影中、ずっと顔がぽっと赤くて、噂によると実際にお酒を飲んでいた説が……(笑)。監督との信頼関係があるからこそ、そういった役作りが出来たと言われています。
――ともさかさんは?
「食べ物で遊ばない!」と怒られるシーンがあったんですけど、普段と役を演じている時の差がすごくて驚きました。
――この映画では、アルコールに溺れるお父さんが描かれていますが、今泉さんご自身が溺れてしまうほど好きなものはありますか?
お肉ですね!お肉か筋トレで迷ったんですけど……。
――でも結構即答でお肉でしたね(笑)
どっちも好きなんですけど……なんだかんだお肉だなって(笑)。見ないと落ち着かなくて、食べられなかったとしてもずっと見ていたいんです、お肉を。なので、携帯の中にお肉の写真がたくさんあります。
――お肉からパワーをもらっているんですね
お肉を見ないとモヤモヤしちゃうんです……(笑)
――どんなお肉が好きですか?
赤身のお肉が好きで、あとはユッケとか馬刺しとか肉寿司といった生肉も好きなんです。ネットで色々調べて、絶対今度行こうって思って仕事を頑張っています(笑)
――この映画の見どころを教えてください
皆が全部共感出来るというわけではないと思いますが、お父さんがお酒を飲みすぎていることに悩んでいるご家庭もあると思うので、少しでも共感出来る部分があったら嬉しいです。あとはお父さんに「これ自分だ、気をつけなきゃ」と思ってもらえるきっかけになれば良いなと思います。

――そして3月14日(土)からは舞台『あずみ~戦国編~』に4代目あずみ役として出演されますが、心境はいかがですか
毎日緊張しているんです……。このお話をいただいた時からずっと緊張している状態です。一回落ち着いた時期もありましたが、ビジュアル撮影や稽古が始まったことで実感が湧いてきて……緊張や不安で忙しいです、感情が。
――あずみ役に決まった時に周りの方からの反応は?
びっくりされました。「あずみやるの!?」って。「観に行きたい」と言ってくれているので、期待に応えられるよう頑張らなきゃなとその時に思いました。
――激しい殺陣も舞台『あずみ』の見どころだと思いますが、初挑戦の殺陣の感想は?
自分が想像していた何倍も難しくて、ついていくのに必死です。周りの方は殺陣が出来る方が多く、皆さんについていきたいけど経験値が違うので全然ついていけなくて、形にもならないのが悔しくて……。でもかっこよくやりたいという気持ちはすごくあります。
――SNSの練習動画を拝見しました。とてもかっこよかったです
本当ですか?実は、かっこいいところだけ切り取らせていただきました(笑)。でも、マイナスの感情ではなく純粋に大変だなと思います。少しでも遅れてしまうと相手の方と合わなくなってしまうので、息をちゃんと合わせなきゃいけないのが大変です。
――殺陣を覚えるのはダンスを覚えるのとはまた違いますか?
違いますね。私、ダンスの方が覚えるのが苦手で、ダンスは手足の振りが細かくて一曲覚えるのに一週間以上かかってしまうぐらいだったんですけど、殺陣は動きが大きいので覚えやすさを感じています。あとは自分が“袈裟斬り”や“胴斬り”といった名前を覚えればなんとかなるかなって。ただ、まず袈裟斬りとかが良く分かっていないので、勉強しなくちゃいけないです(苦笑)
――稽古場の雰囲気はいかがですか?
最初の頃はこの人は一体どんな人なんだろう、と探り探りの部分がありましたが、徐々に会話も増えてきて明るい雰囲気でやっています!
――うきは役の瀬戸利樹さんはどんな方ですか?
すごく一生懸命で真っ直ぐな方です。私だったら心が折れてしまいそうなところでもひたすら真っ直ぐ突き進んでいて、頼もしいです。
――舞台への意気込みをお願いします
殺陣はもちろん見どころですが、どこを切り取っても印象的な場面がたくさんあります。来てくださる皆さんがまた観たいと思ってもらえるような作品に出来るように、キャストの皆さんと作り上げていきます。ぜひ楽しみにしていてください!